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マリアージュ。〜計画その9 ©️〜

 うむ。

 まぁ、あれだ。

 ここはヴェルデ星のコルサーナ国。

 地球ではないし、新解釈?って事に……しちゃっていいのかなぁ?

 ふむ。

 まぁいいか。


「じゃあドレス、ヴェールは決まりで、ブーケのお花は?」


「あ、それは後ほど考えます」

 花言葉とか調べないとね。

 あれ?花言葉あるのかな?

 ……まぁいいか、それも後でだ。


「そう?なら後はジークさんの騎士服ね。やっぱり白が基調になるの?」


「そうですね。正装を華やかにした感じなら大丈夫ですか?」


「えぇ、金銀宝石等で飾るのがお貴族様仕様ね。勲章は全て付ける感じかしら」


 ふむふむ。

 なら勲章付ける所には飾りは少なめにっと。


「凱旋パーティーの時に着ていた騎士服だと膝丈だったでしょう?婚姻式だとサーコートは踝までが普通かしらね。マントを羽織る事もあるわよ」


 うぉ!?マント!成程!


「シャルルちゃんが、思いっきり華やかだから、割と派手でも大丈夫だと思うわ」


 ふむふむ。

 よし、ならばこれならどう?

 サラサラサラ〜っとデザイン画を描いてみる。


「うんうん、いいわね!採用!」


 よしっ!

 服飾ギルドマスターのお墨付き頂きました!

 これで作るとしますかね!


「あぁ楽しみ……ねぇ?このデザイン、売るわよね?」


「え?」


「シャルルちゃん達のお式もお披露目も終わったら世の中に出してもいいわよね?」


「あー、はい。ってか、売るって何ですか?」


「デザイン料よ。出来れば見せてもらったドレス全部欲しいんだけど」


 は?

「え、真似したらいいんじゃないんですか?」


「はぁ!?タダで真似させてたまるもんですか!いい?デザイン考えるだけでも労力使うのよ!?それをタダで!真似なんて!させないわ!最初にスカウトした時は服飾ギルドでのお仕事だったけど、今回は違うわ。売る側よ!一般デザイナーよ!」


 なんと!

 ここにも商業ギルドと同じ方式があるのか!

 所謂著作権、登録商標みたいなヤツ?

 ©コピーライトこれね?あぁ納得。


「成程。分かりました。はい、では式もお披露目も終わったら使えるようにして構いません」


 ぱぁぁ!

「ありがとう!!…ついでにあのお花の形のバッグもお願いしますっ!!リュックも!!」


 ぶはっ!一番最初に作ったバッグとハンター仕様のね!

「分かりました。それは今からでも構いませんよ」


 ぱぁぁ!

「ありがとう!ありがとう!やったわ!あのバッグふたつ問い合わせが結構あったのよー!」


 え、そーなの?

 みんなタダで真似しないで問い合わせするんだな。

 律儀ねぇ。


「勝手に真似して犯罪者になりたくないからよ」


「え?」


「実は登録されてないと知ったら、自分の手柄にする人が出るから、あのバッグに関しては登録者が売ってないって事にしてあるの。私が見つけて私が作者を知ってるのに、赤の他人が真似して登録なんてさせないわよ。それに、勝手に真似して作ったら懲役喰らうのよ」


「えっ!?厳しいですね……」


 ふんっ

「当然よ。自分の頭を使えっての」


 と言うか

「あのバッグを守ってくれてたんですね。ありがとうございます」


「やぁね、水臭いわ!それが仕事でもあるんだもの。私が勝手にやった事だし、気にしないでよ」


 そう言ってコロコロと笑うマリアーナさん。

 知らなかったとは言え、余計な気を使わせたんだなぁ。


 わたしは護られている。

 本当にいい人たちに囲まれてる。

 恩返し、しなくちゃね。


「あ、まだお時間あります?お茶のお代わりは如何ですか?」


「あぁ!楽しくて時間忘れてたわね!そろそろ7の鐘じゃない!1回ギルドに帰らないとだから、また今度ゆっくり来るわ」


「分かりました。ではこれ持って行って食べて下さい。お菓子が入ってます」


 お土産用のマジックバッグを渡す。

 中身は新作のお菓子色々だ。


「まぁ!ありがとう、頂くわね」


「後、相談料等はどうしたらいいですか?」


「え?要らないわよ。今日は仕事と言うより私の楽しみで来たようなモノだもの」


「いえ!そういう訳にはいきませんよ!」


「うーん……なら、今度食事でも誘ってくれる?シャルルちゃんの料理のファンなの!」


 ふふふっ

「分かりました。ではまたデンタツします」


「楽しみにしてるわ!」



 そう言って帰って行った。





 ◇◇◇


「あれ?マリアーナさんは帰ったの?」


「うん、これからまたギルドに戻らなくちゃなんだって。今度、食事に招待するって約束したよ」


 ちゅ

「そっか。今回の相談料は?俺も出すよ」


「ううん。受け取って貰えなかったの。だから何かないかなって思ったら食事のリクエストだったの」

 ふふふっ


「成程」


「ジークの服もマリアーナさんからお墨付き貰えたから、明日から作り始めるね」


「俺の服より、シャルルのドレスの方が気になるな。すっげー楽しみ」


「当日までナイショだからね!作るのは聖域の家で作業するから、デンタツ使えなくなるんだ。何かあったら呼びに来てね?」


「あ、そっか、俺まで聖域に行ったら、誰とも連絡付かなくなるのか。くぅ!シャルルと離れ離れ!」

 ぐりぐりぎゅーぎゅー


 ふふふっ

「扉開けたらすぐだよ。ちゃんとお昼も夜も戻るからね」


 ちゅ

「戻らなかったら迎えに行くよ?」


「時間設定して作業するから大丈夫!何日掛かるか分からないけど、後2ヶ月と半分位だもんね、張り切らないと他の用事が出来なくなっちゃう」


「招待状は明日で終わるよ。明後日位に城に行って来るね」


「うん。実家に泊まるの?」


「いや、帰って来るよ。シャルル残して泊まらん」


 ふふっ

「分かった。じゃあ待ってるね」





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