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神にだってバカはいるんだよ!  作者: YUME
五竜遺跡編
1/15

プロローグ

一応新作です!

目を通すだけでもありがたいです!

「…………………………」

 冷たくて固い感触。

 気が付いた時には、僕はもう倒れていた。

 いったい何が起こったんだろう。目の前の世界が一瞬白くなった。そして、次の瞬間には倒れていた。

 意識が戻り始めると、今までに味わったことのない痛みが僕の体を襲ってくる。熱い胸を抑えようにも手足の感覚は無く、頭の中も溶けるような痛みが襲ってくる。

「…………ハァハァ……っく……!」

 あまりの痛さに目を瞑りたくなる。いっそ、このまま意識を暗闇に預けたい。そう考えてしまうほどの痛みを感じている僕にあの男が近づいてくる。


『どう、苦しい?』


 男の問いかけに僕は答えることができなかった。喋ってしまうと体中が爆発してしまいそうだったから。

 返事がないことを肯定と受け取ったのだろうか、男はそのまま話を進めていく。


『まあ、仕方ないよ。この痛みは誰もが一度は味わう痛みだからね…………こっちの世界の人はね』


 こっちの世界? 何を言っているんだ。この世界にあっちもこっちもあるわけないだろ。そう思っていても口に出すことができない。


『大丈夫だよ。次に目が覚めた時にはその痛みからは解放されているから。だけど、キミがここまでのレベルだと思わなかったよ』


 ただ這いつくばっているだけの僕を見下ろす彼。

 ……動け! そう念じてみても体は何も反応しない。


『…………おっと、もう時間だね。じゃあ、僕も退散するよ』


 そう言いながら男は僕から遠ざかっていく。

「………………ま……て…………!」


『じゃあね、先に待っているから。』


「行……く…………な…………ユ……ウ……!」

 遠ざかっていく親友の名前を呼びながらも僕の意識は失われていった…………。



 妙な胸騒ぎがした。

 何か良くないことが起きるかもしれないと同時に世界を変えるかもしれないものに出会ったような感覚。


『どうしました?』


 家臣が聞いてくる。普段は鈍感なくせにこういうときだけ勘が鋭い奴だ。

「いや、なんでもない」

 我の杞憂であればいいが、そう思ってしまうほど大きな胸騒ぎだった。

 

 タッ タッ タッ


 何者かが走ってくる足音が聞こえてくる。


『大変だ!』



『どうした?』


 家臣が問いかける。


『南西に巨大な禍々しいオーラを確認!』


『『『………………⁉』』』


 その場にいた全員の息を飲む音が聞こえてくる。

 やはり、杞憂ではなかったか! しかし……。


『それと、もう一つ…………同じ方角から僅かながらも白い光のオーラも確認しました!』



『『『なにぃ!』』』


 今度は家臣たち全員が声をあげた。

 まあ、さすがに驚くだろうと思っていた。そもそもこの状況自体がイレギュラーなのだから。

 しかし、胸騒ぎが当たるとなると嫌な予感がするなぁ。だが、前にも一度同じことがあったな。あの時は何とか対処できたが今回はちと危ないな。

 そして、我はこの日よりさらに悪いものに出会うとは思ってもいなかった。

 この時はまだ………………。

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