なにやってんの!?
「あー、で?それを信じろと?」
「本当なんですって!」
「まぁ、あなた達の姿を見たら、そうなのかしらとも思うんだけど……。一応これはギルマスにも報告するわね。このマナポーションは預かってもいいわね?」
「……後でちゃんと返して下さいよ」
「それも一応ギルマスに言っておくけど、必ずとは約束出来ないわ」
「なら1本だけ預けます!残りは返して下さい!」
「うぅん……。ごめんなさいね、見ちゃったからには、今返す訳にはいかないわ」
「ええぇぇ!横暴だぁぁ!!」
「黙らっしゃい!ギルマスがいいと言ったら返すわよ!とりあえずゴブリン討伐隊出すから!もう行きなさい!」
ギャーギャー言うこの子達の言うことが嘘だとは思わないけど、本当だとも言いきれない。
あぁ、ゴブリンの事は信じるわ。
ゴブリンは早く討伐しないと増え続けるからね。
そっちはサッサとやるけども……。
銀髪のハンターなんて見たことないし、しかも妖精?
有り得ない。
ほんの数十分で30体以上を切り捨てたですって?
それに拘束魔法。
やっぱり何か幻覚の類の影響じゃないかしら……。
まぁとりあえず、ギルマスに伝話してみましょう。
◇◇◇
「と、言うわけなのよ」
『あー……いや、うーん……、そのポーション、もしかして、その、なんだ、』
「なによ、歯切れが悪いわね、何か知ってんの?」
『いや、まぁ、その……』
「ちょっと、白状しなさいよ」
『とりあえず、そのポーション、本部に持ってきてもらっていいか?』
「はぁ!?ゴブリン討伐でこっちは忙しいのよ!あんたが来なさいよ!」
『ぇー、俺一応ギルマスなのに……』
「はぁぁぁ……いい?ゴブリンの小隊でも30は居たって言うのよ?高ランクにも出動させなさいよ」
『いや、それはもう掲示板に張り出して、今いるヤツらに声は掛けたって』
「早いわね、いつの間に……」
『まぁこの会話聞いてたサブだな』
「相変わらず有能ね、こっちに欲しいわ。いやダメね、あんたが働かなくなるわ」
『んなこたねぇだろ。有能なのは認めるがな』
「んー、分かった。どっちにしろ討伐隊が出るのは、明後日になるだろうし、明日そっちに行くわ」
『すまねぇな、よろしく頼むよ』
◇◇◇
はぁぁぁ……
銀髪で?妖精のような?小さいポーションでケガが全快!?
シャルルちゃんしか居ないでしょ……、なにやってんの!?
ゴブリン30体以上切り飛ばした!?拘束魔法!?
しかも短時間で!?
そんなの出来んのAランク上位からだよ!
ホント、ナニモンなの!?
そんなに腕がたつならハンターなって欲しいんだけど!
いや、ポーションも欲しいけども!
……。
でもシャルルちゃんじゃないかもしれない。
ポーション見てないし。
サブマスの顔見ながらデンタツなんてしたくないから、立体切っといて良かった!
問題の先延ばしなのは分かってるけど!
とりあえず、マイクに伝話しておこう。
ポーションの事もあるし。
もぉぉぉ!シャルルちゃん!なにやってんの!
◇◇◇
んー!今日もいい天気!風が気持ちいい!
もうすぐ春も終わるんだねぇ。
突然夏が来るって、どんな感じなんだろう?
その前に夏の嵐か。
3日続くって言うし、何やるか考えておこーっと!
シャルルさん、呑気にのほほん。
何か忘れてはいませんか?
王都とか王都とか王都とか。
クリームチーズもあったね!




