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僕に恋する人  作者: 音夢
第2章 疲れが募り募らる、僕の日常
37/67

2ー4

疲れがどっと溜まって居る、ああ早く色んな意味で楽に成りたい。そんな愚痴を吐いてしまえば楽に成るのか?いや、成らないだろう。ただただ、更に憂鬱な方に僕の気持ちを引っ張って行くだけ。

語りかける様に言葉を滑らせる、それに意味などは無くただ語る絵空事の様な空言。


力が入らない、そう思ってしまう程に溜まった疲れが周りをどうでも良くさせ、意識が一瞬落ちる様に消え掛けた瞬間、閉まって居た筈の前の方の扉が僕を不快にさせる音を立てながら開き、そして扉からはまるで絵から飛び出して来た様な美しい女性が入って来た。

全ての人の目が奪われ、魅了する彼女。醜い僕には遠過ぎてでも近過ぎる存在。

曖昧、不成立、矛盾、そんな言葉の裏を見た様な言葉の数々を並べても、なお繰り返される。


先生と生徒、美しいと醜い、汚れと純白、必要と不必要、邪魔と居る、反対言葉。それが彼女と僕にある意味重なる共通点であり、絶対に重ならない理由。


自分で言って居ても悲しくとも、清々しくとも何とも成ら無い。当たり前だから、そう誰かが呟く。それは僕であり、僕では無い何か。

生きて居る事を罪と呼ぶならば、死ぬ事すらも罪です。自分と言う何かを殺して居るんですから。


まるで何処かの教主様か哲学者殿の様な口ぶり、そうとでも言って居なければ、そんな風に誰かの後ろに隠れて居なければ生きていけない。最低の人間だな、僕って。

言葉遊びに花を咲かせて居た所で、入って来た九条先生はいつも通り教卓に立ち、ただ一点僕だけを見ると「さぁて、今日も恋くんとの楽しくて、でも切なくて、甘々な恋愛をしましょうね」ともうその言葉でお腹がいっぱいに成ってしまいそうな程、甘ったるい声が絡め取る様に僕に纏わり付いた。

甘い、甘い言葉。それが何処までも重たく、何処までも僕を思い向けられた物。


こそばゆく、そして僕にはあまりにも届かない物だ。

流す、感情を捨てた様に、まるで何事も無かった様な反応をする。どれだけの追跡する様にまた甘い視線が飛んで来ようが、どれだけ殺気に満ち溢れた首元を切り裂き、血を噴き出すのを創造させる様な視線が来ようが何も感じない。いや、感じ無くさせたが正しいか。

慣れ、疲れ、呆れ、その全てが混ざり合った結果、周りがどうでも良く成った。

だから言葉も出てこなきゃ、反応も出来ない。今の僕其の者であり、スイッチを入れた僕でもある。


僕の反応が無い事をしった九条先生は「はい、じゃあHR(ホームルーム)を始めまーす」と全体を見渡しながらも、僕に視線を合わせながらそう言った。それに釣られゆっくりと皆の視線が前を向いて行き、HR(ホームルーム)が始まった。

とは言った物の、内容は生徒会で言って居た通り、テスト勉強があると言う事と、旅行の事後学習としてテスト明け1週間後までに作文を提出する事だ。


まぁ、ただの作文なら1週間以上も取らないが、枚数は20×20作文用紙が最低12枚とかなり多く、レポート並みに書く事に成り、その為の1週間と成る。

こう言った所々のレベルの高さによく進学校だと思い知らされるが、レベルとは相反する様なまでに自由を校風にし過ぎて居ると思う。まぁ、程々で済ませる寄りかは全然マシか。


勝手に1人で納得して、1人で自己完結させた所で、HR(ホームルーム)は終わり授業が始まって行く。

はぁ、今日何度目か数える事すら億劫(おっくう)に成る程に出した溜め息をもう一度吐き出し、ただ周りに流されるがままに時間を浪費した。



シーンとした、まるで触れただけで全てを切り落とすワイヤーが張り巡らされたかの様に、硬く重々しい空気が流れ、開いて居る扉と窓から強い風が吹き抜けた瞬間、時が動き出す様にワイヤーは解けた。

見事なまでに男子達の加速ステップが踏み込む足の音と共に目に映り、そして朝とは売って違い僕になど見向きもせずに廊下に誘われ、更に大きな音を廊下に響かせながら売店へと消えて行った。


週に5回は見るが、毎回毎回よくあんな疲れる事をすると思う。いや、するなとは言わないが、わざわざあんな面倒な事をしなくても、売店以外にもコンビニや安いファーストフード店は幾らでも、学校の周りには有るのに。何故、休む筈の時間で勉強以上に労働力を消費してまで売店にこだわるのか?理解し難いな。


そんな事言ったら、何で僕もわざわざ疲れて周りからの嫉妬の目線から殺意まで、色々な感情を抱かせる物を浴びると言うのに彼女達に付き合って居るのだろうか?

