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マリアージュ。〜計画その19 最終打ち合わせ〜

「改めまして、カサンドラと申します。よろしくお願い申し上げます」


「あ、えーと、俺はエアハルト、こっちがオルゲン、こっちがファビアン、ギュンター、ハンスっす」


「「「「よろしくです!」」」」


 カサンドラさん、にっこり癒し系笑み。

 ファビアンさん、赤くなってるよ?



 コンコンコン

「失礼致します。お待たせ致しました」


 大司教さんが入って来る。

 その後ろに司教さんが3人。


「本日は、最終打ち合わせと言う事でよろしいですかな?あぁ、こちらは当日の進行補助をする司教で、アルファ、ブラボー、エコーです」


 んん?チャーリーさん居る、デルタさん居る、そこにこの人達を加えたら……?

 フォネティックコード!ぶふっ!


「どした?」


「あ、すみません。何でもないです」

 笑うな!自分!


「「「よろしくお願いします」」」


「こちらは警備主任と、招待客なんだけど、警備補佐してくれる5人組。顔だけ覚えてくれたらいいよ。当日は他のハンターも来るけど、印を付けるので確認してくれ。それで、早速なんだけど、進めていいかな?」



 サクサク進める為に省ける所は省いて進める。

 顔さえ分かれば味方確認出来るもんね。

 そして監視されていた事を話し、今後の対策を考える。


「何と……!不届き者が!大聖堂の中は安全です。あらゆる術式にて護られておりますので、不測の事態になった時には、大聖堂から出ないで下さい」


「当日は、あー、ここからは、いや、今迄のも極秘なんだけど、1歩この部屋を出たら口にすること罷りならん。いいな?……お忍びで陛下が来る」


「「「「は?」」」」


「知ってると思うが、陛下は俺の伯父なんだけど、どうしても行くの一点張りで……最終的には、お忍びで来るって聞かなくて……なので、何かあったら、第一に陛下を護れ。俺もシャルルも我が身は守れる」


 おぉぅ。みなさん固まってしもーた。


「発言をお許し下さい」


「カサンドラ、気にせず申せ」


「ありがとうございます。当日の陛下は隠密もおりますので、皆様そんなに緊張しなくて大丈夫でございます。身なりはフランシア家と同等なので、ギラギラもしておりません」


 あー、カサンドラさんは日常で特攻してくる陛下の対応は慣れてるもんねー。


 はははっ

「そういう事だ。あくまでも万が一だからな。当然、未然に防ぐ手立てもするので、心積りだけ頼むよ」


「「「畏まりました」」」


「王様ってアクティブだな……」

 ぼそっ


 ハンスさん正解!





 キィ!タンタンタンタン!

 キィ!トントントントン!


「あ、帰ってきた」


 窓を開けると、カーちゃんトーちゃんが入って来る。


「「「は?」」」


「お帰り!何か見つかった?」


 キキィ!キィキキィ!

 キィキィキキィ!


「え?またアルディジャ?解放して来たの?」


 キキィ!

 キキィ!

 むんっ!


「カサンドラ!」


「畏まりました」

 ピュィ!


「凄い!偉かったね!アルディジャは無事?」


 キキィ!

 キキィ!

 むんっ!


 ふふっ

「流石!カーちゃんトーちゃんだね!」


 キィ!

 キィ!


 なでなでもふもふ


「え、会話してる?カーバンクルと?」


「つーか!!カーバンクル!!うそっ!!」


 キ?キキィ ふんっ!


 カーちゃんのドヤ顔。

 ホント、お調子もんめ!


「……ぉ……ぉぉ……」


 ん?あっ、大司教様!めんたま落ちますぞ!

 司教様達も!


「カーちゃん様、トーちゃん様、お菓子を召し上がりますか?」


 キキィ!

 キキィ!


 カサンドラさんは通常運転。

 え、カーバンクル専用食器持ち歩いてるの?

 マジか。


「カーちゃんトーちゃん、お疲れ様!偉かったなー!ありがとうな!」


 キィ!

 キキィ!


 しゅるるるん!とジークの肩に乗るカーちゃん。

 トーちゃんは、わたしの肩だ。


「あああぁぁぁぁあのあのあの!その!カーバンクル様達は、その……」


「あぁ友達なんだ。今回の監視排除に一役かってくれたんだよ」


 キィ!

 キィ!


「カーちゃん様、トーちゃん様、お茶のご用意が整いました」


 キーキ!

 キィ!


 ふふっ

「ありがとうだって。お行儀良くね?クリーンするからね」

 ”クリーン”


 クッキーとマドレーヌをもぐもぐするふたり。

 可愛い。


「あーっと、進めるぞ。とりあえず今も監視が居たのを、カーちゃんトーちゃんが解放して来たみたいだ。かなり執拗いな。テイム調教には反動があるので、今頃はもんどり打って苦しんでるだろう。そいつを探すように手配はしたが、しっぽを掴ませる程迂闊じゃないと思う。ここまで執拗いと、当日何か仕掛けて来る筈なので、油断はしないように」


「「「「「応!」」」」」


「前日から本番当日まで、フランシア家の者が準備と警戒に当たります。不審物はもちろんの事、不審者も排除致しますので、前日からは顔の割れた者しか立ち入れません事をご了承下さいませ」


「あぁはい。大司教として容認致します」


「ありがとうございます」


「俺とシャルルは、前日から外には出ない。エアハルト、第1門前の警備はハンターに任せていいか?」


「もちろんっす!女性ハンターチーム4人なので、怪しくないっすよ!」


 うんうん、女性ハンターさん!

 特徴聞いた時にテンション上がったのよね!

 ……ビキニアーマー着てて欲しい。是非。


「先に印を渡しておくな」


 腕章とかだとバレちゃうので、ブローチ型にした。

 その4人の女性ハンターさんの分と、5人のハンターさんの分。


「左胸に着けるように」


「了解っす!キレイっすねー!」


 さぁ、後は当日を迎えるだけだ!



 式まで、後4日。





 ◇◇◇


【最終打ち合わせの間】


「ぎゃあああああああああああ!!」


「なっ!?またかよ!!」


「もう嫌だ!!勘弁してくれ!!痛い痛い痛い痛い痛い!!!ポーション早く!!ぎゃあああああああああ!!くそっ!!!」


「え、おい、また2匹とも殺られたのか!?うそだろ!!」


 ポーションをぶっ賭けるが、前回の傷がまだ完治してないうちだから、治りが遅い。

 ポーション飲ませても変わらない。

 何なんだよ!!!


「俺は降りる!!もう無理だ!!SSランクなんか相手にするんじゃなかった!!!」


「へぇ?本気で言ってんの?」


「当然だろうがっ!!もう無理だよ!!」


「なら仕方ねぇなぁ。あばよ」

 ザシュッ!


「ぐっ!!うっ……きさ、ま……」


 中途半端に投げ出すやつなんか要らねぇんだよ!

 しかも計画知ってるしなー!


 まぁ魔道具は仕掛けたし、もう監視も要らねぇだろ。


 後は当日……。





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