第31話 別れ
その日僕は夢を見た。
見知らぬ学校の教室にいた。
黒板には【ありがとう2ー2】と、書かれている。
見たことも無い場所なのに、どこか懐かしい感じがした。
辺りを見渡すと1人の少年が椅子に座っているのに気づく。
少年はずっと黒板の方を見ている。
見た目は小2位だった。
僕はその少年を後ろからずっと眺めていた。
するとその少年は僕の方を向き始めた。
少年の顔はクレヨンか何かの黒で塗りつぶされていて、心臓の部分には穴が空いていた。
「君は何の為に生きてるの?」
不意にそんな質問をされた。
「.......」
その場に沈黙が訪れる。
数分間考えても答えが見つからない。
類のこと、凛のこと、色々なことを考えた.......それでも見つからない。
僕は深く深く深呼吸をする。
自分の中にあるもの全てを忘れる。
「.......なんだ簡単なことだったんだ」
「.......答えは見つかった?」
「僕の日常を歩む。それが僕の生きる理由だ」
「.......そうか、君も答えが見つーー」
少年が言葉を最後まで言う前に僕は目が覚めた。
僕の目には涙が浮かんでいる。
僕は心の中に何か寂しさを覚えながら新たな1歩を踏み出した。
2年2組の教室で未だに1人でいる少年がいる。
「君がこれからどんな人生を歩もうと僕は君だから、僕は君の夢を応援する。僕は君の心を埋めるために色々なことをやってきた。それが人間の道から逸れていたとしても僕は後悔していない。こんな快楽殺人者の友達は君だけだよ.......何より君は僕を人間にしてくれた。僕の務めもここまでか.......今までありがとう、そして仲間を大切に.......」
少年は涙を浮かべながら2年2組の教室と共に消えていった。




