Episode26 "来訪と襲撃"
最近のマイブームはQUIETDRIVEのFeel Aliveを聞きながら話を書く事ですかね?
もし仮にこの作品に主題歌をつけるとしたらDead Leavesの"Reconstruct your body"にして欲しいよね。
(待ってくれ......七日が既に経過したんだがバルトロメウス、お前今何してる?)
機創(笑)は如何した?脳、覗かれちゃいますよと瀬名は思念をバルトロメウスへと向け送っていた。
(いや、もう謝るからマジで助けて下さい!)
連れて来られてから寝た感触が感じられないんだよ。師匠は見た目通りスパルタな修行をさせるし身体が悲鳴をあげてる。主に修行では無く他の所でだが。
「いたたいたいたいたいたいたいたいたい!!!師匠ぉーーーーー!!起きて!!!」
蛇の睡眠ってのは身体を丸めて眠るようで自分の尾を枕代わりしてる師匠はちょっと可愛いと思ったよ、でもね、いくら逃げ出す心配があるからって_
抱き枕はあるかぁーーーーーー!!!!!
死ぬ、圧迫死で死ぬ!この人、どんだけ力があるのか自覚してない!抱き枕?そんな生易しいもんじゃあない。これはもはやサンドバッグに近い何かだ。
「むにゃむにゃ.......うるさい」ボキッ
「ぐがっ」チーン
瀬名はエウリュアレーの抱擁で気絶した。それからしばらくの時間が経ちエウリュアレーは目を覚ました。
「うーん」ぐう
身体を伸ばすと頭皮の蛇達も一匹一匹が口を大きく開け体を伸ばす。
「そう言えば、早朝に勇者の声が......」
瀬名が自分の胸元にいる事を確認すると気絶をしている事に気づいたエウリユアレーだが。
「お寝坊さんは良くないぞ、勇者よ」
ぐだ〜と力なくエウリュアレーにもたれかかる瀬名の頰を嬉しそうに指で突つく。
(....能面め、良い贈り物を送りおって...返しはしないぞ....)
蛇達もシャアアと泣きエウリュアレーに同意すると頭皮の蛇達が瀬名へと頭を擦り付けた。
「親愛なる愚妹が死した今、我らは二人になった.....そして姉も発狂し今では...」
瀬名の髪を撫でながら独り言を呟くエウリュアレーの視線は神殿の先にある巨大な扉を捉えていた。扉には幾多の鎖が巻かれ禍々しいオーラが放る。
「何故、女神であった我らがこの様な.....」
愚妹の過ちにより姿を変えられた事を憐れに思い、姉と共に抗議に赴いた結果がこの姿なのだ。彼女達はただ静かに暮らしていたかっただけなのだ。それこそが元女神であるエウリュアレーの本心、願いだった。
「...我は」
鎖に繋がれた扉を見ながらエウリュアレーは静かに涙を流す。
「師匠.....」
濡れる肌に人肌の温もりが伝わる。
「オレに出来る事があれば何でも言ってください。」
瀬名はエウリュアレーの頰に手を置き、眼を真っ直ぐと見る。
(ああ、この温もり、心地が良い、懐かしくもあり遠く感じるこの気持ち)
頰に触れる瀬名の手をぎゅっと握り締め笑顔が自然と出る。
「うっ、」
エウリュアレーはもう片方の手を使い瀬名を抱き寄せ胸元に瀬名の顔を埋めさせた。
「勇者よ、我と共に此処に「「ドドーン!!!!!!!」」
いきなり神殿内の城壁が外側から破壊された事により破片が神殿内に飛び散った。穴からは太陽の光が差し込むが半分だ。何故なら空が二色に分かれているから。そしてその真ん中には人影が見える。
「じょおん、迎えにきたぇ!」
甘くトロみのある声が聞こえてくる。
「ちっ、キュベレー」
舌打ちをするエウリュアレー。
「必ず夜にはもどおて来ると約束したぇ......何故ぇ、戻らぬぅ?」
目のハイライトが消え虚ろな眼で瀬名を捉えるキュベレー。そして、少しずつこちらへと向かってくる。右手には鞭が握られていた。
「七日ぞ、妾がどれ程までにソナタの枕、寝床を濡らしたか分からぬぇ?」
堂々と変態発言をするキュベレーに顔が引き攣る瀬名。
「堕蛇ぃ、この天宮を今すぐぅ堕とされたくなくばぁ、ジョンを渡しんしぃ!」
此方へと来いと瀬名に手招きをするがエウリュアレーにしっかりとホールドされている為、動けないでいた。
「能面、貴様、感情の起伏が激しくなった様だな。勇者が来るまではその面に感情の一文字も受かべなかった筈だが。」
師匠のこの表情は怒ってますわ。一度就寝してた時に用を足したくなったけど師匠の所為で(抱き枕)現代ではモテていただろう18歳、成人男性は用をその場でなすという愚行に出てしまったのだ。もちろん水液が師匠の身体を伝い眼を覚まされ怒られたのだが、今師匠の顔はその時の表情に似ている。
まぁ、その後は、言う事を一つ聞くことで許されたのだが。何故、後始末はオレにやらせなかったんだろう?
