Episode45 "亡霊の抜け殻"
最近SAOの新しく出たアプリにハマっております!セブンちゃんとリズを持っている奴を見かけたらオレかも知れませんよ〜☆*:.。. o(≧▽≦)
少し花嫁の能力について説明しておこうと思う。花嫁ら曰く「私たち六人揃えば敗北の二文字はない」だそうだ。確かに彼女らといれば大概の外敵からは身を守れるだろう。そして自分の周りにはその内の二人がいるのだ。
まず最初に、花嫁の内最強の能力を持つものは誰かと問われれば花嫁さん達は口を揃えてナーレーイスと言うだろう。ナーレーイスと呼ばれる花嫁の起源は泉や川のニュンペーでありヒュラースに惚れ泉へと引きずり込んだ張本人だ。
彼女はステュクスと呼ばれる同属のニンフを取り込んだ事で「神々を罰する」という特別な権限を扱えるのだが彼女の精神は脆く使えば使うほど精神がステュクスへ乗っ取られる為、使うことは限りになくゼロに近い。その為、彼女は現存するニンフの中でもあまり強い方とは言われない。
先に述べた現存するニンフと言うのは花嫁の六人の事であるのだが、彼女らが一体どのような方法で同属性のニンフを取り込んだかについては記憶が流れてこなかった。
まぁ、その辺りは追々調べていこうと思う。自分の主観から思う最強の花嫁と言われればアルセイドが対人戦に置いて最強を誇りネーレイスちゃんが多数に置いて最強を名乗れるだろう。
アルセイドの権能は他のニンフに比べて少ない。片手で数えれ程だ。純真な森精が少ない事も理由だがその一人ひとりの質があまりにも高いのだ。粗野な妖精とする伝承のほぼ全てがこいつらだろう。
アルセイドは自分の前ではあんな感じだが他と接っする時はとにかく危険だ。取り込んでからというもの残忍な性格になったのだが自分の影響か今はかなり落ち着いている。いや、正確には意識がすべて此方に向くことで他への興味が無くなったのだろう。
本来の性格であればいたずら好きで踊るのが大好きな活発元気少女だったのだが取り込んだ事により性質に変化が生じている。彼女は遊び感覚で森の中を行く旅人を魔力で惑わせたり、姿を見た者にとり憑いて正気を失わせたりなどして遊んだりしているのを記憶で見たのだが遊ぶ相手はもれなく最後には殺しているのだ。
そして肝心な能力は何なのかと問われれば前述に説明した様に相手を陥れる完全催眠、幻術の現実化、そして超絶強力な精神汚染だ。人に勝の目はない。神々でさえも下手をすればどころじゃあない。下位の神など彼女からすれば人も同然だろう。上位の神々でも相性がいい神でなければ彼女の相手は務まらない。
次にネーレイスちゃんについて説明しようと思う。元は海に棲む女神なのだがネーレイスちゃん本人はアルセイドや他の花嫁達と共にキアノスの泉にて生活をしていた。この子も相当にヤバイ。八十は超える権能を有していることからも彼女の危険さを物語っているだろう。特に取り込んだ同族のニュンペーの中でもアムピトリーテーとケートと呼ばれる神族達は危険度がさらに高い。そもそもどうやって取り込む事が出来たのかが疑問な程に強力な存在だ。
アムピトリーテーは「大地を取り巻く第三のもの」を冠すと言われ海そのものを意味している。そして女神ケートーは「海の怪物」と呼ばれ信仰されている。彼女は海の危険性や恐怖、海の未知の生物を神格化した女神だ。こういった化物達を取り込む事でネーレイスは海洋では絶大な力を振るうだろう。言うなれば彼女は海そのものなのだ。
海と陸の割合は7:3であり地球はほとんどが海で出来ている。この割合からも彼女の強さが分かるだろう。だが彼女は自由を生きたい為、海洋には干渉しない。数多のニンフが消えた事は問題にはなったがオリュンポスの神々は原因が分からず捜索を断念したのだ。
