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Episode20 "神域都市プリギュア"

あの方をあと一話で出せるこの高揚感!



「此処が忘れられし英獣神達が住まう神域都市プリギュアである!!しかとその偉大なる姿を視界に焼き付けよ!」


アタランテーさんは両腕を広げ劇をする様な大げさな仕草でオレ達一人ひとりと視線を合わせた後、巨大な門へ向け手をかざした。


「門よ開け!!」


門はその巨大な見た目通り重みを乗せながら内側へと開く。


ガアアアアアアア ゴン!!!


巨大な門が開き中には西国同様にバラバラな装備をした兵士達が城へと繋がる道をずらりと隊列を組み待機していた。


「「アタランテー様、よくぞお戻りになられました!!」」


兵士一同がアタランテーに対し敬礼をする。その姿はまさしく女王の帰還に相応しい気品と誇りに満ちたものだった。


「なぁ、レッシー、」


「レッシー....いうな....」


「アタランテーさんって今帰ってきたばっかってこと?周りが凄い事になってるんだけど、」


周りを見渡すと様々な西洋風な建物が建てられておりこの都市一番の高台には大きな城が建っている。この門付近から城までには兵士達がずらりと並び一人ひとりの表情には歓喜の表情が映されていた。


(何だろ?あの巨大な月を模した大きな柱?)


よく分からない円形をした物が都市の後ろ側に建てられていた。


「たぶん....そう.....私達も.....たまたま.....かも」


(こんな美少女から、たまたま何て言葉.......いい!!)


「ああ、そうか!すまないな、某は月に一度、都市外の見廻、遠征と言った方がいいか?に出かけていてな、それで今ほど帰ってきたと言う訳だ。」


レシと話していたのだが突然、横から現れたアタランテーに驚きつつ取り敢えず返答をする。ちなみにセレナは付き人の一人と話していたのだが、お前はどれだけコミュニケーション能力が高いんだ。


「あはは、それにしても凄いですね、何時もこんな感じなんですか。」


適当に笑いながらアタランテーに兵のお出迎え形式について聞く。先程、バルトロメウスが言うには眼を合わせるなと言われたけど何とも感じなかった。レシはこっちを睨んで来るけど大丈夫だって。


「そうなんだ!某は困っているのだ!キュベレー様にも申し上げているのだが請けあってくれなんだ。如何やら兵達に伝えるのが面倒なようで........本当に困ったものだ。」


(神様って、そんな軽い感じな人なの?もっと厳格なの想像してたよオレ)


「それにしても、こうたわいもない話を異性とするのは久方振りだな。あの男以来だ......まぁ、もっとも彼奴も某に惚れた様だがな。妻や子がいるのに惚れるとはフザけた奴だ。」


セリフの後半からぶつぶつと一言を言うアタランテー。


(話をしながら城へと足を進ませてはいるけど、正直疲れた。)


かれこれアタランテーと会ってから二時間。流石に疲労が溜まり思わず腰をその場で降ろしたくなるが、座りたいとは言えない状況にため息を漏らす。静かにため息を吐いているとレシが制服の裾を引っ張って来た。


「おんぶ......疲れた。」


(.......本当に自由人ですね。同い年とは思えない。)


「いや、パス。オレも疲れてる。」


ドスッ


「あの〜重いのですが、レシさん?」


レシは背中へと飛びついて来た。引き剥がそうとするが離れない。むしろ攻撃を仕掛けて来た。


ぎゅう


レッシーよ皮膚をつねるな。


「うっ、」


つねった皮膚から手を離しパチンと皮膚が元の位置に戻る音が鳴る。


「其方らは仲が良いのだな!」


アタランテーさんが微笑ましい者を見る様な暖かい眼差しで見てきた。


「出会ってからまだ一週間程度の関係なんスけどね。」


「時など関係ない、某もいくつもの冒険で友と呼べる程の者達を作って来た!時間ではなく深みが関係をより良くするのだ!」


(深みも何も変態と呼ばれる以外のイベントがなかったけどね?)


