ダンジョンアタック。〜その5 中層階1〜
ふぉ!?景色に木立が!森とは言えないくらいだから、林?
進んだ先に居たのはオーク!
言ってた通り20体位がウロウロしてる。
ジークがこそっと、
「エアハルト、突っ込めるか?」
「よゆーっす!ヘイトで集めますか?」
「うん、なら集めた所を叩くぞ。オルゲン、エアハルトの回復を、ファビアン右後方から、ハンス左後方から、アレク殿頼むぞ。シャルル左前方、ギュンター右前方、俺は回り込んで叩く、いいな?」
”応!”
小声でね!
「行くぞ!」
タタタタタッ!
「ヘイト!」
ガアアアアア!
後方から弓と魔法、アレクさんは後ろからの攻撃を防いで叩く!
わたしは左から来た5体オークの首をちょん!ちょん!と斬る。
「うぇ!?首斬りの死神!?」
あっバレた?
ま、気にして居られない!
「エアハルト!バラけてんぞ!」
「あっ!ヘイト!」
追加で後方から来たオーク15体にもヘイトしてもらって、アレクさんの援護っと!
ウィンドブレードで3体上下のお別れ!
後は足止め”ヴァイン”!
「シャルルちゃんも使えんの!?」
「便利ですよ?」
にっこりしつつ、首斬り!
「えげつねぇ!」
あはははは!
「Cランクポーターです!残党はお任せください!」
「おー!頼むわ!Cランクで大丈夫か?」
「ここまでなら大丈夫です!頑張って下さい!」
”すげぇ!綺麗に首撥ねてる”
ポーター役の中ランクさんが来たので、後はお任せ。
どんどん走ってセーフティエリア前で屯ってるオークと対峙。
「ヘイト!」
オークが纏まったらボコボコにする。
うーむ、過剰戦力。
「少し休憩する」
セーフティエリアで軽食や水分を取って時間を確認、もちろんトイレも済ませてね!
4の鐘位なので、いい感じに進んでるみたい。
「シャルルさん、が、死神なんすか!?」
ぇー
「わたし死神に見えます?」
にっこり
「いえ!妖精たんです!」
妖精”たん”?
こてん、と頭を傾けたら、5人チームがわたわた。
べしっ!”バカか!””おまえっ!このっ!”
仲良しねー。
「お前らまだ余裕だな?なら時間も早いし、あと2つ行けそうだな?」
「行けます!中層階半分までなら俺らだけで行けるんで、下層階手前までこの戦力なら行けます!」
「お前らが戻る事も考えなくちゃだからな」
「今なら必ず高ランクポーターも、数で押せ押せ作戦してるハズなんで大丈夫っす!」
「何だその作戦」
はははっ
「普段はみんなバラバラでアタックですけど、今回は一斉に進んでますから、数で押せ押せっす!」
「まぁ有難いこった」
くくくっ
「……下層階も、みんなで行けたら危なくないんじゃないっすかね」
「うーん、文献頼りでいくと、戦う場所も限られてるし、大人数で入れないみたいだからなぁ。何か試されてる感じするよな。大丈夫。俺には女神がついてるさ」
「……はい。俺らの出来る限りのお手伝いはします」
ははっ
「ありがとうな」
Sランクでも中層階の最後になるとソロは厳しい。
チームで挑んでも犠牲が出る。
そこに行くまでにポーションが尽きる事が多いからだ。
ヒーラーが倒れたら回復は難しいし、そもそも上級回復持ちは少ない。
今回のようにポーターが大量に居れば、マジックバッグに魔獣を入れる事を考えなくていいので、食料も水もポーションも大量に持ち込める。
ポーション小型になったし、特大マジックバッグなんて持ってる人は少ないしね。
「よし!行けるか?」
「「「「「応!」」」」」
「行くぞ!」
◇◇◇
2つ先のセーフティエリアまでに出会った魔獣は、オーク、ハイオーク、レクスオーク、オーガ、ハイオーガ、コーニングオーガ。
人型ばっかり!しかも半裸!
「キモイし!何か臭いし!」
あはははは!
「臭いのはこの先にウヨウヨしてるヤツの方が臭いぞ!」
「シャルルさんは、いー匂いっすもんね!」
ギロッ!
「あっ!いや!そう見えるだけで!実際にくんかくんかしてませんっ!!」
「変態っ!?」
「してませんからァァァァァ!!!」
ザシュッ!
最後のコーニングオーガを切り伏せて、セーフティエリアに入る。
◇◇◇
「お疲れ!3つ進めたのは僥倖だったな」
「左を守るシャルルさんが鬼強ぇ……」
あー、ヴァインで足止めしてから首を斬る簡単なお仕事だからねぇ。
「ギュンターは魔法は不得手か?」
「そうですね、得意じゃないです。魔法出すより足の方が早くて剣頼りです」
「ハンス、拘束魔法は?」
「使った事ないです。確かヴァインですよね?」
「そう。ヴァインが使えると楽になるから、戻ったら鍛えてみな」
「はい!」
「魔法抵抗ない魔獣ならフリージングでも足止め出来るよ?」
と、言ってみるが、
「魔力が持たないっすー!」
あぁそうか。
わたしみたいに無尽蔵に使える訳じゃなかったっすー。
「俺も少しは金混じりだけど、シャルルさんは凄いっすね!」
はははー、∞なんですー、はははのはー。
と思いつつ、わらごまだ!!