現在海と陸の支配者はオリュンポスの大神、ポセイドンとなっているのだが彼女のスペックを記憶を通して観た感じだと勝てんじゃないのか?と思ってしまう。
だが彼女ら花嫁にも弱点はある。彼女らは一見、化物じみた不死身の再生能力を有しているように見えるが実は完璧な不死ではない。彼女らが取り込んだ同族の神々の命をストックとして消費しているのだ。
花嫁らを殺しきるには彼女らを殺し続けるだけの力を有し幾通りもの殺害方法があるかの有無。勿論神性を帯びてなければ攻撃は肌を通らず無意味となるだろう。それか圧倒的な封印術が必要となってくる。
だが幸いにも彼女らは戦闘経験が乏しく遊びぐせが酷いのだ。まぁ能力を持て余しているのだから当たり前なんだろうが。
「そんな二人が消えたんですけど.....この迷路見たいな迷宮の中で」
寒気が瀬名を襲う。絶対的な安心感からの逆転。
(牛頭の群れに襲われたらひとたまりもないぞ、)
先ほどのネーレイスから貰ったレイピアを松明を持つ反対の手へと握り警戒を高めながら進んでいく。
「怖いの苦手なんだよぉ....ばかぁ」
ホラー映画を見るのは好きだがお化け屋敷タイプの実体験型のホラーには耐性がない瀬名。壁にはエジプトの石版に描かれるような文字と絵がずらりと描かれていた。牛頭の群れが斧で首を切り落としさらに大きな牛へとその首を献上すると言う物だ。その過程が長々と壁に描かれていた。
ガシャン「うわっ!?何だよ!!」
後ろから音がしたのでレイピアを逆巻きに持ち替え後ろの虚空へと剣を突き刺すが何もないことに安心し前へと振り向くと、
「「フゥゥゥフゥゥゥ」」
赤い紅蓮の瞳を持つ牛頭の巨人が自分を見下しながら口から大量の唾液を垂れ流していた。
「.....は?」
瀬名は驚きよりも先にこの狭い通路にどうやってこのデカ物は現れたのかと疑問と焦りを感じる。すると目の前の化物と目が合う。
「「厶ゥゥオオオオォォォォォォンンン!!!」」
凄まじいほどの轟音、咆哮。こんな狭い通路での叫び声は耳に強くあたり松明を落とす。牛は咆哮の後、ヨダレを垂らしながら自分の位置の方へと駆け寄って来る。松明を拾っている暇などなくレイピアを鞘に戻しながら強化を使いバックステップで距離を取る。
「松明が.....っ」
牛は松明を踏み燃える炎が消えていく。それに比例して視界も徐々に暗く光が閉ざしていく。
(視界がっ、くっ!)
瀬名は壁を触れながら駆け出す。強化を最大限に使い素早く前方へと進む。前の視界も見えないが壁を触る事で道がある事が分かる。後ろからはずしりずしりと瀬名を襲おうと重い図体を動かしながら二つの紅い瞳が迫り来るのを横目で捉える。
(何でこの世界の大きい奴らは動きが早いんだよ!!)
触る壁の感覚が消えた事を感じ右方に道がある事に気付き道を曲がり進む。
「クラッシュ◯ンディクーじゃねんだぞ!!ふざけんな」
息を切らせながらも走り続ける。アルセイド達が近くにいないという事は瀬名の強化による魔力の消費はすべて自分自身で補わなくてはいけなく自前の魔力はどんどん消費されていく。
「クソ、燃費が悪いんだよ!」
(相手は自分の位置が分かる、ならもう逃げらんねぇ。)
瀬名は走るのを止め素早く後ろを振り向きクラウチングスタートの態勢をとる。
「チッ、かけるしかないかっ!」
ネーレイスから授かったグラディウス型の剣を前へと突き出し足へと最大の強化を流し近づいてくる二つの真紅の瞳へと向け直線に跳躍をかける。
「うおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!」
真紅の瞳へと剣が刺さろうとした瞬間その瞳が揺れ虚空へと突き刺さる。
(外した!?だがっ!)
