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北の領地の食事処。

 ジークの後を付いてギルドを出る。

 北の領地も、そこそこ大きい。

 王都みたいに、住宅地が区分けされてはいるが、結界は張ってないみたい。

 ふむふむ。


「少し歩くけど大丈夫?」


「うん、大丈夫だよ。お腹空かせて行かなくちゃ」

 ふふっ


「あ、デンタツ教えといて、迷子になったら困るから」


「教えておくけど、そんなに子供じゃないよ?」


 フォン!とデンタツを出す。

 ジークの魔力を登録して完了。


「よし、これで大丈夫」


 ふふっ

「どんなお店?」


「あ、好き嫌いある?家庭料理っぽい店なんだけど、この街に来たら必ず寄るんだ」


「へぇ、あんまり外食しないから楽しみ!」


「料理上手だもんな。俺、外食ばかりだ」


「ジャーキー齧ってたもんね」

 くすくすっ


「それもあるけど、宿に泊まってばかりだからなー。作る場所もないし、ジャーキー簡単だからね」


「あ、そうか。ハンターだもんね」


「そう。実家にもあまり帰ってないや」


 なるほど。

「定宿とかはあるの?」


「行く街で毎回行く所はあるかな。お得意さんになると無理も利くしね、夜中に帰ったりとか」


「ハンターさんは大変だ」


「まぁ自由人だから、自分のペースで働けるのだけは強みかなぁ。着いたよ、ここ」


 ほほぅ、暖かみのある店構え。木もれ陽亭か。可愛らしい感じ。


 カラン!とベルが鳴り


「いらっしゃい〜!おやジーク!久しぶりだね!」


「こんちわー、少し前に来たんだけど、そのまま仕事だったんだ。終わったから顔出したよ」


「まぁまぁ、お疲れさん!今日は可愛い子連れてるね、珍しい!」


「こんにちは、お邪魔します」


「はい、いらっしゃい!座ってね〜」


 これまた可愛らしいママさん!

 にこにこがこっちまで移りそう。てか移ってる。


「何する?」


「ジークのオススメにする」


「俺もここのオススメばかり」


 くすくすと笑う。楽しい。


 「ジークはいつものオススメでいいのかい?」


 「あぁ、2人分ね」


 「そっちの彼女もかい?なら別々のオススメ出すからシェアするといいよ」


 ほぅ!粋な計らい!いいね!


 待ってる間に、行く方面の話をする。


 「西よりも東の海の方がキレイだし、魚介類もうまいし街も大きいよ」


 「なら今回は東に行こうかな、魚介類の屋台とかある?」


 「あぁ、あるある、すんげーいい匂いさせてるから、絶対買いたくなるんだよな」


 ふふっ

 「ならそれも楽しみにしておく」


 「お待たせ!今日はロック鳥が入ったから、香草焼きにしたのと、カウミルクのシチューだよ!取り皿置いとくね!」


 おぉ!初めて食べる!


 「ロック鳥初めて?うまいよー」


 ジークが取り分けてくれてるけどボリュームすっごい!!


 「これ食べ切れるかな」


 「残ったら俺が食うから、食べられるだけ食べていいよ」


 なら、いただきます!

 まずは香草焼きから。

 ナイフを入れると、皮目はパリッと、お肉はプツッと弾ける感じ。

 口に入れたら広がる香草の香り、ぷりぷりと口の中で踊るお肉は固いかと思ったら、簡単に噛み切れて、肉汁が溢れてくる。

 これは美味しい!


 「な?美味いだろ?」


 こくこくと首を振る。


 「美味しい!」


 シチューは食べ慣れたホワイトシチューだけど、ロック鳥のお肉がゴロゴロ入ってる。

 煮込んだお肉は、口の中でほろりとほどけて、柔らかにスープと絡まる。美味しい!


 「俺、シチューのキャス(人参)好きだけど、他の調理だと苦手」


 「好き嫌いしたら大きくなれませんよ?」


 「これ以上デカくなったら大変だからいいよ」

 ははっ


 「確かに。2mくらいありそう」


 ぶはっ!!

 「そんなにねーわ!185位だよ」


 げっ!わたしと30cm位違うのか!!


 「シャルルはちっちゃくて可愛いな」


 「いえ、これから180cm超えを目指すんです」

 えぇ!せめて165cmは超えたい!


 あはははは!

 「がんばれ!」


 美味しい料理、楽しい会話。

 うん、これは笑顔になるね!


今日19:00に閑話入れてます。読まなくても本編には影響ありません。


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