表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

138/386

フェスタリオス。〜パーティーその1〜

 2日目は2区を攻めてみた。

 確かに3区よりは大人しめなものの、屋台と言うより出店が多く食べ物屋よりも小物や服、魔道具などが多く、賑わっていた。

 やっぱり食べ物は3区だね!と、3区に舞い戻る。

 そして最終日。




 ◇◇◇


 飾りよーし!テーブルよーし!お料理よーし!デルタさんのクローシュ被せたよーし!

 追加料理の入ってるマジックボックスよーし!

 カトラリーよーし!グラスよーし!ナプキンよーし!

 お皿たんまりよーし!後はー後はー


「シャルル、何度目の指差し確認?大丈夫だよ、家なんだから。何か足りなくてもすぐ用意できるよ」


 苦笑しながらジークが言う。


「気になるんだもの!これ緊張してるのかな?」


「そうだねー。ホストが大変なのは分かるけど、ミニミニパーティーがコンセプトでしょ?はい!深呼吸!」


 すーーーはーーー

 きゅっ!と抱きしめて背中とんとんしてくれた。


「はい、お茶」


「ありがとう。よし、落ち着くぞ。よし」


 くすくすっ

「それよりほら、着替えておいで。俺も着替える」


「あっ!そうね!じゃあちょっと行ってくる!」




 今日は”花”のドレス。

 オフショルの折幅は広めに。ベルの様にふわっと膨らませたスカートの裾を少し絞ってヘムフリルをスカラップにした。

 カンパニュラみたいなスカート。

 上から、白から紅へのグラデーション。

 ……赤はジークの色だし。照れる。

 まだこの服はジークに見せてないんだよね。

 ああ、髪の毛!

 編み込みハーフアップにして、小さい花を編み込みに飾る。


 姿見で確認!

 よーしよーし!大丈夫!な、はず!




「どう?変じゃない?」


「……シャルル、凄く綺麗だ。花の妖精だね。このまま独り占めしたいよ」


「ジークも素敵!ホント、モデルさんだね。足なっが!」


 今は三つ揃いのジャケットは脱いでるけど、ボウタイでキメッキメだ!

 一応ホストだからって事で、ほぼ礼服だけど、招待客の服を見て着替えるか!と言うことになった。

 普段着で来てくださいねって言ってあるし、もしもみんながホストの服を見て引いたら、最初だけです!って事にした。

 でも、そこそこ地位のある人達なので、パーティーと名のつくものには変な格好で来ることはないとジークが言う。

 まぁそうか。


「後はお客様が来るのを待つだけだね」


 ビシッ!

「うん」


 はははっ!

「シャルル!ほら笑って!固まってるよ?大丈夫だよ、俺も居るだろ?あぁ撫でたら髪型崩しそうだね」


「背中!背中なでてくらさい!」


 あはははは!

「仰せの通りに」


 膝に座らされて、なでなでとんとん。

 大丈夫だよーって、なでなでとんとん。

 わたしは子供かっ!!

 でも緊張するんだよぉぉ!




 ◇◇◇


 カランコロン〜♪


「きたっ!!」


 モニターを確認したら、ラシードさんと、誰?


「はい!いらっしゃいませ!今開けますね」


「シャルルちゃ〜ん!お招きありがとう!」


 うぇ!?ゴードンさん!?


 モニターをタッチして門を開ける。

 玄関を開けて、


「いらっしゃいませ!って、ゴードンさん男装……」


「やぁね!こっちがホントでしょうに!まぁ!シャルルちゃん素敵ね!お花の妖精ね!」


 コロコロと笑うが!女装しか見てないから違和感が!

 てか、普通にイケメンじゃん!!


「きっと戸惑うから言葉はいつも通りにしましょうか?それとも、俺に戻る?」


 ひぇ!声まで変わるの!?


「ゴードンさんの話しやすい方で大丈夫!」


 あはははは!

「ならいつも通りにするわね〜!」


「シャルルちゃん、お招きありがとう!これ使ってね」


「ラシードさん、いらっしゃいませ!これ?何でしょう?」


「音楽!色々入れてあるよ」


 はっ!?

「音楽!忘れてました!ありがとうございます!」


「お二方、いらっしゃいませ」


 そう言ってジークは2人と握手する。


「やぁ、もう自分の家みたいだね?」


 バチッ


「えぇ、そう遠くない未来にはそうなるので」


 バチッ


 ……バチバチしてるわ。


「やぁね、男って。ささ!シャルルちゃんご案内してね〜!」


「あ!すみません、こちらへどうぞ!」




 さぁて!お客様1号が来たし、パーティーが始まる!





 ◇◇◇


 ”何事だ?ハンターギルマスサブマスがビシッとキメて第1門に入ってくぞ……”


 ”それを言うなら商業ギルドもだ。何があるんだ?”


 ”え?ガルボ、デルタ兄弟も!?”


 ”マリアーナさんがドレス!?美麗だ……どこ行くんだろう”


 ”茶会やパーティーなら、何かしら情報が出回るのに、何も無いぞ?”


 ”なんだろう””なにかしら”


 静かに、しかし大きく噂は広がる……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新連載始めました! この世界の片隅で。〜新しい人生楽しみます!〜もよろしくお願いします♪
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