魔工銃改良実験任務⑥
「どうだった?」
飲んでいたグラスを置き、問いかける。
部下から報告を受けたアッシュは首を振りながら席に着く。
「現時点では不明って感じだね。
別の部隊もここにいない魔物を見かけたらしくて明日以降の任務に変更が出るかもね。」
「なら、今日は軽めにしとかないとだな」
「それはそれ、これはこれ」
二人してニッと笑い乾杯をする。
「そうだよ、こいつらが迷惑かけたんだから
たくさん食べていっておくれよ!」
女店員と共に先ほど助けた子供の一人がパスタを持ってくる。
「兄ちゃんたちありがとう!」
「おぅ!もう無茶すんじゃねえぞ」
「おいしそう!ありがとね」
二人の返事を聞くと
子供はうれしそうに笑うと厨房へ戻っていた。
ジャックスは背中を微笑みながら見送る。
アッシュの視線を感じた。
「んだよ」
「なんか意外だわ、ジャックス君て子供苦手そうなのに」
「はぁ?」
パスタに手を伸ばす。
「なんかクール系ってイメージあったからさ
けど意外とお兄ちゃんって感じなんだね」
アッシュもパスタを食べ始める。
「あぁ~・・・おれ妹居るからかもな」
「えぇ!?そうなの!?」
アッシュは食べる手を止める。
「逆にクール系って、どんなイメージなんだよ」
ジャックスは構わず食べる。
「いや、もう一匹オオカミ的なね
仕事はサクッとやっちゃうけど、あんま魔工銃のメンツと絡むこともなく帰っちゃうじゃん?だから余計にね、ぶっちゃけ怖い人かと思ってたわ」
「なんだそれ」
ひどい言い方で笑ってしまった。
「まさかこんなに話しやすいとは~、
次回から任務希望出せるならジャックス君指定しよっと」
いただきますとアッシュはパスタを食べ始める。
「ふざけんな、またさっきみたいに俺まで撃つんだろ?
それに俺高くつくぞ?」
笑いながらチキンに手を伸ばす。
「そーなんだよな~ でも魔弾作成能力もあるわけだしな~
メリットのがでかいか」
アッシュもチキンに手を伸ばす。
「まぁでも指定するのは勧めねえよ」
「それって」
「ヴァンダル家の出来損ない」
ボキンとチキンをかみ砕く音がする。
「・・・それって触れていい奴?」
アッシュは対照的にきれいに肉を剝く。
「別に隠していることじゃねえしな」
ビールを飲み干すとジャックスは自身の出生について話し始めた。




