探検しよう。〜お家編その1〜
やっとうろちょろし始めました。
もうね、あれよ。
自分の顔をぺたぺたと触りまくり、変顔してみたり、笑ってみたりしたけど、やっぱり自分じゃないようで。
これは慣れるまで無理だな。
慣れる日が来るんだろうか……。
そりゃブサイクよりは可愛い方が女子としては嬉しいけど。
麗しい女神様たちを見た後でも可愛いと思うんだから、相当じゃない?
いや待て、逸るんじゃない。
もしかしたら、この世界は顔面偏差値が高いのではないだろうか?
やだ、自意識過剰〜ぷぷ〜!とかなったりして!
よし、とりあえず棚上げだ。
そして着替えて、朝ごはんを食べて、お家を探検だ!
向かうはクローゼット。
洗面所の右側だ。
カチャリとドアを開けたら、だだっ広く、正面にドレッサーと姿見。
左右にハンガーが掛けられる棚。
上段は、これは帽子置く所?
下段は、靴置きだね、これ。
引き出しのタンスもある。
だけど、殆どカラッポ。
ふむ?自分で買うか作れ、と。
ふむふむ。
手前のハンガーに掛かってる服は10着。
全てワンピース。
なんだけどーー!
その内3着はドレスよドレス!!
どこに着て行くの!?ってやつ!!
ちょっと知識庫の識庫さん!これどーゆー事!?
*ヴェルデは貴族社会なので、パーティーなどがあった場合着用するドレスです。
いや、わたし平民だし。
ド庶民だし。
そんなの行かないし、行けないし、行くつもりないし。
まぁ女神様達の心遣いって事ね。
はい、お蔵入り決定!
ワンピースの中でもシンプルなのはー、
型はシンプルだけど、ピンク……か。
自分に当てて姿見を見ると、流石の美少女。
良く似合う。
やはり自分じゃないよなぁぁぁ!
似合うけど!似合うけども!
うん、生まれ変わったんだし、着てみよう。
幸い自分以外誰も居ないし!
似合ってたし!たぶん!
着ていた肌触りのいいネグリジェを脱ぐと、あらやだパンツだけになっちまったわ。
15歳て言ってたな。
鏡に映る姿は、なるほど、蕾。
しかしブラは必要。
ブラー!どこだー!
半裸のまま引き出しを漁ると、ブラと言うより胸当て?ビスチェ?の様なもの発見!
二重の前ボタン。
(ダブルのスーツみたいに重ねるやつ)
巻き付けてボタンを止めると、シュッ!と締まる。
なにこれすごい!自動サイズ調整!
締め付けすぎず緩すぎず、寄せて上げていい所に収まる!
くっはー!魔法すげぇ!
インプットされた情報から知ってるはずだけど、実感すると感動するね!
肩紐ないのが普通みたいで、どれも巻き付けタイプ。
ボタンは前なり、横なり、後ろなりあるみたい。
へぇー。
自動サイズ調整だから出来る技かしら。
どんな動きにもピッタリ寄り添う下着。
素晴らしい。
魔法万歳。
て言うかな?
このクローゼットの大きさってば、隣の洗面所を考えてもおかしくないか?
どう見ても、隣の空間跨いでるよね?
クローゼット出る。
隣のドア見る。
うん、幅がおかしい。
いや、洗面所もいい加減おかしい。
だってドア入って、左手に洗面台、右手はシャワーブースだったぞ。
クローゼットの方にはみ出てるじゃん。
識庫さん!
*空間魔法で拡張しています。
は?
あー、うん、魔法すげぇ!って事で。はい。
着替えただけで終わってしもた……。