表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

247/386

マリアージュ。〜計画その6 日取りとドレス〜

 翌日、大聖堂に行って日取りを決めてきた。


「では、花の月1日という事ですね。警備とか、今から手配して間に合いますでしょうか……」


「あぁいや、身内だけで執り行うので大丈夫だ」


「えっ!?SSランクの方のお式が身内だけでございますか!?」


「秋にちゃんとお披露目するので、式は身内だけだよ。で、大司教に相談があるんだ」


「はい、何でございましょう?」


「式は外部に漏らさないでくれ」


「は?」


「婚姻の公示をするのは式が終わってからになる。なので、内密に、いや、極秘でお願いしたい」


「!……はい、畏まりました。しかし、何故?と聞いてもよろしいですかな?」


「あー、貴族連中からの横槍を避けるためだ。婚約者が居るのに未だに俺に釣り書を送り付けて来る奴がいて、ほとほと困っている。先に公示されてしまうと当日邪魔されそうだからな」


「ははぁ……なるほど。そういう事であれば全面的にお力になりましょう!もちろん、信者の事情を言いふらす輩は教会にはおりません。が、万が一の為に口外法度を申し付けましょう。お任せ下さい!」


 ホッ

 大司教様が味方に付けば、お式は大丈夫そうね。


 日取りは決まった。

 後は、招待する人、ドレス……後は何だ?

 あっ!引き出物も?

 ……結構やる事ありそう。


 その後、式の時間や規模はどれ位になるか等、話をした。


「その日はエイプリル様達のみにしますので、お時間はお気になさらずとも良いです。えぇえぇ、他の者は何人(なんぴと)たりとも足を踏み入れさせません!」


 大司教、めっちゃやる気だ。

 もの凄くやる気に満ちている。

 ありがたいけど、メラメラしてるのが見えるの怖い。


「歴史に残る方のお式を、我が大聖堂で行って頂けるのです!張り切りますよ!」


 うむ。ママの言う通り、大聖堂にして正解だった。

 もしこれで市井の小さな教会で式を挙げていたら、後々まで禍根を残しかねない。

 ママ流石です。


「では、招待客の人数や、式の手伝いの人数、その他については、また後日来るのでその時に」


「畏まりました」



 そうして大聖堂を後にした。





 ◇◇◇


「大司教様、張り切ってたね」

 くすくすっ


「あぁ、あの分なら大丈夫そうだな」


「お式まで、時間が少ないから急いで準備しないとだね!」


「シャルルはドレス作るんだろう?招待状は俺が書くよ。呼びたいのは、いつものメンバーの他にいる?」


「ううん。そんなに知り合いしないし、あ、アレクさんや5人組は?」


「ん?あぁそうだなー。まぁ警備員がてら呼んでもいいか」


 ぶはっ!

「ちゃんと招待客なんだから、警備させたらダメよ」


 ちゅ

「分かってるよ。アレクもああ見えて口は硬いから大丈夫だろ」


 あっ、そうか、アレクさんも貴族なんだった。

「うん。お貴族様にバレないように」


 しーーっと人差し指を唇に当てる。


 ははっ

「バレたらどこが情報源だか、すぐ分かるな」


 ジークも一緒に、しーーっ


 ふたりで笑い合う。

 穏やかな時間。





 ◇◇◇


 さて、ドレス。

 ウェディングドレスかー……。

 感慨深い。うむ。


 わたしは身長低いからなぁ。(知り合いの中限定)

 うーーーーん……。

 とりあえず自分を鑑定。


 おっ?

 おぉぉぉぉぉぉ!!!

 身長伸びてるぅぅぅぅ!!

 2cm!!

 春から2cm伸びてるっ!!

 やったぁぁぁぁぁ!!


 はっ!!ちっ!乳も!!ちょっとだけ大きくっ!!

 おしりは、え、何で?変わらん。

 ウェストも変わらん。

 いや、ウェストはいいよ。うん。

 でも!おしりは!増えてて欲しかったっ!!

 ボンキュッボンじゃなくなるやん!

 おしりも!キュッと上がった丸くて女らしいラインの美尻になりたいのに!


 むぐぐぐ……。

 まだ15歳だ。今後の課題だな。


 とりあえずドレスだ。

 そうだなぁ……。

 上半身に目が行くようにして、がっつり背中を開けたオープンバックでもいいかも。

 ビスチェにしちゃうのもアリかな。

 いやでも、あんまり露出が多いのもイカンな。

 ビスチェにするならレースのショールは必要だ。

 オフショルは前の夏に結構多用したから新鮮味に欠けるよね。

 オフショルはパス!

 然らば、大きめのパフスリーブ。

 ……なんか違う。


 うーんうーんと、いくつかのデザインを描いてみる。

 オープンバックでAライン。

 裾はロングトレーン。


 ビスチェでプリンセスライン。

 プリンセスラインは謁見の時に着たな。


 パフスリーブでベルライン。

 スクエアネック。

 上も下も丸いのだとダルマみたいよね。

 ダルマ?


 首までレースのタートルネック、は、ちょっと年齢的に大人っぽ過ぎるかなー。


 いっそ前をミニでロングトレーンとか?

 身内だけだし、それでもいいかもしれない。

 いややっぱり、そこまで砕けたのもどうなの。

 それに下半身に目がいくし。


 踝までの長さでバレエのラ・シルフィードのロマンティックチュチュぽいのとか……。


 そうだ、ジークの服もドレスに合わせて作ろう。

 騎士服みたいなヤツなのか、ペンギン服のモーニングか?

 うーん……それも考えないと。


 いくつか描いてマリアーナさんに見てもらおうかな。

 この世界のウェディングドレスがどんなのかも確認せねば!

 ふんすっ!






※誤字報告ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新連載始めました! この世界の片隅で。〜新しい人生楽しみます!〜もよろしくお願いします♪
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