ダンジョンアタック。〜その10 下層階2〜
”インビジブル””気配遮断””身体強化”
さてさて?
そーっと覗いてみてごらん〜♪
ん?
いた。
あれは……
”鑑定”
メデューサ、魔獣。髪が蛇のように伸びて毒の攻撃をしてくる。何よりも、目から石化の魔法を出して攻撃するので、鏡による反射が効果的。石化した場合、リトリビューションで解呪可能。
やっぱりメデューサ!
ひぇー!鏡!?鏡なんて持ってないけど!!
……取りに行く?行けるかな。
いや、行けるかどうかより、戻れるかな?
この中で転移出来たら行けるはず。
目視の所へ
”転移”!
シュッ!
おお!よし、セーフティエリアへは?
”転移”
シュッ!
行ける!
再度メデューサエリア!
”転移”
シュッ!
ぉぉぉぉ!!
王都クローゼット!
”転移”
シュッ!
「ぶは!!マジか!便利過ぎる!鏡収納!メデューサエリアへ!」
”転移”
シュッ!
入口に戻ってー
「シャルル!!」
がばーー!!
「ぐぇ!じーぐぐるじぃ」
「あぁぁすまん!」
「シャルルさんの!青い点が消えたと思った!!焦ったっす!!」
あっ
「居ましたよー?ダンジョンだからかな?」
アセアセ
「で、何が居た?」
「メデューサでした!」
「……厄介なヤツか。ほぼ見る事ない魔獣だな」
「じゃーん!対策済みです!」
リュックから鏡出すよ!でかいけど!
「……」
じとー……
あぁっ!ジークの視線が痛い!!
バレた!?バレたね!!
「鏡?どうするんすか?」
「メデューサは目から石化魔法出します!ですが!鏡で反射出来るんです!なので!鏡!」
「……よし、魔獣が分かったから、アタックは明日にするぞ」
「行かないんすか?」
「鏡の使い方を教えてからにしよう」
「それもそっすね!」
◇◇◇
セーフティエリアに戻って、充分休憩を摂る。
事を急いては仕損じる!
で、わたしはと言うと、テントで正座。
「……シャルル鏡取りに戻ったろ」
「……はい」
「戻れなかったらどうするんだ?」
「……目視でメデューサエリア内は行けるか確かめたのと、セーフティエリアまで行けるかも確かめたので、大丈夫だと思いました。ごめんなさい」
はぁぁぁ……
「……ありがとう。でもお仕置だ」
「えっ!?あぁん!!」
外に!みんな!居るのにぃぃぃぃぃぃぃ!!!
と、ぱっくんちょされたのでした。
◇◇◇
「シャルルさんは?」
「ここまでの活躍で疲れたんだろ。寝かせとく」
「そうっすよねー。休んで欲しいっす」
うんうん
「ふぅん?」
にやにや
「……アレク?何か?」
「別にぃ?」
「よし、では鏡の使い方を教える。エアハルトが盾の前に鏡を設置、場所が狭いから5体全部来ると思うので、石化を使わせる為に俺とアレク、ギュンターで攪乱する。シャルルは石化が解けるので、エアハルトの後ろで待機させる。オルゲンは石化解けるか?」
「石化……だとリトリビューション、ですよね?残念ながら使えません……」
「気にするな。使える方が稀だからな。なのでシャルルがキモになる。絶対にシャルルだけは倒されないようにしなきゃならない。石化が反射出来ればこっちのもんだ。鏡が割れてもメデューサの目からの魔法が防げたら大丈夫だからな。それと髪が蛇のように攻撃して毒を食らうので、毒消しのポーションは用意しておけ」
「「「「「応!」」」」」
「では、明日2の鐘位で出発する、よく休むように。おやすみ」
◇◇◇
はい、よく寝ました。
ぐっすりでした。
防音してても気になって!た、ハズですが、デロデロになったら、それ所じゃありませんでした。
おはようございます。
「おはよう。よく寝てたね」
「おはよ。寝かしつけられた」
あはははは!
「よかったじゃん?」
「まぁね!」
くっ!ツヤツヤしやがって!大好きだよ!こんにゃろう!
「おはようございます」
「おはようっすー!お疲れでしたね、もう起きて大丈夫っすか?」
あぁっ!爽やかな笑顔が刺さる!
「ありがとう、大丈夫!」
「おーはーよ!足腰立つ?」
ぎくっ
「立ちますよ!寝てただけですし!」
アレクさん怖ぇ!
「おはよう、朝メシ食ったら行くぞー」
ジークから作戦を聞きながら朝ごはん。
エアハルトさんの後ろで待機ね。
ふむふむ。
「鏡は入口で渡すね」
「了解っす!」
◇◇◇
鏡を渡して入口に待機。
「うん、5体から増えてはいないな。近いのを引っ張ってきたら、他のも来るだろうから、先に1体は殺りたいな」
「近場に来るのを待ちますか?」
「少し待ってみよう」
という事で、探りながら待機する。
連れてきてもいいんだけどな。
「1体引っ張って来る?」
何ならインビジブルで狩れる気もする。
「いや、シャルルが倒されたら終わりだから、待機でいいよ」
まぁ確かに。
何らかでわたしが石化したら、ここにリトリビューション使える人が居なくなる。
待つこと半刻弱。
「来たぞ」
よし!開始!




