クリスマス特別編 ある年のクリスマス
クリスマス、それは日本ならば彼女と彼氏が一夜を過ごすであろう日。欧米ならキリスト教に対して祈りを捧げる日。
そんな少しばかりロマンチックで、だがそれとは裏腹に沢山の会社的な陰謀から1個人の思考までが交際する、そう思える一日。
………………………恋………………………
体に伸し掛かる重圧、夢見をしている時はまるで翼が生えたかの様に軽い体でも、目を覚ますと同時にそれに掛かる本来の重量が襲い掛かり、更に落差からか異様に重たく感じる。
そんな目覚めをした僕だが、いつまでもこんな状態でいる訳にはいかない。なので手っ取り早く目覚める方法、顔を洗う為にパジャマのままだが僕は机に置いて在るメガネを掛け、目ヤニで前があまり見えないが一階へと降りて行く。
時刻は5時少し前と、季節的には今はまだ朝日も登っていないだろう時間。殆どの学生ならまだ寝ているだろうが、時たま僕の様に朝早めに起きている人もいる。と言うかこんな物は日頃やっているか如何かで変わる。
それにしても、エアコンである程度温度を上げているとはいえ寒い。まぁこれが冬場での一番の布団から出たくない原因なのは分からなくもない。
確かに寒ければわざわざ暖かい布団から出様とはしたくないし、正直精神的に億劫だろう。
だが週間付けで起きていれば、初めは辛いが慣れればどうってことは無い。それが出来れば大抵の人が苦労しない、と言うのは言わないでね。
そう考えつつ、僕の姿を映し出す大きな鏡が壁に嵌められ洗面所、見様に寄ってはもうホテルだな。で、洗面所に着いた僕は先ず手を伸ばせば取れる高さに置かれたプラスチックの桶を取り、それに水とお湯を溜めてぬるま湯に成った所で顔を洗い始めた。
顔には寝起きだからかぬるま湯でも刺激が来るが、何故ぬるま湯かと言うとプール何かでも心臓から1番遠い足から水を掛け、そして徐々に馴染ませて行くのと同じ理由。まぁぶっちゃけると寝起きにいきなり水は流石にキツイ。
これがまだ夏だったら出来るけど、もう結構な冬のシーズンだからやるとすれば自虐行為と事変わらない。
そうして顔が洗い終わったので、いつも通り道着(実戦練習の為私服)に着替えて道場で突きと蹴りの練習を始めた。突き刺し貫く様に放つ突きと蹴り、意外と一撃一撃に気を込めているからか、体力の消耗が目に見える程激しい。
それを続ける事約三十分で道着を着た父さんが来た。何かあんなイケメン野郎を見てると、自分が何れだけ遠い存在か思いしらされる。
取り敢えずいつも通り父さんと模擬戦をしたが、思いしった差で受けたダメージは大きかった。今日の勝敗を分けたポイントは、最後まで体力が持たず、父さんの突きを交わし切れなくて負けてしまった。何か悔しいが、まぁコレからの改善点が見つかったので良しとしよう。
朝の日課である鍛錬も終わり、次は母さんが作ってくれた手作りとは思えない凄い朝食を食べ……………させられて(あーんや口移しに近い奴で)、秋葉姉さんと夏海に腕を抱きしめられながら、学校へと向かう事になった。
両腕に感じる柔らかな膨らみを意識しない様にしながら、歩き辛いが何とか学校に近づいて行く。だが近づくに連れて、色恋沙汰の雰囲気が僕の周りに漂い、あくまでも平常心を保っているが本音を言えば頭が狂いそうだ。
正直、今日ばかりは男子達も自分磨きを頑張るからか僕に殺気などは飛ばして来ない。だが、それ以上に何時もの数倍は濃いであろうねっとりとした、甘く胸焼けを起こしてしまいそうな視線が飛んで来るのが堪える。
