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僕に恋する人  作者: 音夢
第1章 始まりの本、そして動き出す時
20/67

1ー5

深い眠り、それが体を安らかに安堵させ疲れを無くしてくれる。此所最近は風呂と睡眠ぐらいしか癒しの時間が無い。

だが、そんな時間さえも儚く、抉り取られる様に無く、消し去られたの方が正確かな。


何かが飛んだ、耳に入る微かな音でそう判断は出来たがそれを知れば、起きて居れば別だろうが半分寝て居る人間からすれば以上の事は感じず、そしてこの判断がミステイクだった。急激に腹部に少なくとも軽くは無い、結構な重さが廼し掛かった。

痛い、腹の中の物が逆流する、素直にそう感じられるが同時に早急までの夢心地は跡形も無く消し飛び、その事に妙な怒りを覚えさせてくれた。

でも此所で怒った所でもう一度眠れる訳ではないし、それに大体予想は出来てる自分が憎い、


目をゆっくりと開いて行き、眩い光が目に焼き付く中、薄っすらと見える影を見ながら「何してんの、秋葉姉さん」多少大らかと言った雰囲気では無いだろう。が、昨日の内に考えた通りの予想的中なので対処しなかった自分が悪いとしておく事にした。


そして制服、学生だと分かって居ても寝起きで見れば、どんなコスプレだよとも思うが、尚も美しく花。触れる事の許されない美しい花の様な姉さんは「ん、だって恋ちゃんとの旅行だよぉ♡なら、なら私がお姉ちゃんとしてしっかりとリードして上げなきゃいけないし、この楽しみを恋ちゃんと一緒に感じ合おうと」何だろなぁ、以外と純粋な気持ちで嬉しいんだけど、寧ろ僕の方が贅沢なんだろう。でもさぁ、起こし方がねぇ。

幾ら鍛えて様が持たねえよ、精神的にもね。


はぁ、心の中で溜め息が零れ出たが同時に寝ていた事なとはどうでもよくなり、取り敢えず「じゃあ、起きるから姉さん退いて」そう言い、姉さんには退いて貰う。

何時も通りに起きれば全然間に合う時間なので和えて時計はセットして居なかったが、こうして起きた以上は時間が気になり、直ぐ近くにある机の時計を見てみると、何と言うか言葉を失ってしまった。


目覚まし機能も付いたその小さな青い時計の針、1つの長い針は真上を指し示し、もう1つの短い針はしっかりと右斜め下よりも少し上、詰まり4を指し示している。

時刻は午前4時ジャスト、ああ早過ぎやしないかい姉さん。



やり切れ無い、そんな向ける事の出来ないそれを持ちながらも、故意では無く姉さん成りに僕の事を考えてやってくれた、と無理矢理にでも割り切り「まだ行くまで結構な時間があるけど、どうするの?」とベットから立ち上がりそう聞いた。


朝食を食べるにしても早いし、鍛錬は姉さんがしないし、他にやる事なんて思いつかない。

ただ、その考えは僕だけだった様だ。いや正確には、姉さんの中ではこの行動は無鉄砲なその場のノリの様な物では無く、

最初からやる事は決まって居たらしい。


「え、そんなの恋ちゃんと私の旅行何だから、念入りに行く場所と時間を確認してそれから、あっちで遊べる様に仕事をするに決まってるじゃない。勿論恋ちゃんもやってくれる?」との事で。

うんと、前者の2つはやれるけど、最後のは無理でしょ。だって仕事って言っても感想レポートから就寝時間の確認とかで、出来そうなの無いし、やろうと思えば出来ない事はないけど生徒会として職務放棄に近いのはダメでしょ。


取り敢えずその説明をして、それでも前者の方はやるらしく、苦労か絶えない。主に精神面と肉体面、あと生きる気力的な物の。

とは言っても時間表を何回も見たり荷物、道具を確認したりしても精々1時間、いや1時間も持ったのが可笑しいか。


そして午前5時過ぎ、流石に読んだり確認したりを繰り返したせいで疲れたが、ここで何か言わなければ(らち)が明かない。一瞬で思考をフル回転させ、何が良いのか。何が最も最良の言葉なのか、を見つけ出し声として発する。

