ピクニック。〜その1〜
ピクニック予定をたてた翌日、ジークは仕事に、わたしはお弁当作りをした。
むふふふ。ジークのおにぎり初挑戦をピクニックでやるのだ。
もちろん様子見位にね。
馴染みやすいように、肉巻きおにぎりだけにした。
他はパーティでも出すからね。
後は、リクエストの唐揚げ、コールスロー、ポテサラ、ほうれん草のキッシュ、ラビオリ擬きのパリパリ揚げ、パティ厚めのハンバーガー。
デザートには、フルーツたっぷりゼリー。これ凍らせてあるからアイスにもなるの。
こんなもんかな?
飲み物はお茶とジュースでいいよね。
食べ物バッグに詰め込んで、泡石も持って行ってみよう!
◇◇◇
ピクニック当日。
快晴!真っ青な空には雲ひとつない!
「暑いから帽子被りなよー」
「うん!あっちで日除けにタープも張ろうね!」
「今日もシャルルは可愛いな」
ちゅ
「ジークだってカッコイイよ!」
今日のわたしはノースリーブのAラインワンピ。
色は淡いピンクだ。
あんなに着るのを躊躇っていたピンクも着られるようになった。
形をシンプルにしたら、意外といけるもんだ。
帽子は所謂女優帽。幅広のつばで色は白だ。
靴はレースアップブーツ。お花畑でサンダルは可愛いけど実用的ではないしねー。
ジークはTシャツにコットンパンツ。
Tシャツ、あるんだね。絵文字はないけど、白から青のグラデーションになってる。
うん、カッコイイ。
「もう行ける?」
「うん、お待たせ!」
ゴレ車に乗って、お花畑目指して出発!
王都を出てからスピードを出して、鐘ひとつ分位かな?
丘の裾野でゴレ車を降りた。
「わ!ここからもうお花凄いね!いい匂いする!魔獣避けなくても魔獣出てこないね?」
「そうだなー。魔獣も暑いから出ないのかもな?」
はははっ ちらっ
手を繋ぎ、丘を登って一面、花花花花花花!!
色とりどりの花!!
「う、わぁ……!これは凄い!!キレイ!」
そよぐ風に花が揺れる。
遠くに森が、山が見える。
思わず、うっとり眺めてたら、ジークがタープを張ってくれていた。
「あ!ごめん、手伝わなかった!」
「大丈夫だよ、すぐ立つし」
「ありがとう!ね、椅子じゃなくて、こっちにしよ」
タープの下に厚手の敷物を敷いて座る。
ごろんと寝転んで見せると、
「いいな、これ」
そう言って一緒に横になった。
「一応四方に魔獣避け置いてあるから、この場は安全だよ。ここから出る時は、コレ腰に下げてね」
「うん、ありがとう」
周りを花に囲まれていて、誰も見てないのをいい事に、キスをする。
ふふっ
「外なのに」
「花で見えない」
「手がえっちだよ」
「うん?あれ?ホントだ」
あははは!
「じゃあお花摘んで来るね!ジークは運転してたから、少し休んでて、飲み物と食べ物、このバッグに入れてあるからね」
「ここの近くだけな」
「はーい!」
そう言ってお花用のバッグを持って花を摘みに出た。
鑑定して見渡しても、毒草や害になるような花はなかったので、そのまま摘み摘み。
花の名前は確認しなかった、多すぎて無理!
「ジーク見て!こんなに沢山すぐ集まった!」
「うん、キレイだよ」
シャルルがね。
摘んで抱えてタープに戻り、ちょっとだけ編んでみた。
クリエイト使ったら、色の配分も形もキレイに整う。
輪に編んで、ジークの頭に乗せたら、
「いや、これはシャルルにでしょ」
と、わたしの頭に乗せられた。
「花かんむり似合う?」
「めっちゃ似合う。可愛い」
ちゅ
「よし、俺も摘む!ガーランドにするんだよな?」
「リボン使ってポイントに花でもいいかなとも思うけど、編んでみてからかなー?」
「まずは摘まないとだね」
ふたりで摘み摘み。
バッグにも結構溜まったので、タープの下で編み編み。
ジークはごろんと横になりそれを眺めてる。
「穏やかだなー。いいねこういうの」
「うん、楽しい!それにしても、近くは魔獣避けあるから出ないの分かるけど、遠くにも見ないね?」
「まぁ弱肉強食が頑張ったんだろ」
「なにそれ!よく分からないけど感謝だね!」
あははは!




