表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

280/386

マリアージュ。〜当日 その4 襲撃〜

 みんなが”おめでとう!”って言ってくれる。

 ジークとふたりで”ありがとう”って返す。

 見つめあって、笑いあって、しあわせを実感する。

 わたしの家族。


 パパもママも、お兄様達も、暖かく迎えてくれる。

 この世界に来て良かった。

 まだ楽しみなさいって女神様は仰ってくれた。

 この世界は広いって。

 うん、この先の長い人生、楽しみます!




 ピシャーーーーン!


「シャルル!」


「え?なに!?」


 ピシャーーーーン!


 ピシャーーーーン!


「何だ!誰か確認しろ!」


「何があった!!」


 警備の人がジークとわたしを囲むように集う。

 そこに、アレクさん、5人組、クリスティアンお兄様にユージーンお兄様、パパはママを抱き込んでいる。

 カサンドラさん、リリアさん、カレラさん、その暗器どこから出したの!?


「襲撃か!」


 キィ!

 キキィ!


「カーちゃん!トーちゃん!何があったの!?」


 キィ!

 キィ!


 茂みから、ぐったりした男性が引きずり出された。

 え、カーバンクルって力持ち!


 別の場所からも、ふたり連れて来られた。

 おぉ!カーちゃんトーちゃん以外のカーバンクルも来てたのね!


「こいつらは?」


 キィキィキキィ!

 キキィキィキキィ!


「あ、どうやらわたしを狙ってたみたいです」


「「「「何だと!?」」」」


 キィキィ!

 キキーキィ!


「撃退してくれたのね?ありがとう!」


 キィ!

 キィ!

 むんっ!


「なっ!じゃあ監視してたのもこいつらか!?」


 キィ!

 キィ!


「捕らえろ!!!」


 あれよあれよという間に、ぐるぐる巻きにされて、どこから出したのか分からんが、箱に詰められた。

 箱って!


 キィキキィ!


「ん?これを持ってたの?」


 何やら禍々しい呪物をカーバンクルが持ってきた。

 いや、髑髏って狙いすぎでしょ。


「シャルル触るな!」


 ユージーンお兄様が呪物に結界を張る。


「あなたは大丈夫?気分悪くなったりしてない?」


 キィ!

 むんっ!


 ふふっ

「教えてくれてありがとう」


 キィ?


「うん?」


 キィ


「あぁ!ありがとうね」

 なでなでなで


 キキィ!


 ぶふっ!なでて貰いたかったなんて!愛いやつめ!


「シャルルは落ち着いてるな。狙われたって言うのに。つーか!影は何してたっ!!!」


 クリスティアンお兄様が言う。

 ふふん


「売られたケンカは3倍で買いますから!」


「まぁ!流石うちの娘ね!…でも、怖くなかったの?」


「みんな居てくれましたし!大丈夫!」

 頼りになる旦那様も……もごもご


「シャルル?」


「ジーク見ないで!」


「俺の奥さん最高!」


 もう!






 ◇◇◇


 箱に詰められた襲撃者は、お兄様達直々に連れて行かれた。


「シャルル、必ず首謀者を捕まえるからね。安心おし」


「はい。お願いします」


「兄さん!分かったら教えて!」


「あぁ、教えるけど尋問はこっちに任せろよ?ジークが尋問したら八つ裂きにするだろうしな」

 はははっ


 八つ裂きって!


「それでも!許す訳に行かない!」


「落ち着け。呪物があるから極刑だよ。おまえはシャルルを護れ」


「ぐっ……分かった」


「めでたい日なんだ、こっちは気にせず居ろ」


「……あぁ頼んだ」


「任せろ」


 じゃあまた近々!と、去っていった。



「ジーク?」


「シャルル」


「わたしは大丈夫よ。ジークが居るもの」


「二度とこんな目に遭わせない」


「おかしな思い出の式になったね、盛りだくさんだよ」

 ふふふっ


「そうだな。女神様、世界樹の花吹雪、襲撃。ホント、盛りだくさんだ」

 はははっ


「カーバンクル達に、お礼しないとね!」


「うん、またクッキー作ろう」


 くすくすっ






 ◇◇◇


「シャルル!大丈夫だったか!?」


「はい!驚かせてすみません」


「シャルルのせいじゃないだろう!無事でよかった」


 ふふっ

「ありがとうございます!思い出深い式になりました!」


 ぶはっ!

「まぁある意味そうだけどな。うん、花嫁姿綺麗だよ」


「ありがとうございます。ヘルベスさんも素敵ですよ」

 ふふふっ


「ふたりとも歩く国宝だな……」


「あー、そこは気にしたら負け、なんだよな?」


「そうです!ジークの言う通り!気にしたら負けです!」


「負けでいいよ」

 はぁ


 あはははははは!







 ◇◇◇


 そしてお開きになり、みんなそれぞれ帰って行った。

 襲撃は、犯人も取り押さえたし、ジークの頼みで大袈裟にしなかった。

 わたし達もフランシアのゴレ車に乗って家に帰る。

 パパとママが送ってくれた。


「今日は色々あって疲れてるだろう。ゆっくり休みなさい」


「また近々いらっしゃいね!今日は本当におめでとう!」


「「ありがとうございました!」」



 門を開けて、家に入るまでカサンドラさんと、リリアさん、カレラさんが裾を持つ。


「本当にお手伝いしなくて大丈夫ですか?」


「はい、元々ひとりで着られるようにしてありますので。お手伝いありがとうございました」


「いいえ!こちらこそ、お手伝いに携われた事を嬉しく思います。それでは、良い日々をお過ごしください」


 カーテシーで挨拶をした後、3人は帰って行った。




「さて、奥さん?」


「はい、旦那様?」


 あははははは!


 耳元で


「初夜ですよ」


 ぼんっ!!

「なんか!その言い方!」


「だって本当じゃん!」


「そそそそそうなんだけどっ!!」


「俺の楽しみ決行しまーす!」


 ぶはっ!


 お姫様抱っこで連れて行かれ、それはそれは楽しそうに、お楽しみされましたとさ。





この後19:00に閑話が入ります。

読まなくても本編に影響ありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新連載始めました! この世界の片隅で。〜新しい人生楽しみます!〜もよろしくお願いします♪
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