革命第9話
「んっ!?」
魅月の唇が俺の唇にたどり着いたら時だった。
突然体の中に何かが走った。
まるで全身つってしまったかのように体の芯が真っ直ぐに伸ばされ動けなくなった。
「これが俺からの最初て最後のプレゼントだ」
俺から唇をはなした魅月が言う。
「……プレゼントって?」
「見れば分かるよ。ほら!!」
「ちょっ!?お前!!」
魅月がいきなり俺のズボンを掴みそして脱がしてしまう。
「ほらこれがプレゼントだよ!!」
「えええぇぇぇぇ!?」
俺は思わず絶叫してしまった。
いきなり俺の前に現れたそれはとても信じがたいことに男子の象徴だった。
「最高でしょ?男魅月の意識を捨ててまで貴方に上げたんだから感謝しなよ!!」
すっかり女魅月になった魅月が可愛い娘ぶりながらいう。
ちょっと落ち着け俺。
今、俺は魅月にキスをされ、なんか変な感じがするなと思ったら男にしかないはずのあれがあって、つまり男子になったってことだよな?
…………って男子になった!?
俺はようやく自分の今の状況に気づいた。
「お前そんなこと出来たのか!?」
「いやぁ~私多重人格だったからさっき教えてもらうまで知らなかったんだよね~」
「さっきってキスする前か?」
「ううん、心晴ちゃんに家に入れてもらった辺りからだよ~」
そうか、やっぱりあいつと魅月はぐるだったかのか。
もし俺が心晴の質問に女として生きるって言ったらあいつは男魅月に俺を譲るつもりだったのだろう。
そしてあいつは俺が女として生きるというはずがないことを知っていたからあえてそういい、本当の狙いは俺を男にしてしまうことだったんだ。
俺は全ての伏線ができった所安心したのか全身の力が抜けその場に座りこんでしまう。
「なんか安心したよ……」
「そうかぁ~よかったね」
「ってか今思えばその口調どうしたんだ?いつもみたいにMっぽくもないしなんかだるそうだぞ?」
実は落ち着きを取り戻した辺りから少し気になっていたのだ。
「えっ?いつも魅月ってこんな感じでしょ?」
魅月がまるで自分が魅月ではないかのように答える。
「はっ?お前何言って──」
そうか、今全てわかってしまった。
心晴は魅月に全てを任せたんじゃない。
俺はなんて勘違いをしていたのだろうか。
「変な真似はやめろよ心晴」
そう、こいつは初めから心晴が操ってた魅月だったんだ。
「あれっ?バレちゃった?」
魅月の体を操っていた心晴が部屋の扉をあけ入ってきた。