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貴方は光、光輝く宝石


絶望、目の前の光景が信じられなかった

竜の兵に頬を殴られた、悲哀に撃たれた心が視界を奪った、彼は怒る、静かに、刀をより早く振り、敵を刻んで行くのだった、怒りに身を任せ、周りが見えず

にいたのだった


時を同じくして龍宮城、巨大な竜の中の逢魔天使を観測したものの、どうやって奴を倒し、奪還するのか

何より城下町を守らなければ

いくら思考を繰り返しても、勝てる見込みが見当たらない、大臣達はこの海域の崩壊を覚悟した

そして皆同じ考えが脳内を過った

レイは一声発した

「みなさん、提案があります」

彼女も、他の者達も、考えていることは同じであろう

「・・・私を乙姫様に移植してくれませんか」

レイは乙姫の眷属ゆえに、乙姫に自らの体を移しても問題は無いのだ、クラゲには心臓が無い、代わりに体そのものを動かす拍動により呼吸を行っている

レイは拍動する自らの体を乙姫に移植しようと言うのだ

「ならぬ!」

「でも」

「それは!誰もがわかっていて口に出さなかったことじゃぞ!、例え移植が成功したとしても、お前を失った乙姫様の心はどうなる、お主が一番わかっておるじゃろ」

「でも、もうこれしか方法はないでしょう」

「テンガイ様、レイ様の言う通りでございます、今は民達の方が優先、乙姫様もそう思われているはずです」

「お願いします、様、せめて乙姫様と話だけでも」

「・・・よかろう」

二人は彼女の元へと向かった、緊張した眼差しで他の大臣達は二人を見送る


乙姫の元へ来た二人は説得しようとしたが

その言葉が出る前に乙姫は二人に言った

「少し、私とレイの二人だけにしてくださる?」

「かしこまりました」

『乙姫とて、心の強さは他の者達と同じ、一番の理解者を無くしたらどうなるのやら』

テンガイは乙姫を心配していた、ずっと見てきた

彼女が失踪したとき誰よりも長い時間探した

そして、その間に流れていた二人の時間の深さも、よくわかっていた


乙姫はレイに話し出す

「初めて会った日のこと、覚えてる?」

「は・・・うん、おと・・・瑠璃ちゃんが自分の生まれに嫌になって城を抜けてふらついてた所で私に会ったんだよね」

「そう、そのとき貴方は私の身分について知らなかった、だからこそ私に気軽に話してくれたことが嬉しかった、ずっと窮屈だった私にとっての救いになってくれた、だから、私が乙姫だと知った途端丁寧な喋りになり始めたとき、少し寂しかった」

レイはやはり心が苦しかった、誰よりも大切にしていた彼女を傷つけていたことを悔やんでいた

「ごめん、瑠璃ちゃん、本当にごめん、私、凄いプレッシャー感じてたの、瑠璃ちゃんの側にいたいから、だから一緒にいるだけじゃだめだって、って思って」

「わかってる、でも、もういいの、またこんな風に話せたことが嬉しいから」

きっとこれが最後の会話になるだろうと二人は思っていた、互いに、流れる涙を拭い、乙姫は言った

「私達は互いに死んで欲しく無い、けれども今は決断しなければならない、大丈夫、覚悟はできてるわ、レイもそうでしょ」


レイは扉を開き、伝えた、二人の決意を

互いにもう会えないという覚悟を

テンガイは少し寂しいような、嬉しいような顔で言った

「かしこまりました」


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