「時間もあるし、一緒に朝食でも作ろっか」と意外性は無いが、姉さんと出来て尚且つ今すぐに行動出来る物は多分これぐらいしか無い。


姉さんも「んー、もうちょっと色々計画したかったけど、恋ちゃんとの料理は楽しいからやりましょ♪それに折角恋ちゃんが積極的に誘って来てくれたんだから」そこで区切ると、何か考えた様な素振りをしてから「でも、パジャマ姿の恋ちゃんも無防備で可愛いんだけど、やっぱり準備も兼ねて制服に着替えてから来てね」そう了承はしてくれたが、まぁ遅れるぐらいならと考えればいっか。


とても雑な理解の仕方だが、あまり口出しをするとややこしく成りそうなので言わず、「りょーかい」と簡易的な返事で返した。

僕の返答を聞くと姉さんは自分の荷物と僕の荷物を仕舞い、持ちながら扉を開け、体半分外に出た状態でまた考える様な仕草を取ると「最近はお姉ちゃんらしい事やれてないし、今はお姉ちゃんが恋ちゃんの着替え手伝って上げようか?ううん、お姉ちゃんに恋ちゃんの生まれたままの姿を見せて!!♡」優しく包み込む様に吐息を込めた声、なのに悪戯に甘える様な感情が見え隠れしている言葉。そして最後の欲望曝け出しの言葉ですよ。でも姉さんらしい。


意図した訳では無く、不意に出た言葉なのだろう。何時も以上に魅力的で近くで言われたら、最初の言葉だけなら確実に堕ちていた。


顔が熱くなって来る、そんな中「要らないから、それに一緒に作るんだから準備しててよ。秋葉お姉ちゃん」流れが悪かった、姉さんに乗る様に、もしくは仕返し感覚でそう言い姉さんは「うふふ♪今はお姉ちゃんって読んでくれるだけでも体が過敏に反応しちゃうぐらい、嬉しい♡」捨て台詞を残しながらも出てってくれた。が、まだ恥ずかしい。その気持ちだけで思考が真っ白になった。


何言っちゃってるの?その問いだけが頭の中に何万と浮かび、更に気恥ずかしい気持ちを増させる。

僕は大きく息を吸い、そして息を全て吐き頭をクリーンにさせ、何も考えない無心の状態にして制服へと着替え出した。



色々あり体にどっと疲れが残っているが、制服に着替え終わり、部屋を出て居間に降りてみると疲れが更に増加した。元凶とかも合わせて2倍ぐらいに。

煮干しの出しの匂いが良い様に漂い、無い食欲をもそそる居間と言う空間の中、ダイニングキッチンに居る2人の美しく地味なエプロンさえも完璧に着こなす女性、もとい姉さんと母さん。全世界の男の朝の宿願とも言える様なその2人だが、流れてはいけない物がだだ流しにされて居る。


2人は手際良く料理の準備をしながらも、向き合う様にお互いを眺め、にっこりと微笑みを浮かべている。ある種の完璧なポーカーフェースだろう。

微笑みの中、2人の視線が重なる場所には殺気や狂気が入り混じって居り、近づき難い雰囲気が作り出されてる。

ぱっと見では気付かない、いや気付く事が出来ない程に隠されているが、格闘技をやって居る人なら何と無く感じ取れる。

だからか、扉一枚越しで後ろに居る父さんが入って来ない。これは、あれか。僕に任せたとそう言う事か。


流石にこの一部始終を見てしまった上でコレを破る程のテンションで行くのは、ね。至難どころか、確実に自爆覚悟で行かなきゃ成らないよ。若しくは神風か。どっちも対して変わらないけど。


