何かって…side神々
今回も楽しんで書けました^_^
神々…と、いうかほぼアル兄sideになった。
また、ミーシャが転生して行った。
毎度のことなのだけどとても寂しい。
面会できる時間も転生する前の少しの時間だけだ。
毎回、寂しい癖に、いや、故にシリウスはキツイ態度をとってしまうらしい。
そして今、落ち込んでいる。
落ち込むぐらいなら、優しくすればいいのにね〜。
「うるさい」
あれ、バレた。
目の前には、不機嫌な顔をしたシリウスが立っていた。
そういえば、シリウスは心を読むことに長けた神だった。忘れてたよ〜。
「アル兄、わざとらしい」
えー。ホントだって。
まあ、声出さなくていいからラクっていうのもあるけどー。
シリウスに睨まれた。コワイヨ。
「アルフレッド、馬鹿なことしてないで、こっち来て。シリウスも、睨んでないで」
ユリ、本名ユリウスが呼んでいる。
十中八九、ミーシャのことだろう。
「今回、驚いたわ。私達の名前呼ぶんだもの。今までなかったことよね?」
そう、今まで一度も無かったことだ。
遠い昔、魔界の王に記憶を封じられた女神ミーシャ。女神としての役割、力、全て失い。
魂が消えかけた。
普通は、記憶が封じられただけで消えないのだが、彼女は少し特殊な女神だったためだろう。
消えさせない為には、転生させるしか無かった。魔王から逃げさせる意味もあったけど。
「封印が解けかけているのかもしれない。」
うーん。
あの魔王に何かあったのかな?倒れてくれたなら、万々歳だけどー。
ほら、人間の勇者とかが倒したり、毒キノコ食べたりとかでさ。
「同感だけど、なぜ毒キノコなのよ」
「というか、人間の勇者ぐらいで、魔王倒せない」
そう、ボク達の世界の魔王は強い。
本来、邪神と呼ぶべき存在だ。
ボク達と力は同格。一対一では、魔王の方が上回る。
なのに何故、魔王と呼ばせているか。
曰く、
『姫を攫うのは、魔王だろう。邪神じゃなくて。』
・・・ふざけてるよね。
どうも、姫=ミーシャらしい。おいおいおい
「そういえば、最近魔王が活動していない気がする」
とシリウス。シリウスは情報通だ。
気がついたら、色んなことを知っている。
魔王なんて大嫌いだけどね〜なんか気になる。このタイミングなのが余計に不安だな。
シリウス〜調べてくれない?
「いいけど。オレも気になるし。」
シリウスが席を立った。
「…ねぇ、アルフレッド。気づいてる?
あなた、さっきから一言も話してないわよ。
あんまり面倒臭がってると、この前みたいに
口が退化するわよ!」
いやーあの時は大変だったよ。
口を作り直すとか、中々ない経験だったな。
面白ければ、なんでもいいけどね。
「イヤイヤ、良くないわよ!
だから、さっきから話せって言ってるでしょう?
いいから、口を利用しろ?」
「口調、戻ってるよー、ユリ?」
「やっと口を開いたかと思えば、なんで
人の神経逆撫でするのかしらこの口は⁈」
☆☆☆☆
「二人共、困ったことになった。」
暫くしてシリウスが戻って来た。
「シリウス、どうしたのよ?」
うん、珍しく慌てているね〜。
「魔王、転生した。
ミーシャが行った世界に」
「「はぁ?!」」
…困ったことになったね。
好きな名前にしたら、よくある名前になってしまった神々。