秋の服。
よし！次は服だ！
「ジークは買う所決まってたりする？」
「大体ハンター専門だったからなー。普段着は決まってないよ。シャルルは？」
「実は買う服は初めてなの」
「えっ！？いつも作ってたの！？」
「うん」
「そりゃ凄いな。なら服飾ギルマスに聞くのもアリじゃない？」
おぉ！マリアーナさん！
「ちょっとメッセージ入れてみる！」
”デンタツ”
”お忙しい所すみません。服を買いに行こうと思ってるんですけど、オススメのお店はありますか？男性女性あると嬉しいです。シャルル・エイプリル”
よし。
チリン 相変わらず早い！
”シャルルちゃんとジークさんの服？だとしたら、ちょっと今からギルドに来てみて？今ならオススメあるから。マリアーナ・コルス”
「ん？マリアーナさんがギルドに来てみて、だって」
「服飾ギルド？」
「うん。何だろ？まぁ行ってみようか」
◇◇◇
え？ドアの前で待ってるのは、マリアーナさん！？
「マリアーナさん！」
「シャルルちゃん！ジークさんも！この間はありがとうね！とっても楽しかったわー！」
「いえ、こちらこそありがとうございました。それで、お店は……」
「まずは入って！」
と、中に案内された。
何だろ……。
広い一室に、服の山。
「これ、秋の新作のサンプルなの。ここから持って行っていいわよ〜」
「「えっ！？」」
「サンプルだから気にしないで？置いといても売らないモノだから」
「いいんですか？」
「ふっふっふー。その代わりコーディネートは任せて貰っていい？」
「ジーク、どうする？」
「俺、ハンター仕様しか買ったことないから、有難いかも」
まぁ家には専門の人が居るだろうしねぇ。
ふむ。
「なら、お願いします」
ぱぁぁぁ！と笑顔！
あっこれマズイ感じ！？
「ちょっと待っててね？」
うふふふふ♪
「ジーク、これ、やっちまった感」
「え？何で？」
「着せ替えにんぎ「お待たせーー！！」」
ずらっと職員さん。
「はっ！？」
ジークもびっくり。
男性職員はジークに、女性職員はわたしに、わっ！と群がったと思ったら、あれよあれよと別室に連れて行かれ、ひん剥かれて着せ替えられる。
ああっ！やっぱり！ドレス着せられた時の感じに似てたんだよ！
”ちょっと！何このスタイル！””手足なっが！！”
”細っこいのに胸あるわね！”
え？ないですよ？え？これである方なの？
わぁぁぁ……と思ってる間に、山ほどコーディネートが完成されてる。
なすがまま、きゅうりがぱぱだよ。
何言ってんだわたし。
ジークも今頃こーなってるんだろうな……。
「はい！じゃあこれ持って行ってね！」
どん！と渡された服の多さよ……。
あ、靴もだ。
「これ全部！？さすがにタダじゃダメでしょ！？」
「言ったでしょ？サンプルなの。これを着て秋の街を歩いてくれたら、それだけで宣伝になるのよ！だから無料OK！寧ろお金払いたいくらいよ！」
カチャとドアが開いてジークが入ってきた。
うん、憔悴してる。
後ろの男性職員さんの持ってる服、それもしかして……？
「こちらも完了です！いやぁ、スタイルいいし、着せがいがあって楽しかったー！」
「やっぱり！？こっちもよ！」
きゃあきゃあと楽しそうな職員さん。
わたしとジークはヘロヘロだ。
「袋はありますか？お届けしますか？」
「え、あ、マジックバッグなので、袋あります」
「では、こちらをお持ちください」
どん！と置かれた服や靴。
おぉ、やっぱりジークもか……。
「季節毎に来てもらっても構わないわ！寧ろ来て欲しいわね！」
いや、さすがにそれは……
「じゃあ着て歩いてね？頼むわね？」
「「はぁ、ありがとうございました」」
「いいえ〜！またね〜！」
ふりふり
ドアを出て、2人でぼーぜん。
「……帰るか」
「……うん」
◇◇◇
家に着いてソファに座って
「……何だか疲れたな」
「うん。まさかの展開だった」
「服、クローゼットに入れないとな」
「うん。入れてくるよ」
2人でクローゼットに行って服を出したら、コートから下着まで入ってた。
何故下着。しかもセクシー。
とりあえず全部にクリーンしてからハンガーに掛けていく。
「一気に衣装持ち」
「クローゼットの充実半端ないね」
「あぁっ！シャルル！それ何！？」
あっ！！セクシー下着見られた！！
「何でもありません！！」
「見せて？」
にっこり
くっ！！誰よこれ入れたの！！
そっと差し出す。
「うーわ！これ何？ヒモじゃん！え、着けるの？これを？シャルルが？」
「着けませんよ！？」
「外には着けて行っちゃダメだよ！でも、家の中だけならいいよ？」
にっこり
「着けませんたら！」
「楽しみだね♪」
「楽しみじゃないから！」
「……」
にっこり
あぁ！ホントに！誰よこれ入れたの！！
この後19:00に閑話が入ります。
読まなくても本編に影響ありまー……せん？
