報告後。
「そう言えば、戻ってすぐここに来たんでしょ?お昼まだじゃない?良ければお弁当作ったから食べない?」
「え?お昼まだです!ゴードンさんのお弁当?」
「そうよ〜、簡単なものだけど、如何?」
「わ!嬉しい!ゴードンさんお料理上手だもの!」
「俺、初めて食うかも」
「あら?そう言えば、ジークは食べてなかったかしらね?」
そう言って出してくれたお弁当は、サンドイッチとスープ、それと、これは、もしかして……
「これはフルンのゼリー寄せよ〜」
何はともあれ、フルンと言う物から……
ぱくりと食べると、ゼリーが溶けだす。
そしてコリっと歯ごたえ、まさに枝豆!!!
枝豆あったのか!!
「美味しい!」
「うん、美味い。噂には聞いてましたよ、料理上手だって。確かに美味いです。シャルルの次に」
ぶはっ!!
「あらっ!!愛のスパイスに負けたわ〜!」
「いやいや、そんな事ないですって!もぅ、ジークったら!」
「何でも美味いけどハンバーグが優勝」
げっ!ここで言うか!
「ハンバーグって何?どんな料理なの?」
「えーと、肉団子みたいに捏ねて焼き上げる料理ですね」
「ふむ……うん、今度作ってもらうわ、うんうん」
「俺も食べたい!」
「料理名が違うかもしれないけど、食べた事あると思いますよ?」
肉団子焼くだけだもん!調味が違うかもだけど!
「やぁね!シャルルちゃんの料理が食べたいだけよ〜」
「うーんと、なら今度作りますね。あ、ゴードンさん、お菓子のレシピ、近々渡せると思いますが、どこに持っていきますか?」
「あら!嬉しいわ!なら、そうねー、何時でもいいからデンタツして貰える?取りに行くか、来てもらうか分からないから〜」
「分かりました」
「シャルルはこの後どうするの?」
「あら?2人とも逃がさないわよ?馴れ初め聞いてないもの!!」
「「え!仕事は?」」
「ギルマスよろしく!」
「え!?俺も聞きたい!聞く!」
ちっ
舌打ち!ゴードンさん舌打ち!
って、待って?聖域で会ったなんて言ったら時系列が合わない!!
まずい!!え、どうしよう……。
ジークに口止め……、ダメだ。
まずい、やばい、どうしよう……。
ぎゅっと膝の上で手を握り込む。
「あー、ウルディアで会って、俺が一目惚れして、海に誘って、口説き落とした。以上」
はっ!とジークを見る。
にっこりと笑うジーク。
何でこの人は分かってくれちゃうんだろう。
わたしもぎこちなく笑う。
「はぁ!?簡潔すぎ!!スプリアでのネタは挙がってんのよ!?」
「え?ええぇぇぇぇぇぇ!?」
待って恥ずかしい!!
「あらあら、シャルルちゃんたら真っ赤になっちゃって!可愛いわねぇ〜!で?何であんな奇行したの?」
「単なる牽制ですよ。俺を見る女からシャルルが守ってくれたんだよな?」
「うわ、えと、はい……」
「俺もシャルルちゃんとスプリア行きたい……」
「アタシも!今度行きましょうよ!」
「え、ゴードンさん、は、水着どっち着るんだろう……」
まさかビキニとか着ないよね!?
「ダメです」
「「何で!?」アタシ脱いだら凄いのよ!?」
何が!?
「あんな可愛いシャルル見せられない」
ぼふっ!赤面するってばよ!!
「と言うか!!何故知ってるの!?」
「有名よ?」
「はぁ!?」
「これ以上は、ひ、み、つ!」
一体何があああああ!!!




