走り出したら速い、それがハスキーだ。
「ふざけるなよ?スライム崩れ。
テメェの役目はそこのキュアキュアを打っ倒す事だ、それが出来ねぇなら。。。
今、オレが、お前を打っ潰す。」
戦斧を握るプリティアックス、その全身から闘気が吹き出し空気が重く変る。
「ふざけるな!エネルギーが先だ!オレ様に戦って欲しいなら力を先に寄こせ!」
怒りで覚醒したスライムが黄金のオーラ噴き出す、スーパースライムⅡ?!
体内で暴走するスライムが膨れ上がり、腕、足、肩、腰の部位が巨大化、全身が歪に盛り上がり怪物のような異形に変わる。
はぁはぁはぁ・・「ぐっぁぁぁ!!力が暴走しやがる!
どいつもコイツもオレに反抗しやがって!エネルギーだ!
あのエネルギーさえあれば」
「はははっ、そんな筋肉を肥大化させただけの変身で、オレと戦うつもりか?」
大斧を担ぎ構えるプリティアックス、パワーだけならスライムと互角?!
勝機!敵はいがみ合いって、こちらへの警戒が薄れている今がチャンスです!
「レイピア!フランベルジュ!力を貸して下さい!
敵同士が言い争いしてる今です!キュアキュアの力を一つに!」
「「えっ???」」二人の声が重なった。
「「え?」じゃないです!・・まずレイピアとフランベルジュ、お二人の剣を重ねて下さい!」
赤のレイピアと青のフランベルジュ、二つの魔力を一つに合わせます。
『いま、新しい力をキュアキュアに!』
戸惑う二人のキュアキュアが剣を抜き、しっかりと刃が重なりあう!
「次ぎは二人の魔力を剣に集めて下さい!」
そしてキュアキュアの力を信じて!
『キュアキュアの熱き魂を!』
『いま、清らかな力を一つに!』
レイピアに赤い閃光が走り、フランベルジュからは青の光りが波紋となって広がりを見せる。
「二人の力を一つに!
ハート To プリエール!」
固有結界発動!
私達キュアキュアとスライムが虹と星の舞う不思議空間!
私は両手を前にした祈りの姿から、翼のように拡げた両手前に突き出す。
ふわり。
フォルシオンの左手に巻かれた虹のリボンが舞い上がり、左右に羽根の浮く可愛いハートを空中に描く。
「キュア! レイジングサンダー!」
「キュア! ウエイブスラッシュ!!」
ハートを貫くように突き出す二刀の剣から、赤の閃光と青の波動が放たれた!
赤と青、そして黄と虹の魔力がスパーク!
放電とハートのエネルギー!
大量の光りがスライムに向かって撃ち出された!
「なっ?!なぁぁ???!!」黄金スライムがハートの光りに激突し、光りの渦が舞い上がる!
そして!!
「きゅあ?きゅあ?」「きゅあ・きゅあ・きゅあ・・」キュアキュア~~~
スライムが幸せそうな顔で分裂し、白い光りの羽根が舞う中、浄化されたスライム達が飛び跳ねながらどこかへ逃げて行った。
(・・・・やってしまった、何となく出来るような気はしてましたが、、、)
私[元勇者][成人男子の精神]をキュアキュアの力が浸食してる気が・・・
はぁはぁはぁ・・「すごいですお姉ぇ様!」
「今の技はいったい、それに私の剣にあのような力が??」
恐怖・喜び・困惑、3人の顔に異なる表情が浮かぶ。
(っ!今は迷っている場合じゃありません!)
黄金スライムを上回る猛者、
「二人とも!プリティを名乗る戦士がまだ残っていますわ!」
「・・・プリティーエネルギーを相殺したか。
まぁオレ達の敵になるなら、それくらいはやってもらわねぇとな。
合格だ、次ぎはオレがやってや・・!」
闘気を出したプリティは次ぎの瞬間、あっさりと気を散らす。
「チッ、今から良いところだってのに、、、オイ!そっちのキュア!テメェ名前は?」
飢えた獣のような眼光が私[キュアフォルシオン]を指す。
「彼女の名はフォルシオン!
私のお姉ぇ様ですわ!」
「・・・レイピア・・」なぜキミが言うの?
ですが『転生した元勇者の魂が転移・憑依した只の少女さ』
などと言えるわけも無く。
「そっちのヤツには聞いてねぇが・・お前、キュアフォルシオンで、あってるのか?」
「はい」
残念ながら、今の私は愛と正義のキュアフォルシオン、、
全ては私に剣を渡した、あのイガ栗野郎が悪いんです。
「ははっ!キュアフォルシオン、てめぇの顔と名前、憶えたぜ!
テメェは今からオレの獲物だ!
その剣は、このオレが直々に叩き折ってやるぜ!」はははははは!!!
ドッ!ゴゴゴゴオオォォォォンンン!!!!
頂点まで振り上げた大斧を石床に叩き付け、床の石が弾け飛ぶ!
地面を走る振動と空気を振るわす衝撃!
舞い上がる小石、天井から降り注ぐ土と砂の埃、地下の通路が灰色の煙で包まれる。
(!・・・耳と目、それと衝撃と振動で触感を奪われたか・・)
「レイピア!ここは逃げますよ!」
煙で完全に視覚が塞がる前にレイピアの手を掴む。
「フランベルジュ!貴方も早く!」
ハリネズミとペリカンは放置で!・・あっ、バスキーさん!早い!逃げるの速い!
すでに走り出してるハスキー、少し行ったところで『なに?』見たいに振り向いて、私達が走ってるのを確認したらまたダッシュ!ハスキー!ハスキーーー!!!
大型犬との散歩、ぜっったいにリードを放してはいけません。
追い駆けっこと勘違いしたハスキーは止まりません。ダーーーシュッ、だ。