分かりやすく言えば、ここぞとばかりに女の子達が僕にプレゼントを渡してアピールをして来たり、襲ったりとまだ普段の方が生活しやすい。
そして学校に入り玄関で靴を変え、秋葉姉さんと夏海に「またお昼に会おうね」と言われ、返す様に「うん、後でね」と言い何時も通り人気の無い廊下を歩きながら教室に向かった。
向かう途中で人に会う事もなく教室に入る事が出来、そのまま自分の席に座るとある事に気が付いた。昨日の倍はあるであろう机に詰まった手紙(ハート何かの可愛いシールが貼ってあるレター)何と言うか、後で処理するのがめんどくさい。
そう思いながら鞄を横に掛け、海斗の方を向いてみた。すると海斗は満面の笑みを浮かべながら直ぐに僕の方に来て「やぁ恋、本当なら教室に入った時、1番に僕の所に来て欲しかったけど今は僕だけを見てくれているから、まぁいいよ。それとおはよう」と自分の要望を言いながら、甘える様に机の上に置いた手に手を被せる海斗。
「おはよう、海斗」そう返したが返事よりも僕の手を握る事が面白いのか、ただ握り感触何か確かめていた。
それから数分で授業が始まるチャイムが鳴り、海斗はうっとりと黄昏た様な顔から一変して、かなり渋々と言う感じで自分の席に戻って行く。いや戻ったから良いけど、学生の本分は勉強だぞ。
心の中で撃ち出した声が誰かに届く筈も無く、チャイムが鳴り終わるのと同時に教室の前にある扉は開き、美しいと感じさせ全てを魅力させる人、九条先生が入って来た。勿論、僕を含む全ての人が席に座り、何時でもHRを始められる様に成っている。
先生もそれを見たからかその事については何も言わず、教卓に上がると「恋くん、おはよぅ♪今日はクリスマスだし、一緒にあまーい夜を過ごしましょうねぇ♡」と、何と言うかそれを言うと先生はHRを始めた。
クリスマスと言う日は女性に取って、凄く特別な日なのだろうか?流石に男である僕には理解が出来ない。いや、理解したく無いだけかもしれないが。
始まったHRは何時もより九条先生や女の子達の視線がかなり多い気もするけど、取り敢えず無視しながら先生の話を聞いていた。かなり精神面が堪えるけど、まぁ言うんであれば動物園のパンダみたいな感じ。
大体20分でHRは終わり、次の授業は九条先生の授業なのでそのまま続けて授業をやる事になった。正直、殆どの人は苦である勉強の時間が伸びのは嫌だろうが、僕からすればこの雰囲気に耐える為に何かをして居たいので、勉強が出来るのはとても嬉しい。
しかも数学なので、頭の中で次の問題の解き方や答え何かを計算させておけば、集中力は全てそっちに注がれて全くと言っていい程に周りが気にならない。
そんな感じで数学や次の社会人などを終わらせて、昼食は姉さん達と食べたので何か急いで食べた印象だけが強い。今日最後の授業も楽に終わった。だが、次が今日1番に大変。
放課後は教室の掃除があり、しかも女の子達が残っているので掃除が終わった時、それは戦争と大差無い程に僕が走り回る事になる。まだ走り回るだけならいいんだけど、女の子達がめちゃくちゃ早いのは流石に、ね。
でもまぁぐちぐち言ってても始まらないので、掃除を始める事にするか。
まぁ普通に教室を掃除するだけなら箒を掛けるぐらいだけと、どの道今日は母さん達の要望で遅く変える事に成っている。なので年末にやる筈の大掃除を兼ねた掃除になるだろう。
やる事は箒掛けに雑巾掛け、窓の溝と硝子拭き、あとは黒板や机何かの普段使っている物を綺麗にすれば完了かな。
指を絡ませる様に両手を組み、真っ直ぐ前に伸ばし体を動かせる様にさせて、気合いを入れながら僕は掃除を始めた。
