フェスタリオス。〜その2〜
屋台を周り、買って食べて、また買って食べる。
あっ!泡ジュース!
「泡ジュース飲む!」
「よしきた」
「シュワっと楽しい泡ジュースいかぁっすかー!」
「ふたつ下さいな!」
「「あっ!」前買ったお兄さん!泡石ありがとうでした!」
「ああああ!いえ!またお買い上げありがとうございます!」
ふふふっ
「はい!美味しかったので!」
銅貨2枚を渡して、ジュースひとつをジークに渡す。
「毎度ありぃ!」
「これ、泡石取りに行くキッカケになったジュースだよ!」
うん、サイダー!美味しい!
「へぇ!サッパリしてるな、うん、美味い」
「串焼きの後だから、余計にサッパリだね!」
「お、パレード来るぞ」
「パレード!どこどこ?」
1区から4区までメインストリートを通るらしい。
普段閉じてる結界門も、パレードの時は開門されるんだって!
ラウンドアバウトを一周してから4区に向かうらしい。
「よっ!と、ほら!」
わぁ!抱っこされたよ!
でもよく見える!
「凄い!みんなキレイに揃ってるね!音が凄いよ!」
♪ズンチャチャパフパフドンドコスチャスチャ♪
踊ってる衣装もヒラヒラキラキラ。
手を振ってニコニコの踊り子さん、キレイだ!
楽隊も一糸乱れぬ動き!
「わぁぁ!凄い!」
はははっ!
「シャルル、はしゃいでるなー。楽しい?」
「楽しい!ジークは?楽しい?」
「うん、楽しいよ」
にっこり。
パレードが過ぎたら、ラウンドアバウトはまたダンスホールになる。
4区は、ちょっとお酒が多くて危ないから、回るのは3区まで。
来た道を戻ってラウンドアバウトで踊ってる人を見ていたら、
「ジークさんっ!」
出たよ。ピンク髪の受付嬢。
「わたしとおど「「はいはい!お騒がせしましたー!」」ちょっと!!!」
なにすんのょー!…………
え?何が起きた?
腕章付けたハンターさん達に連れていかれたよ??
「えっと……?」
「今年の警備はいい仕事するなぁ。うん」
えっと、うん、うん?
「おう!シャルルじゃねぇか!」
「ガルボさん!お祭り来てたんですねー!」
「ガルボさん、お久しぶりです!足、本当だ……」
「よぉ!ジークも久しぶりだなぁ!足?これこの通り!」
ぺちん!と叩いてがはははは!と笑う。
「いや、治ったとは聞いたんですけど、良かったです!」
おや、そう言えば言ってなかったっけ?
言ってないわ。うん。
「そこのな、シレッと知らん顔のお嬢がちょいっと治したんだよな?」
たらり……。
ぴゅーぷぴー(口笛吹けない)
「シャルルが?」
「……運が良かっただけですってば」
「シャルル、後で聞かせてね?」
にっこり。
ふぬぅ……。
がはははは!
「まぁ、とりあえず!いい所で会えたわ!シャルル、デルタも誘ってくれたんだってな?ありがとう。一緒に行かせてもらうな!何か足りないものはないか?」
「うーん……足りないもの……?うん、大丈夫です!手ぶらで来ても大丈夫!あ、お酒ありませんから!」
「それは用意したよ!任せとけ!」
がはははは!
「お腹空かせて来てくださいね!お口に合えばいいんですけど、お料理用意してますから」
「楽しみだなぁ!祭りに来たのも本当に久しぶりなんだ。ちと回ってくるからまたな!」
「はい、また明後日!」
◇◇◇
「で?」
え?
「治したって、何したの?」
「足が痛いって歩くのも大変そうだったから、ヒールとキュアを掛けただけなのよ?」
「それだけ?」
「それだけ」
こくん
はぁ
「シャルルのヒールはレベルが高いんだろうなぁ。もう治らないって聞いてたから、治ったって聞いてビックリしたよ」
「それこそわたしもビックリしたよ?普通にヒールとキュアしただけのはずだもん」
なでなでなでなで
「シャルルは凄いな。俺の彼女は自慢出来るいい子だ」
「凄くないよ?普通の女の子です!」
「うんうん、可愛い」
ちゅ
「んっ!ジーク!ここ外!」
しかも口!
「あ、そうだった」
あはははは!
「もう!」
「ほら!ご機嫌直して!甘いの食べよ?」
クレープひとつでご機嫌直る自分が恨めしい。
にゃろう!!
板が凄そうよねぇ……。|ू・ω・` )




