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僕に恋する人  作者: 音夢
第4章 文化祭、それは終わりへの道
67/67

4ー8

えっと、先ず投稿が遅れてしまって、すいませんでした。理由は中々良い文章が書けなかったからです。

そして、公開で最後となります。後書きに少し感想などを書くので良かったら見て下さい。


では、最終回どうぞ……




はぁ、やっと解放された。そんな気分で満ち溢れる中、時刻は巡り4時過ぎに成り、まだまだ活気を見せる文化祭と少しづつ沈み行き、空を赤く染める夕暮れを見せ、何とも閑散とした疲れ果てた気分にさせられる。

黄昏る様に、フラフラと歩きながら、この良くも悪くも慣れて居ない感覚を感じる事にした。


さっきまでの様に、常に周りに気を張る事も無く、ただただボンヤリとした視界の中を、ゆっくりとした速度で、外に居る無数の活気ある声から遠ざかる様に歩く。

行き先は自分でも分からない、いや。考え様としないだけか。

この足が、本能が覚えている。そんなセリフの様に、無意識に身を任せながら、歩き続けた。


覚束ない足取りかな?不意にだが。そう思える程に、今の僕は疲れて居るのだろう。

自分のフラついた足音を鳴らしながら、外の熱気から逃げたい、まるでそんな感じに、屋上に辿り着いた。


沈む夕暮れが鮮やかに、そして鮮明なまでに脳裏に焼き付く、それ程に赤くまるで燃えている様に焼け尽くされている空に少し、懐かしくも黄昏れながら、同時に突き抜ける様に、押し出す様に吹き荒れり強い風が体を扇ぎ、僕は倒れ様に近くに有るフェイスに持たれ掛かった。


ガシャンとフェイスの網と網がぶつかり合う音が屋上に、風が吹く音とは違う、異質の様に響き渡る。

その音が頭の中に響く、何とも言い難い程に黄昏れを壊すが、また直ぐに僕は黄昏れ始めた。


フェイスの下、アスファルトかコンクリートかは分からないが、それで固められた地面がひんやりと冷たく心地良く思え、フェイスと地面に体を委ねると見えて来たのは、五月蝿い程の盛り上がりを見せるグラウンドでは無く、人が居ない裏の方だった。

何時もなら、少しは人でも居るのだろうが、生憎文化祭で人気の無い路地裏の様に成って仕舞って居た。

ただ、そこに入る為の入り口や周りには警備員が居るのが離れて居るが見受けられる。まぁ、真ん中で大きな音がしても、かなりじゃないと気付かないだろうに。



溜め息を吐く様に地面から立ち上がり、空を仰ぐ様に見上げ、美しくも儚い、そんな空に吸い込まれる様に手を伸ばした。

だが、手は当たり前の様に空を掛き、僕を受け入れない。


その時、おおき冷たい風が吹き、再びフェイスへと体を当てた。

痛い、尻込みを付いた時の様な感覚に見舞われた瞬間、一瞬。一瞬と言うには短過ぎる程の刹那、世界が歪み、色を変えた。


音が無い。光が無い。色が無い。匂いが無い。空気が無い。地面が無い。体が無い。


音が消える様に大音量声が響き渡り、大音量の声が響き渡る様に音が消える。


光が消える様にフラッシュバックみたいに目を潰し、フラッシュバックの様に光が目を潰す様に消える。


白黒、モノクロの様に色が抜け落ちる様に色が消え、色が無くなりながら色を付ける。


匂いが無くなり、全ての匂いを感じ、全ての匂いがしなくなる。


宙を舞う様に地面に押し潰され、地面に押し潰される様に宙を舞う。


体を抉る様な感覚に体を潰す様な感覚、焼ける様な感覚、凍る様な感覚、刺さる様な感覚、突き抜ける様な感覚、その全てを感じ、そしてその全てを感じ無い。


『気持ち悪い』そんな言葉が聞こえる様に、消えて無くなった。

空虚な空間、有限が無限と成り、有が無と成る。


この世界に、いや。こんな世界だからこそ僕は笑みが零した。

気持ち悪い程に酷く、悲しく、まるで正しい笑みの様に、痛い程表情筋を動かし、痛い程喉を鳴らした笑み。

言葉に鳴らない言葉、それだけが虚しくもただ一つの音として響き渡った。

「あはははははははははっ!!!!!」

そんな、壊れた笑いだけが。


頭の中に浮かび上がる言葉の羅列、理解するのには短過ぎる時間、ただ。頭の中で蠢くには十分過ぎる時間。


泣き叫ぶ様に、笑い叫ぶ様に、呆れる様に、罵倒する様に、僕は笑みの中、1人涙を流しながら叫んだ。

「……あっはは……はは………この力は………こう言う……事か………ははは……全てを騙し……全ての偽り……ふっ…罪への罰かよ……生罪。生きながら与えられた罪!!それが……僕かっ!!……」収束する事無く、大きく響く声、自分を自分と認識したくない声。


途端、世界は戻り、そして僕は目覚める様にフェイスを超え、足場5cm程度の所に立っていた。

「最後は自分で決めろって事かよ」呟いた言葉、誰かに届いて欲しい。そう願ってしまった言葉。


届く訳も無く、言葉は風に飲まれ、僕は吐き出す様に喋った。

「残酷、不平等、利己主義、偽善、嘘、それが世界を構築して居るのなら、僕はこの生罪には勝てないや。だって、僕自身が悪と同意なんだから」


足を滑らした。風に押し出された。自分の意思で落ちた。

その全てがあり得る話だ。だが、何れが正しいのだろうか?

