魔工銃改良実験任務④
「・・・うん、まぁこんなもんでしょ」
今日も無事データが集まったようだ。
アッシュの声を聴きジャックスも剣を納める。
「意外とこっちの方にも魔物入り込んでるね~」
ジャックスもそれは感じていた。以前来た時にはこんなに入り込んでいた記憶はない。
大型の魔物こそいないものの、居住地エリアに来ないよう対策をした方がいいかもしれない。
「どっかの壁がさらにか壊されたか、発生源があるかだな」
ジャックスは周りを見渡す。音はしない気配もしない。
と、そこに誰かが走ってくる音が近づいてくる。
「あ、こちらでしたか!」
振り向くと隊員が息を切らして走ってきた。
「各チームより、報告があり。魔物の増加が確認されたため警戒するようにとのことです。
また、一般立ち入り可能エリアを制限するとのこと」
隊員は伝令を伝えると敬礼をし踵を返した。次の班へ伝えに行くのだろう。
「あ~いやだいやだ、なんともなきゃいいんだけどね」
「一応明日は多めに回復薬準備しておくか」
アッシュは肩すくめ、ジャックスも同意の意を込め頷いた。
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「まいど、また頼むよ」
道具屋の元気な声を背に店を出る。
先ほどの伝令を受け、明日に備えて買い出しをしていたところだった。
店を出ようとしたときに、勢いよく誰かとぶつかってしまった。
「おっと、わりい大丈夫だったか?」
ぶつかった女性に手を差し出す。
「こっちこそ悪かったね・・・ってあんたたち西に入ってる軍人さんたちだね」
「ん?あんたは・・・・」
「そこの酒場のスタッフさ」
そういって後ろの酒場を指さす。
「昨日はどうも、うまかったぜ」
「そいつはよかった!またいつでもきてくれよ!
それはそうと、このくらいの男の子を見なかったかい?」
そういって女性は腰の位置くらいに手をかざす。
「いや、見てないが・・・なんかあったのか?」
「この辺の子供たちがよく西区に入ることが多くてね・・・
さっき警戒令が出ただろ?なのにまだ弟が帰ってないみたいでさ
別のとこに遊びに行ってるならいいんだけどね」
ジャックスとアッシュは顔を見合わせる。
確かに度胸試しや小遣い稼ぎに入る子たちはよくいる。
普段であれば小さい魔物が少しいるくらいのエリアで危険性は高くない。
が、数が増えていることから不測の事態が起きる可能性はある。
「俺が行ってくる、上に報告頼む」
ジャックスの声に頷き、アッシュは走り出した。
夕日が差し込んできた。
暗くなる前に探す方がいいだろう。
酒場の店員から聞いた子供の特徴を頭に入れ、再度西区へ向かうのであった。