2時間ばかりの時間が経ち、微妙にだけど綺麗に成ったかな?と分かる様には成ったので、取り敢えず終わった。
それじゃあ時間も潰せたし、軽い地獄?でも見るとしますか
異様なまでに静かな教室、だが確実なまでに感じる多数の視線。それは少なくとも常人ならばそんな異様な物は恐怖でしか無い。僕も軽く怖いが、まだ襲って来ないのが責めてもの救いだ。
そう考えながら鞄と予め持って来た袋(大)に机に入っている約10分1程の手紙、コレは手紙の量が凄いのか袋が小さいのか、一体どっちなんだろう?まぁ袋に手紙を入れ、先ずは玄関まで歩き出した。
すると消して居ても微かに聞こえてくる足音が、後ろに何個かある。正解な数は分からないが結構な人数が居るのは確かだな。
玄関までは何も無く向かう事が出来たので靴を取り替え、ゆっくりと玄関を出ようとすると、追いかけて来た人達も靴を取り替えている。まぁ普通にそれをやるのは愚かな行動だよ。それを見計らい僕は走り出した。それでもまぁ伏兵は沢山居るのが戦術の基本か。
目の前にはまるで僕を通さないと立ちはだかる女の子達が居るが、こう言った『ただ』走るだけじゃ無いのは実戦格闘術を習っている、僕の方が圧倒的に有利かな?
幾ら「舞川くん♪一緒にクリスマスを過ごしましょう♡」と言いながら、本当に目を♡にさせて、凄く早くても結局の所は直線的過ぎんだよね。もう少し工夫すれば良いのに。
体を倒す様にしながら軸をズラし、ふらっふらっと紙が空を舞う様に交わし続ける。ただ人数が多いのは厄介だ。交わす度に人が復活してくるから、学校を出るのに30分も掛かってしまった。
その分女の子達の体力は僕の倍ぐらいは消費したのか、走り出すと僕よりも少し遅い。
此処ぞと秤に僕は飛ばしながら、狭い路地裏何かを利用して何とか巻く事が出来た。僕自身の体力の消費も結構な物だけど、一様目的は全部果たせたし、このぐらいの体力消費なら視野に入って居る。キツイのに変わりはないんだけどね。
巻いて家に帰るのにも大体45分程が掛かり、総合的にちょうど良い時間に成ったので良しとしよう。と言うか、結果良ければ全て良しだ。少なくともこの場合にならそれが適用される。同時に適用されなかったら如何するんだ、とも思うが、まぁ大丈夫だろう。
そして視線を前にやりよく見る家、生まれた時から住んでいる家、とても馴染み深く多分もう他の家には行けないと思う程に、慣れ親しんだ。でもさぁ、やっぱり昔から思うんだけど大き過ぎるでしょ。何か空き部屋とか結構あるし、まぁ僕が住む分には全く問題無いけど。
そう思いながら、正門の戸を開け横にある松の木を見ながら家に向かい、そして溜め息が零れそうなこの心を落ち着かせ「ただいま」と言いながら扉を開いた。
開いた扉の先には母さんと天音姉さん、それから海斗に秋葉姉さん、夏海が異様に短いミニスカートをした赤と白、黒と白のサンタガールのコスプレをして待っていた。街中で見掛ける様なバイトさんでは無く、本当に似合って居ると感じた。正直、一瞬だけ見惚れてしまった自分が悔しい。
「お帰りなさい、恋ちゃん♡今日はクリスマスだからサンタガールに成ってみたんだけど、ママ似合って居るかな?」母さんが恥ずかしそうに、だけど自信を持った感じで僕の腕に抱きつ居て来てそう言う。
腕全体に伝わる柔らかい感触、
そして母さんが着ているのはへそ出しタイプのなので手に肌の感触がして、妙に気恥ずかしい。
でも気持ちは、少なくとも僕の大事な家族には本当の気持ちを伝える「みんな似合って居るよ。ピッタリで可愛いし、ね」と。
