今度こそ!サンディア!
今まで行く行く詐欺でしたよね(汗
さっき睨まれた門兵さんのいる第1門に行った。
うぅ怖いよぅ。
でも、こっちからの方が近いって聞いたし。
遠巻きにウロウロしてたら門兵さんから話しかけられた。
「お出かけですか?」
「は、はい、このお店に行きたいんです」
デンタツくんを見せる。
「護衛はいないのですか?」
「えっ?居ませんが、居ないとダメですか?」
いやいや!護衛なんて必要なほど危険な場所なの!?
眉根を寄せる門兵さん!
「いえ、そういう訳ではありませんが、お美しいお嬢様の1人歩きは、あまり推奨されるものではありません」
ふぇ!?おおおおおお美しい!?
ちょ!やだ!顔が熱くなるじゃん!!
って、そう言えばシャルルだったわ。
「ありがとうございます。大丈夫です!何かあった時の逃げ足は早いので!」
ふんす!と胸の辺りで拳を握る。
ふっ、と笑った門兵さん。
「では充分にお気をつけ下さい。行ってらっしゃいませ」
やだイケメンじゃない。さっきの門兵さんもステキだったし。
やっぱりこの世界、顔面偏差値高い?
「はい、行ってきます」にっこり。
◇◇◇
門を開けてもらって外に出る。
うわぁぁ!人人人!何かのお祭りか!?
門兵さん二人は兜で髪色が分からなかったけど、ここから見える人達の髪色ったら!
なんつーか、極彩色!!
原色もパステルも、それこそ色とりどり!
これなら、わたしの髪色も目立たないわね!
良かったぁぁ!!
よーし!じゃあ型のお店まで行くとしますか!
デンタツくんON!ナビ開始!
あ、田舎モンと思われないように、人から見えない設定でね!
お店に行く道すがら、人々の服装チェック!
ふむふむ、女性はやっぱりワンピースが多いのねー。
て言うか、ワンピースしか居ないわ。
丈は膝上からマキシまでそれぞれ。
靴はサンダル、パンプス?ブーツ。
スニーカーはない感じ?
なるほどー。
男性はシャツにズボン。普通だわ。
やっぱりスニーカーは見当たらない。
ローブの人も居るけど、性別分からないわね。
あらっ!帯剣してる人もいる!!
銃刀法違反とかないのか!?
って、魔獣がいる世界だったわ。
無作法にならない程度にチラチラ盗み見。
うん、やっぱり男女共に美形多いじゃない。
ちょっとホッとしたわー!あははー!
ふふっ、街歩きなんて、どれくらいぶりだろう?
聖域よりも少し気温が高い感じね。
風が気持ちいい。
ショーウィンドウの中を覗きながら歩く。
雑貨屋さん、洋服屋さん、パン屋さん、本屋さん。
寄り道したいけど、初志貫徹しなくちゃ!
あっ!カフェもある!寄ってみたいなぁ!
後で必ず入ろう!
わ!あの人肩に動物乗せてる!
リス?見たことない動物!
あぁ、勝手に鑑定したらダメよね?
なんだろー!?かわいい!
街を歩くだけなのに、楽しい!
もっと早く決断してたら良かったー!
うふふん♪
んん?んーー?
なんだろ、浮かれてて気づかなかったけど、すんごい視線感じる……。
え、わたしどこか変??
もしかしてニヤニヤして歩いてた!?
まさかスカートめくれてたとか!?
道の端によって、身だしなみチェックしてみても、変じゃないと思う。
むむむっ。
「あの、すみません。ちょっといいですか?」
「はい?」
わぁぉ!美女がいる!!
門兵A:うぉ!人だった!つーか、鈴を転がしたような声!え?ひとり?いやいやダメでしょ!親御さんは!?護衛は!?居ないの!?1区2区なら危険はないだろうが……。俺が非番だったら喜んで護衛すんのになぁ。
そんな感じ。
シャルルさん、よく見て?銀髪はあなただけですよ?




