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褒賞の相談と素材の相談。

「そう言えば、褒賞で領地って言われたけど、いる?」


 は?

 何その”おせんべい貰ったけど、いる?”みたいな軽い聞き方は!


「えーとー、領地って貰ったら管理とか大変だよね?領民だって住んでるよね?」


「うん。俺、要らないって言っちゃったけど、シャルルに相談しなかったなって、今思い出した」


「いや、うん。そうね。ジークは要らないんだよね?」


「うん、俺無理」


 ぶはっ!!

「ジークが無理なら、わたしにも無理よ」


「なら要らないで正解だったな!他に1区最上(さいじょう)に家をくれるって言うんだけど、ここ気に入ってるしなぁ」


「最上?」


「王城のすぐ下だね」


「それはまた凄い所に……落ち着けなさそう……」


「だよねー。ならそれも要らないな。俺ハンターだし、そんな所に住んでたら、出るのも面倒くさい。ここなら2区に近くて買い物もギルドも近いから便利だし、ここから動きたくないよね」


「うん、設備も使い慣れてるし、ここより大きいお家になるんだよね?」


「実家よりもでかいハズ」


「うぅん……ジークは執事さんとかメイドさんとか居る暮らしに慣れてそうだけど、わたしは……」


「いや、もうハンターなって長いし、あの実家みたいな暮らしがずっととなると、ちょっとなー」


「貰っても管理出来ないと勿体ないよねぇ」


「シャルルの褒賞は?」


「お金と宝石?何か目録貰ったけど、ちゃんと見てなかった。お金は口座に、他のは後でお届けしますみたいに言われたけど」


「俺もシャルルも、金には困ってないよね」

 はははっ


 まぁ女神様金貨もオークションのもポーションのもあるし、他にも細々と収入はあるのだ。

 人生何回分あるんだかって感じよね。


「まぁいずれ国交が盛んになったら、別の国へ行ってみるのもアリだよね。それまでお金は取っておこうか。特に使い道がある訳じゃなくとも、あって困るもんじゃないし」


「それいい!そうしよう!」


「まだ数年は先の話だけどね」

 はははっ


 他の国!海外旅行!うんうん、楽しみ!


「その前に大事な事があった!」


「大事な事?」


「あ、まだちょっと待って、うん。そうだった」


「うん?」


「あぁ、ほら、あの、えーと、あっ!報告書!これをね!早く仕上げちゃわないと!出来ればパーティーまでに!」


「月末って言ってたから、後10日位で書き上がる?」


「時系列での出来事を簡潔に書くだけだし、そんなに掛からないと思う。その後の事情聴取に行くのが面倒くさい。これはシャルルも同行者も一緒に行かないとだね。ま、報告書の答え合わせみたいなもんだ」


「そうか、まだアレクさん達にも聞いてないんだ」


「ラシードさんが、持ち帰った素材で必要な物はくれるって言ってたから、それも含めてなんだろうな。みんなで相談しなくちゃだね」


「うんうん。まぁわたしは必要ないかなー。欲しい人で分けたらいいよね」


「みんなで集まるのも考えないとだな。結構予定が入りそうだねぇ。落ち着けるのはいつになるんだろ」

 ふぅ


「うちに呼ぶ?ダイニング8人でも余裕だし」


「あー、その方が落ち着けるか。なら日にちの相談でアレクにデンタツするか」


「軽く食べられる物用意するね」


「ありがとう。よろしくね」

 ちゅ





 ◇◇◇


 それから5日後に集まる事に決まった。

 ダンジョンでは、それぞれが持ってきた物を食べたから、彼らがどれだけ食べるか分からないけど、ハンターだもんねぇ。

 きっとたくさん食べるに違いない。

 おにぎりは少しだけ出してみようと思っている。

 普及運動しますよー!






 ◇◇◇


 カランコロン〜♪


「はーい!いらっしゃい!」


 インターホンで確認すると、全員で来ていた。


「「「「「お邪魔しますっ!」」」」」


「シャルルちゃん、これお土産!場所の提供ありがとうね!ステキな家だね、居心地よさそう」


「いらっしゃいませ!お土産ありがとう。場所探すより、家の方が落ち着けるかなって思って。どうぞ入って!」


 リビングに案内すると、やっぱりサンルームにぽかんとしてた。

 ですよねー。


 飲み物とお茶請けで、とりあえず話し合い。


「素材をここに出せないから、メモして来たっす」


 とオルゲンさん。

 マジックバッグ係してたもんね。

 わたしは素材は要らないので、みんなで欲しい物を決めて行った。

 それぞれ欲しい物を決めたら、後は売ったお金をみんなで分ける。


「でもそれじゃシャルルさんが少ないっす」


「ううん、気にしないでいいよ。使い道が分からない素材貰っても仕方ないから」


 そう言ったのに、売ったお金は全部わたしにとか言い出した。


「じゃあ分かった!全部なんて要らないから、みんなから1割だけ貰う!これ以上は譲らない!」

 ぷぃっ


 はははっ

「欲がないと言うか太っ腹と言うか、分かった。みんなそれでいいよな?」


「……分かったっすー。いつか他のことで返すっす!」


 ふふふっ

「ではその時はよろしくお願いします」


 ジークが貰ったのは、リェスウルフボスの毛皮。

 ぶふっ!お揃いだ!

 解体後鞣して受け取るんだって。


 さて、話し合いも終わったから、おにぎりだ!

 違った、ごはんだ!





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