探検しよう。〜お家編その2〜
着替えよーし!靴!は、うーん……出来れば土禁にしたいなぁ。
家の掃除は自動クリーンがやってくれるけど、足の為にも土禁にしよう。
自動クリーンか、もう何度も言うけど魔法すげぇわ。
……。
言葉遣い、この見た目に合わないな。
すげぇじゃなく、すごい!にしよう。
うん、出来るだけ頑張ろう。うん。
さて、遅くなったけどー朝ごはーん!
お腹空いたなー。
前世の事はよく覚えてないけど、何かひもじかった気がする。
食べる事もままならないほど困ってたのかな……。
しかし!今は食べ盛りの成長期!
15歳で成人と言っても、まだ子供のうち。
もりもり食べて大きくなるんだ!
横じゃなく縦に!
あ、お酒は20歳かららしいよ?
15歳の成人は、プレ成人とでも言うのかな。
ハンターになれる年齢らしい。
ふぅん。
寝室は2階だったので、階下に降りる。
キッチン目指して!
この家の間取りもインプットされているので、どこに何があるのか知らないのに知ってる。
階段は家の真ん中。
降りて右側にDK、左側にリビング。
リビングには続きのサンルームがある。
その他に作業部屋や倉庫、お風呂!
この世界、クリーンがあるから、お風呂も普通にあると思ったら、クリーンがあるせいで、お風呂に入る概念が弱いんだって。
無い訳じゃないけど、ある家の方が少ない。
それこそ上位のお貴族様辺りじゃないと持ってないらしい。
ぇー、お風呂大好き元日本人としては頂けない。
わたしは庶民だけど、お風呂は譲れない!
ので、当然完備です。ふふん。
さてさてー、何を食べようかなー?
て言うか、何があるかなー?
キッチンへ突撃ー!
◇◇◇
広い。
え、これキッチン?キッチンだけでこの広さ??
どこぞの豪邸仕様ですね、これ。
この家、わたしだけが住んでるんですけど……。
シンクはトリプル。どうやって使いますか?
コンロは6つ。ほぉIHみたいに火は出ないタイプですか。
魔法制御でタッチセンサー。へぇ。
オーブン、これパン屋さんで見た事あるよ?
パン屋さん仕様だよ?お店だよ?
あ、小さいのもあるのね、3段オーブンレンジ、サラマンダー付き。
小さいとは言え、1段でグラタン皿6枚は余裕ですよね。
あぁ、鉄でも銅でもレンチン出来るんですか。魔法だからですか。そうですか。
オーブンは予熱も必要ないんですか。そうですか。
すごいねー便利だねー。
はよごはんにしよ。
食材室はどこだっけ?
確か食材揃えてくれてるはずなんだよねー。
ふふんふーん♪
何があるのか見てからにしよう。
えーとー
食材室のドアは魔力鍵付きの自動ドア。
え、何でそんな厳重に管理されてんの?
スーっと開いた食材室は、まさに食材の宝庫。
多分、自分の姿を確認した時より驚愕した。
はぁ!?
何これ!!
ちょっと!識庫さぁぁん!!!
*食を司る土の神が「この世界の食べ物に馴染めなかったら可哀想じゃないか!せめて食べ慣れた地球の食材を入れておいてあげないと!」と、集めたものです。
うわぁ……嬉しい。
嬉しいけど!
全て時間停止の棚の中に並んでいるので新鮮なまま。
米から調味料、野菜肉魚その他もろもろ。
うん、とりあえず飲み物でも漁ろうか……。
朝ごはん食べられませんでした。
シャルルがひもじいと感じたのは、死因が病気で食物を受け付けなくなってしまったのを、何となく覚えていたからでした。