空中をゆっくりと、ただ只管に落ちて行く中、僕は『死にたい』と願った。



ゴン、頭の上でそんな音がした。何かが強くぶつかる音だ。

何か確かめてみようと目を開け様としたのに、目が開かないや。

あれ?視界が可笑しいな。夢みたいに明るいのに、夜みたいに真っ暗だよ。

そう言えば、今何時だっけ?それに僕、何をしてたんだっけ?

まぁ、いっか。どうせまた何時も通り、明日が来て、秋葉姉さんと夏海に抱きつかれて、母さんに甘えさせられて、父さんと修行して、神主さんのお茶を思い出して、天音姉さんがお姉さん雰囲気を出して、セバスチャンさん達と学校に行って、九条先生の授業を受けて、女将さんとの事を思い出して、海斗と勉強して、唯さんと楽しく話して、生徒会室で副会長さんがにゃぁって鳴いて、飛鳥さんがそれを止めて、サクラさんの頭を撫でて、疲れてあっという間に学校が終わって、家に帰ってご飯を食べたりして眠る。


それの繰り返しなんだから。だからさぁ、もう少しだけ寝てても良いよね?


掠れ行く意識の中、「それじゃあ、おやすみなさい。みんな」その言葉を呟き、抜け落ちる様に意識を手放した。



……………………………………………………




『えー、只今入って来た情報です。高校の文化祭で、その高校在学の男子生徒が自殺しました。えー、では、現地と中継が繋がって居るそうです。中継です、どうぞ』そんなニュースがテレビやラジオ、ネットなどに多数流れて行く。

誤った解釈をされながら、何度も曲解されたそれは、最早事実とは確実に違う物と成りながらも、それが止まる事は無く、ただ淡々と急にキャスティングしたで有ろう面々や、明らかに無許可で有ろうカメラが映し出した映像の中、電波に乗せられ流れて行く。


人の不幸は蜜の味とはよく言った物だ。

顔を隠した同級生と思わしき生徒に、誰とも知らない近所の住民に話を聞き、親の気も知れず無理矢理カメラに捉え、責任、何故止められなかった、そんな話だけが他人に寄って勝手に議論され、勝手に決められる。


だがしかし、何れだけの他人が騒ごうとも、人の記憶として残るのは、自殺や男子高校生などの断片的な記憶でしか無く、世間が騒ぐのすら本の1ヶ月程度でしか無かった。


そんな流れる様に進む時の中、警察からの死亡解剖を終え、自殺と結論付けられた家族の元に帰った死体、葬儀を取り行おうと血縁者が集まり、焼香などの通夜が始まった。


数百人の規模で焼香をやれば時間が掛かり、夕方から始めたそれは太陽が完全に沈み、辺りが真っ暗に静まった頃に漸く終わった。

最後に死体が棺桶に入れられ、最後の別れと成った時、それは少なくとも仲の良い家族だったのなら、異常な光景だ。


涙を流し、声を上げ泣く、仲の良い家族なら悲しみが襲い、そうなるだろう。全てを恨むだろう。だが、違った。

涙を流す者が居なければ、悲しみで狂ってしまった者も居ない、ただ誰かに言われた様に目を閉じ、黙祷を捧げる者だけが居た。

家族ですらも、泣き崩れるのは愚か、ただただ黙祷だけを捧げ、時が過ぎ行くのを待ち続けた。


異様、冷たい、色々な言い回しがあるが、その全てに当てはまる真実の言葉はただ一つしか無い。

『忘却』忘れさられてしまった。


生罪、生きる事が罪な彼にはお似合いの宿命であり、運命だろう。


彼に関わった全ての人が彼は彼だが、過ぎ行く亡霊の様に記憶が無くなる。

そして最後には存在して居た事すら無くなり、記憶から抹消される。


苦しみすら感じる事無く棺桶に火は灯された。

木で出来た棺桶はみるみる内に燃え上がり、中の死体ごと消し積みへと誘う。


火は勢いを失う事無く燃え続けて行き、辺りに焦げ臭い匂いが充満した瞬間声が聞こえた。


残酷な世界では良くある事、だからこそ僕はもう、どうでもいいよ。


儚くも散り行く恋の様に響いた声、それは空耳の様に、だがしかし、しっかりと耳に届いた声。


火は燃え上がるのを辞め、肉を焼かれ、残る骨が灰混じりに見える中、自分達に流れ落ちる一筋のそれに気付いく人は居ないのだろう。






どうでしたか、最終回?楽しんで頂けたら幸いです。

それにしても知らずうちに結構書いてたんだなと、思いながらも、明日からいよいよ高校生活が始まるので少し楽しみです。


まぁ、そんな事は置いておき、今まで見て下さった方々本当に有り難うございました。


この作品は初の一次小説なので、かなり内容がふらつきながら書いてたんですが、また良かったら次の作品を書いた時に見てくれると嬉しいです。


それから、これからは1話から文の直しや、章ごとに登場するキャラクターの細かい設定などを付け加えて行きたいと思います。

そこで、文の直しには『201○年 ○月○日直し済み』と言った物を前書きに書かせて貰います。

えっと、直しは一早くやりたいんですが、明日4月9日に高校に入学するのは良いんですが、何と寮に入ってしまうので、結構直しを入れるのが困難な状況に成ってしまいます。


寮内は携帯、スマホなどは禁止なので、土日には家に帰るので、その時に出来るだけやりたいと思います。


また、職業も少し早いですが高校生に変え様と思います。

では、長々と長文ですいませんでした。

そして、4月と言うかなり大きな節目なので、皆さん学校や会社などで頑張って下さい。


それでは皆さん、さようなら!!


僕に恋する人 完!






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