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お披露目式。〜その3 お礼には〜

 ママからデンタツが入って、アレコレあったみたいだけど、その後は特に何も言われなかったので問題解決したみたい。


「明日は王との謁見を予定しております。時間は4の鐘でございますので、お声を掛けさせて頂きます。本日は、この後湯浴み、晩餐、就寝となりますので、御承知おき下さいませ」


「相分かった」


「はい、よろしくね」


「「ではシャルル様、参りましょう」」

 にっこり


 え?


「湯浴みです」

 にーっこり


「ああああのっ!ひとりで大丈夫ですよっ!?」


「いいえ、本日はシャルル様の為に特別に誂えた香油をお持ちしておりますのでお任せ下さいそれに慣れない湯殿ですのでおひとりにはさせられませんし更に申し上げますと前回もたいしてお磨き出来ませんでしたのでお世話をさせて頂きたいのですっ!」

 むふーーー!


 息継ぎなしで本音でたーーー!!

「それなら、立場的にもジークが先でしょ?ね?」

 何せSSランクだ!


「ご心配には及びません。空間拡張で新たに湯殿を新設しております故、ご一緒の時間に入れます」


 はぁ!?


「タージェス」


「はい。控えております。ささ、ジークフリード様も参りますよ」


「え?俺はひとりでいいよ」


「何を仰いますか。普段は磨かせて頂けないのですから、この機会にテッカテカに磨きますよ!」


「テッカテカ.......なんか怖いんだけど」

 ふるり.......





 連れて行かれたお風呂は前回とは場所も趣も全然違った!

 そいやー今回はお部屋探検してなかったわ。

 いやだってさ!ちょっと前に泊まった部屋だよ!?

 そんなにすぐ変わるなんて思わないじゃん!!


 .......なんつーか、半分寝湯のようになっていて、髪は外に出してシャンプー。


「わぁ!いい香り!」


「はい。ジャスミンをメインに、いくつかの香りをブレンドさせ、華やかな香りに誂えたシャルル様しか使えないシリーズでございます」


「.......その、わたしだけって言うのは何なの?」


「シャルル様の為のシリーズで、その名も”フルール・ド・シャルル”でございます」


 ぶふっ!!


「ど!どゆこと!?」


「貴族の女性では、自分の為のシリーズを揃える事は珍しくはないのです。もちろんキャロル様もお持ちですよ」


 わたし!平民!ド庶民!


「SSランクのジークフリード様の奥様ですもの、何ら間違ってはおりません」

 にっこり


 あぁ.......こんなお城でお風呂に入ってる庶民は居ませんね.......。

「ママが手配してくれたの?」


「はい」


「ママにお礼しなくちゃね」

 ふふっ


「キャロル様もお喜びになられますわ」




 その後は、ブライダルエステばりにマッサージで解されて、吸い飲み見たいな茶器で寝ながら水分取ったりして、至れり尽くせりだった。

 これ、お金払ったらめっちゃ高そうだよねぇ.......。


 またこの香油が素晴らしい!

 もともと肌は綺麗なんだけど、一皮剥けたようにしっとりもちもち!

 それでいてベタベタせず、吸い付くような仕上がり!

 成分調べたくなるわね!

 おっと、薬師根性か?これ。




「シャルル様、本当にお綺麗です!」


「えぇえぇ!この肌も御髪(おぐし)も素晴らしいですわ!」


「髪はともかく、肌は年齢のせいもあるんじゃない?」

 まだ10代だしね!


「いいえ、シャルル様と同じ年代ですと、やはり出来物なので悩むお年頃なんですのよ。でもシャルル様は無縁ですわね」


 出来物?あぁ、ニキビとかかー。

 そうか、そんな年代だったな.......なるほど。

 流石女神様謹製の身体だわ。


「綺麗にしてくれて、ありがとう」

 にこっ


「元がいいからです!」

 キッパリ


「「そうです!」」

 うんうんうんうん


 おっと、キパられた。

 ふふっ






 ◇◇◇


 それはそうと香油のお礼を考えなければ。

 ママ考案だから.......美容グッズかお菓子か?

 あの王妃殿下とマウント合戦してるなら、お菓子かな.......?

 ママのお肌もツルツルだしなぁ.......。

 うん、お菓子にしよう!

 はっ!そう言えばマフィンてなかったよね!?

 型がないんだもの、マフィンもないはず!


 実はマフィンの型は汎用性が高い。

 パイ生地を敷きこんでミニパイ作れるし、蓋があればミニパンも焼ける。

 よぉっし!ガルボさんに頼んでみよう!

 あ、忙しいかな.......。

 お菓子のレシピ大量に出したら型も大量になったもんね。

 うーん.......。

 よし、デンタツしてみよう。


 ”デンタツ”

『おう!シャルル!久しぶりだなぁ!』


「ガルボさん、お忙しい中すみません。お願いがありまして.......」


『型か!?型だな!?そうなんだな!?どんな型だ!?さぁ言え!今言え!すぐ言え!』


 ひぇ!?

「いやいや!型ですけども!何でそんなに食いつくんですか!?」


『そりゃ俺のメシの種だしな!売れまくってウハウハよ!これもシャルルのお陰だな!がはははははは!』


「ぶふっ!それなら良かったです!型なんですが、あ、どうやって説明しよう.......」


『寸法書いたカード送ってくれたら、それで作るぜぇ!』


 なるほど!

「分かりました!では書いてすぐ送ります!同じ型を少し多めにお願いしても大丈夫ですか?」


『おうよ!いくつでも!』


「ありがとうございます!お金は口座に入れますね!」


『あー?聞こえねぇなーおかしいなー』


「そんな訳ないじゃないですか!」


『あ!分かった!んじゃあお披露目の時にいい席頼むわ!それでいいぜ!』


「それとコレとは別ですからね!とりあえずカード送りますので、お願いしまーす!」


『おう!分からなかったらデンタツ、いや、メッセージ送るわ』


「はい、よろしくお願いします!ではまた!」


『またなー!』


 フォン!





 よしっ!じゃあ早速書きますか!




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