「うおおおおお舐めるなぁ!!!」
剣をそのまま力任せに下ろし肉へと抉りこむのを感じる。
「「ムオオオオオウウウンンンン」」
暴れる牛頭は瀬名の身体を掴み横の壁へと投げつける。
「ぐっはっ!!」
血を口から吐き出し何本かの骨にヒビが入るのを感じ視線を牛へと戻そうとすると巨大なメイス状の武器が眼前へと迫り瀬名の身体へと叩きつけられた。
「ぶがっ」
その衝撃で壁を貫通しながらさらに後ろの壁へ壁へと貫通していくのを感じる。いくつもの壁を破壊しようやく自分の身体が止まるのを感じる瀬名は瞳だけを破壊された壁へと向ける。
(全身強化に殆どの魔力回しちまったけど...何とか命は繋ぎっ)
骨は砕け肉も無残にも抉れ千切れるかけている箇所が何箇所もある。右腕などひき肉に近い状態だ。
「勘弁してくれよ.....」
眼前には先程襲いかかって来た牛頭が歯を剥き出しにし、今まさに瀬名の頭が牛頭の口へと入り込もうとしていた。
(万事休すか.....)
諦め眼を閉じようとする瀬名と牛頭の間に大きな亀裂が入り瀬名達一帯の迷宮路が崩壊を始める。地には穴が開き壁は崩れ瀬名と牛頭は穴へと落ちていく。牛頭の重量に加え破壊した衝撃で瀬名がいた迷宮路が耐え切れなかったのだろう。瀬名は意識を失い奈落の穴へと牛頭と共に落ちていくのだった。
落下してからしばらくすると瀬名は眼を覚ました。
「此処は.......」
立ち上がろうと動く手を地へとつけると動物の毛を触る感触を感じ夜眼を慣らせると目の前には先程襲って来たであろう牛頭がいたのだ。しかしその牛頭は血を流し色々な箇所が潰れ既に心臓の鼓動を止めていた。
「オレはメイちゃんかって...」
ジ◯リの巨匠、宮◯監督の作品ト◯ロにでるあるシーンを沸騰させる今のポジションに苦笑いがでる。どうやらこの牛頭がクッションになってくれたお陰で命が救われたようだ。
瀬名はアルセイドから貰った特製の回復薬をポケットから何とか出し口に流し込むと一気に痛みが引き傷が再生していくのを感じる。だが完璧には治らず切り傷はそのままだったが右腕は完全に再生され問題なく動くようにはなった。
「襲った奴が逆にオレを助ける事になるなんてお前もツイテないな」
皮肉を言いつつ牛頭の身体から降りるとガシャリと音が鳴り地面が土や草ではない事を確認する。
(石か?)
沢山の石のような物が地面を構成し歩きづらいと疑問に思い石のような物を持ち上げてみると石では無かった。
「うわっ!?」
人の頭蓋骨だったのだ。慌てて投げすてる瀬名は眼を凝らしよく辺りを見てみると一面はすべて骨骨で埋め尽くされていた。
(此処は危険だ......確実に亡霊系の敵が出るゾーンだよRPGなら.....)
瀬名は横に倒れる牛頭の肩部に突き刺さるグラディウスを引き抜き周りを見渡す。
「本当に暗いな、何も見えねぇ。しょうがない、回復したとは言え使うしかないか。」
眼へと強化を流し込み視界を強化する。
(すげぇ見えるなこれだと!?)
