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序章(1)
この作品は、残酷描写が多いので注意してください。
闇に惑う黒き影
光を知らず、世界を知らず
ただあるがままに進むのみ
安穏な日々が終わりを告げ
静かなる闇が降りしきる
人は、何故 望み
何を 糧とするのか
すべての答えを探すため、運命の輪が動き始める
輪のめぐる音が闇の中でこだまする
月は死への安寧を約束させ、次の生への導きを担うもの
陽は動への根源になるものと、静への案内を担うもの
願わくば、二つが幸多き中で巡り合うように
「我がいとし子よ」
優しげな声が闇の中でささやいた
次話から、残酷描写が多くなります。