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お披露目式。〜その13 当城前日〜

 いよいよ、お披露目式前のフランシア家滞在だ。

 ジークの部屋に着いた合図をチリリンとしたら、カサンドラが満面の笑みで入ってきた。


「お帰りなさいませ」


「わぁ!カサンドラ、凄く綺麗になったわ!あ、ただいま帰りました!」


「まぁ!シャルル様ったら……ありがとうございます。シャルル様のお陰ですわ」


 お、謙遜しないぞ?これはアチコチで褒められてるな?

 ジークの幼い頃を知ってる歳に見えないもんね!

 うふふふ♪


「今日からお披露目式終わるまで、よろしく頼むな」


「もちろんです!お任せ下さい。シャルル様をより一層美しく輝かせる為に尽力致します!」


 え、進行のサポートをお願いしたいんだけど!?


「もちろん全てにおいてサポート致します」

 にっこり


「あ、はい、よろしくお願いします」






 ◇◇◇


 コンディションチェックの前に、ママに挨拶をして茶話室でお茶を飲む。

 ママは相変わらず美しい。


 パパとお兄様達は、お披露目式の警備の事で忙しいらしい。

 見回すと、どのメイドさんも一皮剥けたようにツルツルたまご肌。

 炭酸風呂凄いな!



「シャルルがバブリル下賜してくれたのよね?メイド達が綺麗になったでしょ。他家からの問い合わせが凄いのよ〜!」


 ありゃ。

「ダメでしたか……?」


「いいえ?この間、小さなお茶会に招待された時に侍らせたメイド2人がピカピカお肌になってて、お茶会はその話で持ち切り!お菓子もマフィン?を持って行ったら好評でね、もぅシャルルは凄いわ!ママの自慢の子よ!」


 ふふふっ

「それなら良かったです!」






 ◇◇◇


「それでは、お披露目式前最後のコンディションチェックとなります。……が、今後も続けて下さって良いのですよ?」


「えっとー、はい。時間が出来たら参ります」


 月に3回とか、無理じゃないけど減らしたい!

 これが当たり前になったら庶民じゃなくなりそうだし。

 って、既に庶民とは言えない立場なのか……。


「はい、是非。本日はシャルル様専用香油での施術になります」



 ………………

 …………

 ……





 ◇◇◇


 もともとツルピカではあった。

 んがしかーし!ピッカピカになった!

 ほっぺもピカピカ。

 肘もピカピカ。

 膝もピカピカ。

 オイルでテラテラしてるんじゃなく、この名の通りピカピカ。

 ほっぺに手を当てると、もっちん!と吸い付いてくる。

 なのに、ベタベタじゃなくしっとり。

 これは凄い。


「凄い技術ね……」


「シャルル様のお肌の素晴らしさと、キャロル様のオイルの素晴らしさの合わせ技ですね」

 にっこり


「ありがとう。本当にピカピカ!メイドさん達もお互いに磨きっこしたりするの?」


「! 盲点でした!」


「そうですわね!技術も磨けてお互いが美しくなれる……早速取り入れます!」


 え、マジか。

 それじゃーこの技術は一体……?


「……内緒ですが……お嬢様方でぶっつけ本番です」


 しーっと人差し指を立てて唇に当てる。


 ひょぇ!なんかちょっとすごい事聞いた気がする!

 だけど、


「わ、分かった!しーーっ!ね!」


「はい」

 にっこり





 長年メイド道を歩いていれば技術も身につく。

 フランシア家のメイドさんは、様々な面で一流じゃなければ雇用されない。

 ……お城の新人メイドさんの教育も任される位だし、どこのメイドさんよりも凄いと言うんだもの。


 どれだけのお嬢様方が犠せi、おっとイケナイ、(いけ)にe、いやそれも違う、えーとー、何か隠しきれてないけど、まぁほらあれよ!今が良ければ全てよし!

 あれ?ちょっと違う気がするけど、まぁいい。




「では、明日は昼餐後に登城、お支度をして晩餐会と舞踏会。ダンスは踊らなくとも大丈夫でございます。ジークフリード様以外の殿方に誘われても、キッパリお断りすると良いですよ。陛下でも王子でも」


「えっ!?いいの!?」


「もちろんでございます。まぁ、ジークフリード様が居られるのに誘う殿方(いのちしらず)はおりません」


 おぉぅ……。

 何か別の意味に聞こえたのは気の所為じゃありませんよね。

「分かりました」

 キッパリとね!






 ◇◇◇


「おぉ!シャルル!益々綺麗になって!パパ自慢の娘だな!」


「パパ!お帰りなさい!会えないかと思ってました!」


 はははっ

「ただいま。娘がこの家からお披露目式に行くんだ。何がなんでも帰るとも!」


「父さん、俺も居るんだけど?」


「なんだ、ヤキモチか?もちろんジークも可愛いぞ?」

 はははっ


 そうじゃなく!と言いつつも耳が赤くなってる!

 ふふふっ


「お兄様達は忙しいのかしら」


「そうだな、クリスは警備に、ユージーンは城の結界封鎖設備や動くサイフォネスの魔道具にかかりきりになってるから、帰宅は難しいな」


「警備はハンターも駆り出させるらしいからね。Sランクと5人組以外、手の空いてるヤツは全員警備だってさ」


「5人組は招待したからだよね?」


「そう、でも正装して参列するけど、中の警備も兼ねてると思うよ。陛下も居るからね」


「そうだな。でも元Sランカーも現Sランカーも揃ってるし、何よりSSランクが居るからな!何があっても大丈夫だ」


 ふふっ

「パパも居るしママも居る。頼もしい!」


「全員で見守ってるからな。安心してにこやかで居なさい」


「はい!」





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新連載始めました! この世界の片隅で。〜新しい人生楽しみます!〜もよろしくお願いします♪
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