単に孤独が嫌とか?無いな、だって人が少ない所の方が好きだし。じゃあ、アレか。

失うのが、無くなるのが、今有る喜びや嬉しいと思える感情が消えるのが嫌なんだろうな。


子供みたいとか、欲張りとか、訳の分からないチカラを使ってるのにとか、自分でも思うのに人間は本能や本意に背くのは嫌らしい。

何時も止まった様な時間の中を過ごす、誰にも本当の優しさを与えられずに過ごす。それ自体には何も思わない。だが、それを喪う瞬間、痛く、淋しく、怖く、苦しく、狂おしいく、愛おしい。偽りでも手放したくはない。そう思うから、僕は自分に偽りと言う名の仮面を被らせ、自分の素を消し去る。


早く成り、また何時もの速度に戻る鼓動を感じながら、教室の片隅の席に座って居ると同然の様に近づいて来たのは海斗だ。

海斗に目を合わせ、そして海斗が喋りだそうと口を開いた瞬間、また同然の様に扉の外から声がした。


そこにはこんな場所には明らかなまでに似合わない程に美しい女性達が居り、僕と目が合った瞬間、僕に向かって大きくだが恥らう様に頬を赤めながら手を振り、後ろに居るもう1人の美少女が話しかけて来た。

「ねぇ、恋ちゃん!お姉ちゃん達と一緒にお昼ご飯食べようだにゃぁ」と手に持った風呂敷を顔に近づけながら、その可愛らしさを更に可愛らしくさせる副会長さん。もっと言えば生徒会メンバー全員がそこに居り、昼食の誘いをして来た。


勿論、断る訳が無い。だが、それと同時に此方からもお願いが有る。

「うん、いいよ。じゃあ海斗も一緒に食べようか」と海斗を巻き込む?形で誘い、海斗と生徒会メンバーと一緒に生徒会室で昼食を食べる事に成った。


場所は変わり生徒会室だが、座る席は海斗と副会長さんのどっちが僕の隣に座るかで口論をして居る最中に、飛鳥さんと秋葉姉さんが横に座り、それに不安を見せながらも反対側の席に残り3人が座ったので昼食が始まった。


八方美人、それが生み出した結果のコレだが悲惨だな。

泥沼、足を進めるに連れて泥濘足の動きを奪って行き、ゆっくりと沈めて行き、最後には体全てを飲み込み息を吸う術が無くなり窒息死する。正にその通りの結果。誰も抗え様の無い結果だろう。

両手両足でも足りない程の5輪の花、全て美しいが強い棘と毒を持つ。だが、絶対に育てる者には手を出さず、ただ周りの花を蹴散らそうとする。


空気が重い、肩に伸し掛かって来たそれは僕の動きを抑え、更に泥濘の奥へと押し込む。

前を見れば横2人に向けられて居る重厚なまでの殺気に呑まれ、横2人を見れば真逆の愛と言う物がぶつけられる。ああ、居心地は最悪。ファミレスなら開店30分で客が入らなく成って潰れるレベルだな。


妙な物に例えながら、朝秋葉姉さんが作ってくれた弁当を摘み、口の中に入れる。が、味など分かったもんじゃない。視線、視線、視線、周りに居る人全ての視線が僕に集まり、感覚を麻痺させる。

卵焼きがまるで無味無臭ゴムを食べて居る様に、喉を通らない。てか通せない。飲み込もうとした瞬間に胃から拒否反応が起こって、逆流させてくる。


色々な意味で本当色々とヤバく成って来た。取り敢えず、取り敢えず話をしなくちゃ。

気合いで口の中にある物を水と一緒に流し込み、喉の中を異物が通り抜けて行く様な気分にさせた。気持ち悪い、流し込んだあとだと言うのにそんな風に成る、普通なら絶対に美味しい物でさえも味覚を無くせばただの何かの塊か。


ゆっくり、ゆっくりと高まった?と言うか早く成って行く心臓の鼓動を抑え、そして丁度良く生徒会メンバーが全員居るわけだしあの事について話すか。

大分まともに成って来た所で、息を空い周りを見ながら喋り出す。「そう言えばテスト勉強だけど、生徒会メンバーだけって感じじゃなくて海斗も混ぜていい?」そう言った。言ったには言った。が、何だろうか。爆弾を、国一つを簡単に破壊出来る爆撃をした気分だ。

とても、可笑しい。清々しい筈なのに気持ち悪い。しかも周りの皆、海斗以外の全員の目が見開いて居るし。えーと、何かやっちゃったようで。


その、誰か助けて下さい!





今回は短くてすいませんでした。

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