表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/99

東雲派閥 千家政宗



 翌日~2年F組~



 多くの生徒が、昼休みのひと時を満喫していた。


 それはごくありふれた光景。和やかな昼どきだ。




「いやーそれで俺はガツンと言った訳さ。これで勘弁してやるって」


「へー、そんなことがあったのかよ?」

 教室後方では、数人の生徒がゲラゲラと談笑している。


 その中心で身を投げ出すようにイスに座り込む、ガタイのいいリーゼントの生徒。


 それはこのクラスを仕切る遠藤えんどうという生徒。


 オーク学園でも中堅規模を誇る派閥の生徒だ。



 そのとき不意に、ガラーッと教室後方ドアが開いた。


「ゴメンよ。戦争の時間だよ」

「お腹は満たせたかな?」


 同時に何者かが侵入してくる。


「遠藤出てこいや!」


「メシの時間は終わりだぜ!」

 それは手に武器エモノを握り締めた1年生たちだった。



 教室内にどよめきが走る。多くの女生徒、一般生徒が恐怖に後ずさった。



「なんじゃてめーら?」

 それに呼応して、愕然と立ち上がる遠藤。



「新入生達だな、ウチにカチコミかぁ!」

「戦争だ? 頭おかしいんじゃねーか?」

 その仲間たちも興奮気味に睨みを効かせて立ち上がる。


 その1年生を仕切るのは、長い髪を紫色に染めて左側を剃り上げた生徒。


「遠藤だな?」

 両手をポケットに突っ込み、鋭い視線を遠藤に向けている。



「オウさ、俺が遠藤だ。おめーらいったいなにモンだ?」

 いきどおり声を荒げる遠藤。


「俺は千家政宗。……東雲斗馬の使いの者だ」

 男の名は千家政宗せんけ まさむね。東雲派閥の参謀を務める生徒だ。


 つまりこの1年生は、東雲派閥の生徒たちということ。



「東雲だぁ? あの馬鹿の使いっ走りか。そいつが何故俺のクラスに?」


「知れたこと、貴様を叩き潰して、斗馬の露払いとさせてもらう為だ」

 威風堂々と響き渡る千家の台詞。


「オウよ、先ずは遠藤。貴様を封じる!」

「叩き潰せ!」

 それに呼応して東雲派閥が一斉に攻撃を開始した。



「ふざけんな! 1年坊なんかに俺がやられるか!」

 いきり立って走り出す遠藤。



「そうだぜ。先輩の意地、見せてやるよ!」

「狂った1年なんか、返り討ちにしてやるぜ!」

 呼応するようにその仲間達も動き出した。


 こうしてあっという間に、大乱闘が開始される。



「小僧、この拳で吹き飛べよ!」

 遠藤の拳が、千家の顔面を狙う。


 それを千家が左腕で弾き出す。


「軽いパンチだな!」

 そして右の拳を繰り出す。


「ちっ?」

 それを遠藤が右にかわす。


「クソッたれがよ!」

 その体勢で右アッパーを繰り出した。


「ふっ」

 間髪後方に身を引く千家。


「所詮その程度か!」

 叫びと共に、右のハイキックを放った。


 体勢のままならぬ遠藤。その脳髄が、強烈にグラついた。


 そしてその隙を千家が襲う。


「誰も俺達の勢いは、止められないのさ」

 千家の左肘が遠藤のみぞおちに穿うがたれた。



「……」

 白目を剥いて、遠藤が崩れ落ちる。


「東雲斗馬こそが、この学園の覇者となるべきなんだよ!」

 その顎を、千家の強烈なアッパーパンチが捉えた。



 それは怒涛どとうの展開だった。

 多くの者が見守る中で、遠藤の身体が宙に舞う。


 やがて地響きと共に、床に倒れ込んだ。



「オッシャーこの勢いでこの戦争勝利するぞ!」

「皆殺しだ皆殺し! 遠藤の仲間、全て排除だ!」

「ぶち殺せ!」

 東雲派閥の生徒の怒号が、室内に響き渡った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