強化を眼球へと送り込むと何と視界がよりクリアとなり周りが良く見えるようになったのだ。もっとも暗いのは変わらないが。
「ふぇえ、蟻の巣にセメント流し込んだyoutu◯eのビデオ見たいだなぁアレ。」
上を見上げると蟻の巣の様に複雑な形をしたブロック?の様な物が一面に張り巡らせされていた。中には巨大なブロックもあり様々な形をした物もある。どれ程の距離があるのかは不明だが強化を使った今の眼球でも捉えられない程に広大でブロック状の蟻の巣は続いていた。
「多分、アレが迷宮の正体だ.....」
普通にあの迷宮を歩き続けたとしても抜け出すことは不可能だっただろう。もしかしたら宝箱とかスライムとかいたのかも知れないがこのデカ物のおかげで何とか抜け出す事が出来た。もっとも死にそうにはなったが。
「アルセイドとネーレイスちゃん大丈夫かなぁ。」
(死にはしないだろうけど二人とも言っちゃあ悪いけど馬鹿だからなぁ.....心配だ)
足を進ませながらも花嫁二人に対し失礼な事を考える瀬名。そしてある程度の距離を進んでいくと違和感に気付く。
(多分、微小だけど暗闇が青暗くなってる気がするんだよなぁ、彼処。)
瀬名は一箇所から歪な青暗さを放つ場所を見つけたのでそちらへと足を進ませる事を決める。足を進ませるたびに鳴る骨の音を聞き瀬名は不安を積もらせていく。
ガシッ「........フラグ回収早くないですか?」
瀬名は心臓がキュとするのを感じ冷や汗をかきながら掴まれな足元を見ると
「タスケテ」「コロシテ」「カラダ」「ママ」「イキタイ」「ホシイ」「ニエ」
怨念とも言えるドス暗くノイズのかかった声が無数に聞こえてくる。足元の周りからは何十もの骨手が瀬名を引きずり込もうと瀬名の足を掴んでくる。
「うわぁああああああ!!!」
瀬名は強化を足へと流しその場を離れる為跳躍すると骨が群衆を成しWor◎d warZが如く波の様に瀬名を飲み込もうとしていた。
(そんなんチートやろ!!)
素早く着地し波にのまれぬ様駆け出す。
「ニゲル」「コワイ」「ホシイ」「カラダ」「トモダチ」「オチヨウ」
ノイズの様に頭へとその執念が響く。瀬名は剣を持つ手で頭を押さえながらも何とか走るが人骨の地から出た手骨に足を掴まれ寛大にこける。
「ふざけんな、ここまでき」
台詞を言い切る前に人骨の波に飲み込まれた。
「アア、セイジャ」「アタタカイ」「ホシイヨ、ホシイ」
瀬名は四肢を四方へと引っ張られる激痛に眼を覚まし確認すると視界はまさに地獄絵図だった。肉も何もない骸骨の者達が様々な場所からカタカタと口を動かし両手両足を引っ張っているのだ。
「う、うう、うううううああああああ!!!」
このままでは骸骨の残骸へと引きづり込まれると危惧した瀬名は強化を全体へと流し込み当たりを吹き飛ばす。
「はあ....はあ....」
息を整えながらもその場を立ち態勢を立て直す。
「肉体捧げるくらいなら最後まで.....」
グラディウス状の剣は波に飲まれた時に消えたので腰に指すネーレイスから授けられたレイピアを抜刀し構える。
「コロセ」「コロセ」「コロセ」「コロセ」「コロセ」「コロセ」「コロセ」「コロセ」「コロセ」
地に広がる人骨の残骸達は人の形をとり瀬名へと軍勢が如く襲い掛かる。
「......付き合ってやるよ。」
瀬名がそう口にすると背後と地から骨の手が同時に迫るがレイピアを地から出る手骨へと突き刺す。そして
レイピアを引き抜き背後の骸骨を背負い投げし止めの一撃を突き刺す。
「アレ」「キエルノ」
突き刺した二体の骸骨は身体が砂の様に塵なり空気へと散っていく。
(こいつらがカ○ン見たいに復活をしないのを見るとレイピアには神聖が宿っているって事だろう。)
マ○オのキャラに出る骨亀のように復活をせず始末できている事に瀬名は歓喜しネーレイスに感謝しながら次の獲物を決め次々と突き刺し浄化させていく。
「これならなんとっがはっ!!?」
瀬名の背中へと何かが突き刺さったかと思えば吹き飛ばされたのだ。
「.......はぁはぁ、ちっ、何でもありかよ、」
背中の痛みを抑えつつ吹き飛ばされた原因は何だと視線を元いた場所へと戻すとそこには数体の骸骨が骨で出来た車輪へと同化しくるくると回転していたのだ。
(機動力の補強かよ......)
血をぺっと吐き出しレイピアを握り直す。そして骸骨の群れへと走り出すのだった。




