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マリアージュ。〜計画その3 魔力の相性〜

「まぁ、当日は城の誰にも分からないように行くから大丈夫!」


 何が大丈夫か分からんが、そう王様は言い切った。

 そうして王様の参加は無理やり決まったのだ。

 もう不安しかないよ!

 しかし、この王様、大分やんちゃだと思うが、仕事はキッチリバッチリやるし、城では威厳たっぷりな為、正体を知る人は極少数らしい。

 そりゃそーだよなー。

 国のトップがコレじゃあ国民は不安になるよね。


「式は春、お披露目は秋、相分かった。よし!どちらも参加だ!では退散する!あぁ見送りは要らん。勝手に来たから勝手に帰る。またな!」


 そう言って家の裏口から出て行った。

 どこから入って来たの!?


「あぁ……叔父上の相手は疲れる……」

 なでなで


 無論わたしはまだジークの膝の上だ。

「何だか大変な事になった、ね」


「あぁいや、兄上の事は居ないものとして良いよ。下手に準備すると勘ぐられるから、身内だけの式として準備しよう。秋のお披露目は国の慶事になるから、本人達の意思は通らないものと思った方がいいかもな」


 何ですと!?

「パパ、秋にも呼びたい人がいるんですけど……」

 ギルマスさん達とかガルボさん兄弟とか!


「それはちゃんと手を回すよ。特等席にな」

 ははっ


 ホッ、それなら良かった。





 ◇◇◇


 それから式の日取りや招待する人等、大体こんな感じ?位の計画を立てた。

 式は春、新芽の月、花の月、若葉の月、この中で、若葉の月には夏のフェスタリオスの準備も始まるので、新芽の月か花の月、どちらかになりそう。


 花の月には、わたしも16歳になるのかぁ。

 しかし、16歳で結婚って早い方?

 知識庫で調べたら、平民は大体15〜25歳迄で1回目の、ん?1回目!?

 何回結婚すんの!?

 平均2〜3回……マジか。

 もうちょっと深く調べると、魔力の相性とかも出生に関わってくるので、離婚も普通なんだとか。

 ただでさえ出生率が低いしね。


 貴族は魔力の相性も調べてから婚姻になるので、離婚率も低いし、子供は平均3〜4人は当たり前だそうだ。

 平民はそこまで調べずに、とりあえず結婚!らしい。


 わたしとジークはどうなんだろう……?


「ん?難しい顔、どした?もっと早く式を挙げたい?」


 ふふっ

「楽しみではあるよ。ただ、ジークと魔力の相性はどうかなって考えてた」


「あら!そうね、調べてなかったけど、調べてみる?」


「え、いいよ。シャルルとは魔力で結婚するんじゃないし、合っても合わなくても問題ない。と、思ってるけど、シャルルは不安?」


 いやさ、今まで、その、避妊…とかしてないけど、子供出来なかったし。

 と思ったら、ジークがこそっと、


「避妊魔法はしてるよ」


 と耳打ちしてきた!

 マジか!知らんかった!


 子供、か。

「神様からの授かりものだから、調べなくてもいい気がしてきた」


 ははっ

「うん、そう思う。だから調べなくてもいいよ、な?」


 まぁ貴族が使うくらいだから、そこそこのお値段するんだろうな。

 お金には困ってないけど、無駄遣いはしない!


「うん。神様にお任せしよう」


「そうね、万が一魔力が合わなくてシャルルが嫁に来ないとか言い出したら目も当てられない!まぁ、その時は養子で娘に……」

 ぶつぶつ……


 ママ、それは無理な話ですよ?



 花の月にはまたお祭りがあるらしい。

 この前の春は、生まれたばかりだったので知らんかった。

 これは国と言うより、街で行われるからフランシア家には影響はない。

 ギルマスさん達とかはどうなんだろう?


「フルーレフェスか、聞いてみないと分からんなー。商業ギルドは忙しいかもな」


「なら、それも避けないとダメかな?まぁ聞いてみてからの方がいいよね?」


「それもそうだけど、教会にも聞かないとだから、そっちが先かな。あくまでも俺たちの式だから」


 それもそうか。

 人に合わせてたら、いつまで経っても式が挙げられないよねぇ。


「うん、なら明日にでも行ってみようか?」


「そうだな」


「ジークもシャルルも最下層到達功労者ですもの、式は大聖堂よね?」


 は?


「そんじょそこらの教会じゃダメよ?」


 ……こぢんまりとした式……は、無理ですか。


「うーん……公示するって言ってたから、大聖堂以外で挙げたら、司教から文句出そうだしな。仕方ないか」


 はっ!

「日にちとかも公示される?もしそうなら、人が押し寄せたりしない?」


「そこは秘密にして貰おう。式が終わったら、結婚したって公示してもらえばいいよな?父さん」


「本来であれば、式を挙げるに前に公示するんだが、大丈夫なように宰相に取り計らってもらおうか。お披露目が後になるのも合わせてなら、軋みもないだろう」


「でも、大聖堂で式でしょ?バレると思うわよ?」


 頬に手を当ててママが言う。

 え?


「そこも含めて司教に相談しようと思ってる」


「まぁ事が事だからねぇ。バレた時の事も考えて話を進めた方が賢明よ」


「その時はその時。大丈夫、アテはある」


 何のアテ!?






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