閑話 戻ってきた6人。
このお話の前に本編があります。
「アタックチームが戻って来たぞ!!」
「何!?」
うおおおおおおおお!!
”よく戻ったーー!””おかえりーー!!”
歓声の中、戻ったのは6人。
「よく戻った!ケガはないか!?」
「ギルマス。はい、大丈夫です」
「ジークとシャルルは」
「……先に進みました。俺達は下層階の途中で戻れ、と」
「……そうか。まぁ無事に戻って良かった。話は後で聞くから、今は休め」
「はい。ありがとうございます」
◇◇◇
翌日、6人を呼んで話を聞いた。
下層階の魔獣は、伝説級だったと。
魔獣は、紅リェスウルフ20体の群れ、メデューサ5体、ゴライアス4体。
「……何と……よく、無事で」
「みんなのチカラです」
「そうだな。本当に無事に戻って良かった。後はジークとシャルルが戻るのを待つだけだ」
「必ず戻ると約束したんで、帰ってきますよ」
「あぁ、信じてるよ」
素材は研究に回す。
こんな素材、手に入らないしな。
あ、
「お前ら、この中の素材で欲しいのはあるか?」
「いや、ジーク達が帰ってからにして下さい。アイツらが欲しいのがあるかもしれないし」
「そうだな、うん。そうするよ」
危ねぇ!先に回す所だった!
この際、研究員が煩くても、ジーク達が帰るまで保管しとこ。
ユージーンが率先して煩いのには辟易するがな!
お前の弟だろうに!あんちくしょう!
学生時代からちっとも変わってねぇ!
ジーク、シャルル、元気で戻って来いよ。
◇◇◇
【5人組+アレク】
やっと地上に着いた。
下層階の再湧きまでには間に合ったが、中層階ではちっと遅かった。
でも高ランクポーターが待っててくれたんだ。
「おお!おかえり!待ってた甲斐があったよ!ここからは任せろ!ちゃんと地上に連れて帰るからな!」
そう言って、それこそ数の暴力で殲滅して行った。
俺達は、その後をゆるりと付いていくだけだ。
実際、気力はなかった。
俺達だけなら、中層階でも全滅してたかもしれない。
それだけ覇気はなかった。
「お前ら大丈夫か?ケガでもしてんのか?」
「いや、疲れてるだけだ。心配かけてすまんな」
「いいさ!SSランクを下層階に送り届けた功労者だもんな!」
「違う!!送り届けた訳じゃない!」
「え?」
「あぁ、すまん。その話はまたにしてくれ」
そうさ、俺達が助けられてたんだ。
送り届けた訳じゃない!
時には足でまといだったかもしれない……。
でも、それでも、一緒に戦ったんだ。
そんな風に言うな。
「エアハルト、分かってるよ」
「……アレクさん」
「俺達で変な考えをしてるヤツらを説き伏せればいい。ただ、シャルルちゃんの事はなるべく伏せよう。あの子は目立つ事は避けたがってた。いいな?」
「はい。それは分かってます」
「みんなもいいな?」
「「「「応!」」」」
俺ら弱肉強食!
NO.1と妖精たんを護る事に全力を尽くす!
それが使命と思い知れ!
(あくまでも個人的な使命です。多分)