その瞬間、みんなの頬が赤く熟した様に染まり海斗は母さんとは逆の腕に抱き着き「可愛いか、僕にはあまり似つかわしく無い言葉だが、恋が言うんだ。お世辞だろうと本当だろうと凄く嬉しいよ」そう言い、夏海は甘えてくる様に、胸に顔を埋めながら「お兄ちゃん、ありがとう♪ねぇ、今日は一緒に寝て♡」あ、うん。爆弾発言をして来た。
夏海と僕を除く全員の目が釣り上がり、対抗する様にとみんなが何かを言おうとした瞬間、キッチンが在る方から現れた父さんの「もう料理は並べ終わったけどって、恋帰っていたんだね。おかえり」そんな言葉で、何とかこの場は収まった。
食事を食べる為に僕は一度制服からジーンズと白いワイシャツのシンプルな私服に着替え、小さなクリスマスツリーと淡いオレンジの白熱電球の光が包み込んだ居間に来た。テーブルの上には七面鳥の丸焼きや絶対に店で作ったと思う程に綺麗なホールケーキ(父さん作)、それ以外にはポトフにバターロール、サラダがある。
かなり豪華なメニューだが、これが全て手作りだと言うのだから驚きだ。
すると夏海に引っぱられる様な形でテーブルの席へと案内され、海斗と夏海の横に座り食べる事に成った。因みに母さんは目の前で天音姉さんと秋葉姉さんが横にいる。父さんは何か面積が1番低い所に居て、頃合いを見計らい「クリスマスだ。盛り上がりなさい。では、いただきます」その言葉に一拍遅れで残りの全員が『いただきます』そう言い、楽しい『筈』の食事が始まった。
夏海は右手に抱き着きながら口を開け、それに僕がバターロールを『あーん』してあげて、海斗がポトフを乗せたスプーンを僕の口に『あーん』する。楽にも思えるけど、同時に違う事をやるのは意外と難しい。だが、夏海は完全に甘えモードに入って居るのか、動ける手で頭を撫でてやると目を細め、猫の様に擦り寄ってくる。
それを母さん達が羨ましそうに見ているので、母さん達にもやってあげ、何か雰囲気がクリスマスよりもダラダラ、ふわふわとしたのんびりした感じになり、何か何時もよりも疲れない。
それから大体50分程で食事が終わり、次は早いけど寝た。いや、疲れては居たけど寝るって言い出したのは夏海だからね。
「お兄ちゃぁん、眠たいからぁ一緒に寝よぉ」そう本当に眠たいのか、夏海の言葉は語尾が伸びている。まぁ久しぶりに妹を甘やかすのも悪くは無いので、一緒に寝ようとしたのが、それは間違いだった。
「れんくん、夏海ちゃんとだけ一緒に寝るなんてズルいとお姉さんは思うなぁ」と天音姉さんに言われ、秋葉姉さんには「私も恋ちゃんのやる事に文句を言う気は無いけど、それでも私も一緒に寝たいかな?」と言われ、そのまま流される様に客室に3枚ほど布団を寝る事に成りました。
そして気づいたら海斗と母さんも居て、何かもうみんなに抱きつかれて直ぐに寝ました。凄く暑かったし、みんなくっ付いていたけど。
次の日、何時もよりも確実に早く目覚めた朝、だがそれは抱きつかれているせいで体を起こす事が出来ず、みんなの胸何かが密着していて妙な羞恥心を駆られた目覚めただ。
ご覧頂き有り難うございます。誤字脱字などがあればご報告お願いします。
そして余談ですが、ついさっき兄貴と知り合いの人とサンタについて話していたんです。で、調べた所サンタはしっかりと教会に属している集団だと言う事が書いてあり、ここまでは知っていたんですが何と、サンタは世界に120人程居り、日本にも『パラダイス やまもと(実在する芸名なので平仮名です)』と言う人が公認サンタをやっているらしいです。
全く知らなかったんですが、皆さんは知っていましたか?
では、次回は大晦日と元旦の話を投稿します。