「はぁ、ジョンぅ//ソナタの顔、身体がぁこれ程まで近くにぃ//」
正面にいるキュベレーは師匠にあすなろ抱きされているオレに手を出そうとするが師匠により拒まれる。
「何ぉしておるぅ、堕蛇ぃ?」
青筋がピキりと立つのが見られ耳が徐々に赤くなっていくキュベレー。
「勇者は我と共に此処で暮らすぞ、能面」
あの師匠頰ずり止めて下さい。キュベレー様が怒り心頭ですから。確実に二次災害に合うから。
「あああああああああああああああああ」
ぶちっ!うん、この切れる音、かなりお怒りのようだよ師匠。
「決闘ぞぉ!!堕蛇ぃ!!」
新しい!決闘ってイベントは異世界飛ばされアルアルなのにオレが当事者じゃない!
「良いのか?此処は我の神域ぞ!」
ニヤニヤと挑発顏でキュベレー様を煽る師匠。むきー!と両腕を上げるキュベレー様。
「馬鹿ぇ?此処を統括しているぅ王は誰ぇ?妾じゃい!!」
妾じゃい!かわええ!!もう頭もふもふしたい!!しかも何そのキメ顔!!
⚠︎瀬名は一言も話していません。表情は真剣な表情をしております。
「勇者よ隠れておれ、決してあの扉には近づくな」
名残惜しそうに瀬名を解放すると、すぐさまキュベレー様が抱きつき押し倒してきた。
「はぁはぁ//くんくん、ふぅいい//いい匂いじゃあぁ、あの堕蛇の匂いが無ければなお良いぃ//」
胸元に顔を埋め匂いを嗅ぎ始めた。
「ちょっ、や、止めて下さいよぉ「何でぇ?」
怖い怖い、ハイライトさん仕事してぇ!!
「は、恥ずかしい、です」
「ふ、ふ、ふわぁ//////」
鼻血が出てますよ、キュベレー様....
「もぉ、堕蛇の前でも構わぬぅ、我慢が出来ぬぅ、行くぞぇ?」
器用に着用しているロングスカートを脱ぎつつオレのボタンを一個一個解いていく。
「何をしておる!!!!」
突風が上を通り過ぎ上で跨っていた筈のキュベレーの姿が消える。
ドガーン!!
離れた壁から煙と爆発音が鳴り響くとキュベレーの声が煙の中から聞こえてきた。
「姉妹共々ぉ、妾へのぉ、恩義はどぉしたぁぇ?」
煙はすぐさま叩き消されキュベレーの姿が現れる。鞭による一撃が叩き消したのだろう。
「戦力にしか考えていない、反逆者が何を。」
両者の眼は真剣そのものだ。
「「ならば」」
二人は台詞をハモらせながら瀬名へと向きなおる。
「「ジョン(勇者)よ(ぉ)、どちらと(ぉ)、イきたい(ぃ)?」」
「えーと、冒険に戻「バチーン!!!」
言い切る前に戦闘が始まったんですけど。
「「勝ったほうが(ぁ)犯すのみ(ぃ)!!」」
鞭と何処からともなく姿を現した双剣(曲剣)がぶつかる。ぶつかる火花と共に大爆発が起きるが、爆炎は地に伏せる様に沈んだ。
(神圧ってあんな使い方あったんだ.....てか犯すって言わなかった?あの二人.....)
バゴン ガン ゴガン ギンッ!!
幾多もの剣戟が二人から生まれる。キュベレー様は鞭による高速的な連続攻撃を師匠に放っているが、師匠も舞のように全てを滑らかな動きをして捌いている。時には柱を使い盾にしたりしてキュベレーの周りを旋回しつつ好機を伺っている。その間、キュベレーは鞭による攻撃をしているのだが。
(あれ、今逃げ出すチャンスじゃね?)
そう、先程、キュベレー様が開けてくれた巨大な城壁の穴があるのだ。
「よ、よし」
瀬名は穴に向かい走り出した。
「これならぁどうえぇ」
エウリユアレーへの攻撃を止め鞭を大地に叩きつける。
グガガガザザザザザサ!!!!!!
神殿内は瞬く間に巨大木樹木で埋め尽くされ天井を突き破った。
「ちょっ、待って下さいよおおおおおお!!!!」
穴へ向け走っていたのだが、突如下から生えてきた巨大な樹木達が自分を天井へ向け押し上げ外へと投げ出される瀬名。各箇所に配置された柱も根元から壊される形となり内部はめちゃくちゃな有り様になっていた。
「ここって空飛ぶ大地の一つだったんだな。」
冷静でいられる自分に驚きを感じるがそれよりも現状をどうにかしなければならないと言う強迫観念が恐怖を麻痺させていた。強化を施しても助かる確率は今の瀬名の実力では低い。ならば強化に何かしらの機転を施し生存確率を少しでも上げる打開策を考えなければならなかった。




