閑話 短編 城内激震。
このお話の前に本編があります。
こちらは読まなくても大丈夫です。
「なっ!何だと!?まさか本当なのか!?」
「あぁ、私も聞いただけなんだが本当らしいぞ」
「まぁ!怖い事……そんな輩が城に居たなんて……」
「えぇ、わたくし、それを聞いて怖気がしましたわ」
ひそひそ、ひそひそ……
「宰相、噂が広まっております」
「あああああっ!パッセル共がっ!!至急大臣達を招集しろ!!」
人の口に戸は立てられないと言うが、こんなに早く広まるとは……。
貴族が噂好きと言うのは厄介だな!
こうなったら市井に広まるのも時間の問題だ。
さっさと新聞に情報操作して流すか……。
いや、時期尚早か……。
あぁ困った困った……。
【議会室】
「宰相!あの噂は真実ですか!?」
「まさか、魔術師団副団長が……」
「残念ながら真実だ」
「「「「なんと……」」」」
「我々が今やらねばならぬ事はひとつだ。民を守るべき者が民を傷つけた。市井の者が暴動など起こした場合に備えねばならん」
「その、ジークフリード様は……?」
「うむ、フランシア家当主エルバート様から聞いた話では、ジークフリード様が各ギルド長を使って噂を流して頂ける、と言う事になってはいるが……」
「「「「……」」」」
「あ!いい作戦がありますよ!」
「「「「何だ!?」」」」
「フェスタリオスが終わり、夏も終わる今なら!来るではないですか!秋が!」
「「「「秋?」」」」
「ほら!」
ごにょごにょ……ひそひそ……
「「「「それだ!」」」」
「領地に戻る貴族も居るし。その前に.......うむ、でかした総務大臣!早い方がいい!早速用意だ!」
「いつ出しますか?」
「善は急げと言う!明日の早朝に決まっておろう!」
「「「「畏まりました!」」」」