「それでも、それでも男にはやらなきゃいけない時があるんだ」父さん、で、でも…………………………………………………………………………「扉越しでしかも小さく言われても、説得力どころか威厳の欠片も無いよ」

そうは言った物の本当に行かなきゃいけないだろうし、覚悟を決め2人に向かって歩き出した。



距離は1.5mと言った所か、2人のノールックでの包丁使いが綺麗に見える距離に移動したが、これ以上は近づけない。と言うか、足が全然動かない。

2人は何故見ても居ないのに一定の大きさで綺麗に切れるのか、段々現実逃避をし始めて来る。しかも笑顔で殺気があってで包丁だから、めちゃ怖いんだけど。


まさか勢いだけで行けないとは思っていたが、ここまでとは。

逃げ腰に成りつつも、しっかりと2人の方を向きそして「母さんおはよ、それと一緒に料理作れるんでしょ。姉さん」と震えながらも、そう声を書ける事が出来た。

一瞬、言葉であらわすなら刹那だろう。気が付いたら何時の間にかこっちを見ていた、そんな感じだ。


するとゆっくりと2人は息を合わせて居るかの様に同時に包丁を置き、足を此方に向けると急に片腕づつに抱きついて来た

柔らかい、ふんわりとした何とも言えない感触が腕に広がり、半分程出来上がった朝食の良い匂いと女性独特の体臭が優しく包み込み、一拍置かれて耳に『ハァハァ』とって!「ふ、2人とも…に、臭い嗅がっ!な、いっでぇ…ひゃっ!な、舐めるにょっは!も、もとダッメェ…」

2人の吐息が耳に掛かる、此所まではまだ日常でありふれてはいないが、まだ許せる範囲だった。

が、気を緩めた僕が悪かった。2人は耳から首筋に掛けて臭いを嗅ぎ、ダメと言われると今度は耳たぶを天かじりしたり舐めて来た。

耳に冷たく、それなのに暖かい感触が伝わり、妙にくすぐったくて、そんな感触の物が耳の中や首筋に来て、何か知らないけどあの声が零れた。正直恥ずかしい気持ちでいっぱいだよぉ。



羞恥心を感じながらも、姉さんと母さんは頬を赤くさせてたが離れてくれた。

見つめ合う、ある程度の距離はあるがその瞳は大きく、赤い頬が綺麗な顔から可愛い顔へと形を変えさせる。


そして何秒、何分、何十分、どれだけの間見つめあって居たのかは分からないが、まるでスイッチを押された様に唐突に、だが当たり前の様に「一緒に作ろっか」その言葉が出た。


それから大体10分もしない内に朝食は出来、食べる事に成ったが父さんは入って来るタイミングを失ったのか、入っては来なかった。


広々としたテーブルのわざわざ一面だけに固まる、それが可笑しいのか其れとも家族仲が良いと言うのかは僕には分からないが、ただ一言分かるのは早急少々険悪ムードだったからか、その反動で2人がかなり甘える様に僕を弄って来る。

「ねぇ恋ちゃん、この前もだけど秋葉ばっかり構ってズルいわよ。ママも色々構って欲しいし、恋ちゃんとお買い物したり一日中一緒に過ごしたいんだから」我が侭とは少し違う、でも悪戯な笑みで母さんはそう言うが、学校行事だから無理に決まってんじゃん。と言ってしまっても良い、と言うか言うべきなのだろう。

まぁ僕は悉く甘い、いや自覚して居る時点で甘やかして居る方か。


母さんと絡まった腕、そして母さんの手、指が絡み付く様に僕の手を握り、何かに決心が付いた僕は「うん、また今度一緒に行こうね」そう言い、直ぐ様横で少し膨れて居る姉さんに「姉さんは合宿中に色々楽しもうね」はぁ、八方美人。その言葉が1番似合うよ。本当、下手に優しくするから皆を傷付けてるって言うのに。

感想、誤字脱字などが有りましたら気兼ね無く書いて下さい。

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