お邪魔します。
おっかいっものっ!おっかいっものっ!
ふふんふーん♪
フルーツ買ったしー。
後は何を買おうかなー?
ポーション売ったお金も入るしー♪
さすがに女神様から貰ったお金をガバガバ使うのも気が引ける。
なるべく減らさないように頑張らなくちゃ!
でも今は、おっかいっものっ!
服も小物も作るし、やっぱり食材かなぁ。
王都の家に置いておくにも、必要だよね。
調味料とか見てみよう。
が、……見ても分からない事が分かりました。
いや困った。
野菜やフルーツ、肉類は何とかなるのよ。
でも調味料って味の想像つかないよね!?
いや困った。
今のわたしの知り合いに、調味料なんて聞いたら、逆に、何故知らないんだ?って言われてしまう。
いやぁ困った!
店員さんに売れ筋とか聞いてみちゃう?
……無理だな。
役立たずの人見知りが顔を出す。
んむぅ……。
はっ!!!レストラン!!!
脇に調味料とか置いてない!?
塩コショウとかソースとか!
美味しかったら、どこで買えるか聞けばいいじゃないの!
わたしあったまいい〜!!
お昼だし、どこかに入ってみよう。
チリン
ん?これはデンタツ?
「シャルルです」
『ゴードンよぉ。まだ外ウロウロしてるー?』
「はい、まだ外です」
『お昼食べた?』
「いえ、これからどこかに入ろうかと思ってました」
『なら、お誘いしてもい〜い?』
え、この濃ゆい人とごはん!?
ま、まぁでもいいか。
「はい、よろしくお願いします。どこに行けばいいですか?」
『あぁ、そこ行くから、このままデンタツ繋いでおいて。すぐ行くわ』
「分かりました」
相手がどこに居るか分かるGPS機能付き。
待つ事3分。
わぁぉ、派手なゴレ車で登場しましたね!!!
「乗って頂戴」
「お邪魔します」
「ねぇえ?試作するとか言ってたじゃない?あれって食べ物?」
「え?あぁ、はい。お菓子ですね」
「サラナちゃんが騒いでたお菓子?」
「いえ、あれは材料が手に入りづらいので別のですね」
「出来たら試食させてもらえる?スィーツ大好きなの!それでね?今日はうちでお昼ご馳走してあげたくなったの。これでも腕に自信あるのよぉ〜!」
えっ!?それは嬉しい!
使ってる調味料見れるかも!
「嬉しいです!楽しみ〜!」
「家まですぐだから〜♪」
そう言って、2区下の門へ入って行く。
うちとは中央大通りを挟んで反対側。
うちの下は3区上、ゴードンさんちの下は3区下。
うちの上は1区上、ゴードンさんちの上は1区下。
1区は貴族が住む場所、2区は富裕層。
それも上下で分かれてる。
その下にも区分けがある。
なかなかにして世知辛い。
門があるのは2区まで。
結界があるのも2区まで。
兵が巡回してるのも2区まで。
だからと言って、治安が悪い事もなく、至って平和な国である。(知識庫抜粋)
ふむふむ。
「さ!着いたわ!」
「可愛いお家ですね!」
見かけによらz げふんげふん。
「あらそぉお?入って入って!」
「お邪魔します」
玄関は天井を高く取って広々!
庭は色とりどりの花。
いい雰囲気!
「「お帰りなさいませ。いらっしゃいませ」」
うぉ!お手伝いさんか!
「お客様を連れてきたの。お昼はアタシが作るから下がってていいわよ」
「「畏まりました」」
「なぁに?鳩が豆鉄砲食らったような顔して」
「いえ、何でもないです。それより作ってる所見てていいですか?お手伝いもします!」
「あら!それなら一緒に作りましょうか!やだ楽しくなるわ〜!」
うわー!この世界のお料理見学&お手伝いだ!
楽しみ!
デンタツの着信音は、起動してる時は”シャララララン”で、起動してない時は”チリン”です。
もちろん変更も可能。
 