「そう言えばさっきからアタランテーさんの話を周りから聞くと男性関係のトラブルが凄いとか何とか、まぁ美人ですしね。本当何ですか?」


取り敢えず話す事がないので適当にバルトロメウス達が話してた事を聞こう。あまり良く聞こえなかったけどこんな感じの話しだっただろう。


「其方......某の事を知らないのか?」


(.......自意識過剰乙)


「(-_-)zzz」


レシさん、貴方は何故背中で寝ているのですか。


「ええっと、有名な英雄さん.....ですよね?」


アタランテーさんの顔つきが変わる。


「如何やら其方にはマンツーマンで某の武勇伝を伝えなければいけない様だ。」


「いっ、いいっす。」


「そうか!そんなに聞きたいか!!」


否定の意味でのいいっすだったんだけど.....


「それにしても君は私に惚れないんだな.....つまらんな。」


考え深そうな顔でそんな台詞呟くアタランテーに引いた顔になる瀬名。


「それと何故か君には親近感が湧くのは何故だろうか?」


実はオレもそれについては同じ事を感じていました。しょうがない、此処はいっぱつ冗談でも挟むかな?


「もしかして惚れました?」


リア充のノリで話すのはキツイが彼女の武勇伝トークから遠ざけるためだ。


「..........」


沈黙。何その感慨深そうな顔。


「ヒッポネメースはこの都市にいるのかしら。」


するとリディアとバルトロメウが此方へと近づきリディアがそう告げた。


「.......その話はしてくれるな。」


少しの苛立ちとがアタランテーから溢れる。どうやらNGワードぽいな。


「ご、ごめんなさい。」


リディアが謝る。珍しい、ていうか謝罪の言葉を知っていることに驚きだ。


「ヒッポネメースって名前ですか?」


後で聞くより今聞いた方が早いだろう。


「あまりその名を私の前で言わないでくれないか、」


「如何して?」


リディアは厳しい目つきでオレを見てくるが、オレは聞く事を止めないぞ!


「それは.....」


「失礼であるぞ、外来者よ!アタランテー様のご慈悲で命を繋げている分際共が!」


「止めぬか、レダ。それに敬語は使わないでくれと言っているだろう。」


しかしっと言いつつ徐々に距離を取り素直に従うレダと呼ばれる取り巻きの一人。


「なぁ、レシ.....オレ達ってもしかして」


「変態....あまり..口に出すな」


「.....」


アタランテーをじぃーと睨むと眼が合う。レダさんは今にも襲ってきそうな視線を送ってくるが無視だ。


「はぁ、わかった。一つだけ教えてやる。私はまだ処女だ。」


処女....交わりを経験した事がないオナゴを指して呼ぶワード。童貞男子は皆この言葉が大好きだろう。しかし、一度、経験してしまうと処女など気にしなくなると言うのは君が大人になった証だ。


「.....痴女....なんですか?」


顔に深みを入れ痴女の有無を問う。


「貴様ぁ!!」


レダと呼ばれる女性が前に出る。


(怖い怖い、止めて!そんな親の仇みたな視線を送らないで!)


団の皆も怒ると言うよりも呆れた顔をしていた。


「はは、君は本当に面白いな!ヘーラクレース殿よりは知名度がないとは言え、某もそれなりに世界に名を馳せて伝記が広まった筈のなのだがな!良い!新鮮だ!!」


この人はナルシストが少し入っている気がする。


「キュベレー様の神域でヒッポネメースが私を襲おうとしたのだがな。某は処女の盟約を結んでいる故、性行為は出来ぬのだ。あやつは面白い男ではあったが......某は奴を殺した、黄金の林檎を使ってな」


「それなら、何故?」


リディアが口を挟む。


「未遂とは言え神聖な地で事を為そうとしたと言う点でキュベレー様はお怒りになられた。某は獅子の姿に変えられと言う訳だ。」


「獅子の姿?」


「それについてはいずれ分かるさ、この呪われた救いの地でな。」


意味深な言葉を残しアタランテーさんは先行して城の城門へと向かい衛兵と話をつけていた。かなりの距離を歩いたので一度くっしんをして疲労を紛らわせる。


がああああああああ ドンッ!!


城への門が開かれる。でかいでかいと歩きなながらも思ってはいたが本当にデカイ!!兵達の中にも軽く2mはあるだろう巨漢達が数人はいたしここは巨人の国なのだろうか?


「す、すげぇ。アノール○ンド見たい、」


空の色が二色に分かれていることもあり城との装飾をより不気味で神聖な物に見せていた。


「入るぞ!!」


アタランテーさんはオレ達へあちらへと行くようにと手を振るった。


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