薬師ギルド。
「では行くか」
商業ギルドを出て車に乗り込み、薬師ギルドまで5分ほどで着いた。
うぅドキドキして来たよぅ!
「大丈夫だ、何とかなるさ」
と、ヘルベスさんに頭をぽんぽんされた。
頭ぽんぽんだよ!どんだけぶりだよ!
何となく嬉しいよ!
よしっ!気合い入れてこー!
薬師ギルドは薬草と同じような匂いがした。
やっぱ染み付いてんのかな?
「で、どいつだ?」
「あそこの青頭だ」
「了解」
ん?
「やぁ、邪魔するよ。今回薬師ギルドの登録をお願いしに来たんだけど、担当してもらえるかな?あぁ、書類とポーションは持ってきてるし、本人も居るから。あと販売許可証と出店許可証もお願いしたいんだ。急がせて悪いけど、時間内に終わるよね?」
「は、はい、ではポーションと書類とご本人は……」
「ここに出していいのかな?」
「はい、魔道具を持ってくるので少しお待ちください」
ポーションと、ヘルベスさんが用意した書類を出す。
「お待たせしました。ではこちらにポーションを、ご本人様は、こちらに手を当ててください」
左右対称の天秤?みたいな形の魔道具の左にポーション、右に手を当てる。
ほわんと光ったら測定終わり。
別人が作ったものだと傾くんだって。
「はい、結構です。ポーションの確認をします」
青頭さん、目を見開いて固まる。
「ちょ、ちょっとこれ……」
「はいはい!登録終わったよね?あぁ、そこの君!このポーションしまっちゃってねー、この人は手続きあるからね。もう仕事終わる時間も迫ってるでしょ?みんなで手分けして終わらせないとね!」
「え?はい、分かりました」
「え?え?」
「あぁ、いいのいいの、君は手続きしちゃって!終わらないよ〜残業したくないでしょぉ?」
「書類は上だよな?俺が行ってこよう」
「え?」
「大丈夫、場所は分かってるから」
「え?」
「いいからいいから」
「あ、あぁ、では金貨1枚お預かりします」
金貨を渡して、青頭さんがカチャカチャと魔道具を操作して、チャリンとコインが出てきた。
「こちらが登録証になります。このコインは無くしたら再発行に金貨5枚掛かるので、お気をつけください。えーと、今上に行かれた方が戻りましたら販売許可証と出店許可証が届くと思いますので、署名だけお願いします」
「持ってきたぞ」
「ありがとうございます、ではここに署名をお願いします」
サラサラサラ〜っとね。
「これにて手続きは終わりです。何かありましたら、またお尋ね下さい」
そそくさと薬師ギルドを後にする。
……。
結局一言も話さず終わった!!
「「やったな!」」
笑いあってハイタッチ!
ポーションは一定期間保存されて、その後破棄されるらしい。
登録したとか、してないとかを防ぐためなんだって。
あのポーションが薬師ギルドのギルマスの目に入らないように、サッサとしまってもらったらしい。
青頭さんは新人さんなんだって。
なるほど、だから狙ったのね。
何はともあれ!これで売ることが出来るようになったので、せっせとポーション作りますか!
あと、毒消しと状態異常のポーションは、後からでいいと言われたので、時間見つけて採取に行こっと!
「本当にありがとうございました!ポーション納品時期は、また相談させて下さい。これ、作ったので良ければ食べてくださいね!」
と、2人にクッキーを渡す。
クッキーは売ってたから大丈夫!
ゴレ車でまた門まで送ってもらって、晴れやかな気持ちで帰りました!




