ダンジョンアタック。〜その9 下層階1〜
「さぁ、下層階。何が出るかは「お楽しみ!」」
はははっ
「こうなったら行ける所まで行くっすよー!」
「よし、では各自ポーションの確認!武器は大丈夫か?」
「「「「「応!」」」」」
「行くぞ!!」
「「「「「応!!」」」」」
下層階。
魔獣の数は減る。
その代わり、強さが跳ね上がる。
最初の魔獣は……。
「紅リェスウルフの群れ20匹。今まで見た中で最大数だな」
「リェスウルフと言えば死神っすよね!」
ちらっ
えへ。
「えーと、前回は10匹の群れ、ヴァインで5匹拘束した後、ボスと4匹と対峙。ボスは5匹の拘束を解こうとしてたけど、ヴァイン重ねがけで回避。4匹は、前後左右に展開、前と右にフリージング、後ろに回し蹴りからの、左にぶつけて倒し、前2匹を斬って、倒れた2匹を斬って、ボス斬って、5匹を斬った」
「聞くと簡単そうだけど!!それむちゃくちゃ高度!」
「幸いここも森仕様なので、ヴァインが効くはず。俺とシャルルでヴァインを使って拘束する。ヴァインに掛からなかったリェスウルフは、エアハルトのヘイトで集めて大丈夫か?」
「やった事ないっすけど!俺、やるっす!やってやるっす!」
「フォローはしますね!」
結界は張れるはず!
「俺もやるっす!!」
「オルゲンさんは回復でヘイト集めやすいですから、気をつけて!」
「ポーション握っておくっす!」
「よし、シャルルは左を、俺は右に」
こくこく
せーの!
””ヴァイン””!!
ガァァァァァァ!!
ギャン!!
ウォォォォーーーン!!
「行くぞ!!」
「ヘイト!」
ヴァインに掛かったのは12匹!
残りがエアハルトさんに向かって行く!
”ヴァイン”!
残り4匹!
ギュンターさんが向かった!
”ヴァイン”!
残り2匹!
盾で防ぐけど、吹っ飛ばされた!
”結界”!
こっち向いたな?よーしよーし……
「シャルル!」
「大丈夫!任せて!拘束したの倒して!」
あっちは任せて大丈夫ね!
「ありがとう!大丈夫っす!ヘイト!」
ぐるん!とエアハルトさんに向いた隙に、後ろから斬る!
あぁ、後ろからだと斬りにくいな!
ならば!真っ二つだ!
「ひぇ!斬撃飛んできたぁぁ!!」
「あっ!ごめん!」
ギュンターさんの所にも追加でヴァイン!
「俺にも!活躍の場!ちょーだいなっ!」
ザシュッ!
「アレク!ヴァインで止めるからどんどん斬れ!よ!」
ザンッ!!
「残り!6匹!!ボスは!?」
「ここ!」
またお見合いっすか!!
「ヘイ「ダメ!」」
エアハルトさんがボスにヘイトしたら吹っ飛ばされる!
また落とし穴か?
いや、他の人が嵌ると危険だなー。
「そいつで最後だ!」
ジークの声に反応した!
後ろ向いた瞬間に”ヴァイン”!
ガァァァ!!!
「行くぞっ!!」
ザシュッ!!ザンッ!
「「「「「「うぉぉぉぉーー!!」」」」やったーーー!!」」
ハイタッチ!
「マジックバッグに入れるっすーー!!」
と、オルゲンさんが張りきって全部入れた。
◇◇◇
「俺、吹っ飛ばされた。情けねぇっす」
「いや、2匹いっぺんに来たらあぁなるって!」
はははっ
「タンクなのに!もっと鍛錬するっすーー!!」
うぉぉぉぉ!!
「ケガしたやつは?」
「かすり傷っす!」
「かすり傷でもほっといたらダメだよ」
”ヒール”
「オルゲン、ありがとう」
「俺の仕事!」
えっへん!
はははっ
「そうだな、万全じゃないとな」
「しかし、倒せちゃったね!最大数のリェスウルフ!」
「大きなケガもなく倒せてよかったよな」
「チームワークがいいからよね!」
ホントに動きに無駄がなくていい感じだった!
「やっぱヴァイン使えるようになるっす!絶対なるっす!」
「森以外だと若干弱いけど、森なら使い勝手いいもんな」
うんうん。これは便利よね!
「あ……今思い出した。ゴブリンの時キリクが言ってた拘束って、もし「んんんっんっんんっ!!」」
ぶはっ!!ジーク下手すぎ!
「あー、あー!気のせいっすね!」
すまんな、気を使わせて。
思わず苦笑する。
「あー、あれだ、次の階は行けそうか?」
「昼メシ食って、行こうぜ!」
「俺も大丈夫っす!」
「なら入口まで行って、数と魔獣の確認してからにしよう。長引きそうなヤツだと注意力散漫になるし。連戦は意外と身体に負担掛かるからな」
「了解っす!」
◇◇◇
「どうだ?」
「数は5、かな?気配探知で見ただけっすけど」
「……うん。俺のも5だな。魔獣は分からん。しかし場所は結構狭いな。引き狩りは難しそうだ、全部反応しそう」
「見てくる?」
その方が早いよね?
「……頼めるか?」
「任せて!」
”インビジブル””気配遮断””身体強化”
何が出るかなー?
この後19:00に閑話が入ります。読まなくても本編に影響ありません。




