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あるタクシー内で-1  作者: 祈田道 藍
1/1

野澤の経緯

作品へどうぞ。

「...どこまで?」

「んん....ひとまず、西日本のほうまで!」

「...具体的な目的地を仰っていただかないとこちらとしても...無論おたくも困るでしょう。?」

「いいのいいの!!思いついたらどこか言いますんで、とにかく、運転お願いしまーす!」

「.........」(神妙な面で野澤を見つめるも、アクセルを踏み、車体を発進させる。)




 俺は野澤千尋。35歳。5年前、昨今の雇用形態の変遷による影響もあり、早期の自主退職を命じられて途方に暮れていた俺は意外にもすぐに次職を見つけることができた。

 営業一筋で社会人生活をおくっていた俺は、年齢と逆行するかの如くバイタリティを成長させていた。そんななかでの退職命令。転職もせず、新卒からずっと魂を売り続けていただけに面食らった。生憎所帯もちではないため、蓄えはそれなりにあったものの、この行き場のない、沸々と育ってきたバイタリティをどう晴らそうかと悩んだ。そう、俺は生きていくために嫌々職に就くのではなく、職そのものに自分が夢中になれるということを重視していたのだ。夢中になれるのなら、どんなことでも、と。

 そんななか、目に入ってきたのはある配信者の内閣総理大臣への突撃インタビュー生配信だった。低迷する内閣支持率、所属政党の派閥問題、汚職事件、金銭トラブルなどを事細かに指摘し問い詰めるという内容。すぐにSPに制され、首相からの回答を得ることはなかったが、この配信の真たる価値はそんなどころではない。この配信者から感じとれたバイタリティ。そこに俺は価値を見出した。並の根性じゃこんなことはできないだろう。しかもその配信者、年齢が76。俺の倍以上の長さの人生を過ごし、俺なんかよりもいっそう世間の現実を肌で感じてきているのは明白なのにこの生命力。おれはすぐにその配信者の虜になり、自分もこの人のように、配信に魂を売ることにしたのだ。




.....思えば5年も前になるのかー。俺がこの業界に足突っ込んでから。あの首相凸の高齢配信者、あの人もおれがファンになった途端すぐにポックリ、交通事故で逝きやがってよ。。ま、おかげでおれは魂を売る場を見つけられたからよかったけどな!こんなことを考えながら俺は今車体に揺られている。いかにもこの車体こそ、今回魂を売りつける対象なのだ。


「...お客さん、そろそろ目的地をー」

「まあ待てよ兄ちゃん、だって、、ほら。まだたったの3キロ、3円だぜ?もっとゆーーっくり、ドライブしようぜ!な?」

「...........」


(中々口を開かないなあ...さてどれどれコメントの様子でも。)

....................................................................................

@orehaoreda1235/みかん台-ザワさん攻めすぎでしょ

.

@watagashineki/夏祭り楽しみ-この運転手、噂通り寡黙だな

@nebusokudaa4/ラック99-目的地安価で決めようぜ

.

.

このメッセージは削除されました

.

@totoromitakotonai3/ジブリオタク-まあ序盤やしな

.

....................................................................................

 (よしよし。順調順調。)そう心で呟いたおれは配信用のスマートフォンを再び定位置へ戻す。

(おもえばこのスタイルも、いつ確立されたんだっけなあ....)





短編で終えようとしたのですが、少々設定がたてこんでしまい、意外と長くなりそうです。初投稿なので色々不足点あると思いますが、もしこれを読んでくださった方がいましたら、どんな内容でも構わないので是非感想を頂戴したいです。


初めて本格的に文章をつくってみて、プロット通りのものを楽々構成していけるなどもってのほかであることが身に沁みました、、、。何気ない描写も、読者目線からすればもっと深掘らないとわからない!!となっていたり、自分がそれで十分だとした表現も、客観的には圧倒的に要素が不足していたりと、、決して一人の、自分という人間のみで作品を作ることなど不可能に等しいのですね。


最近の読書を話してみると、似鳥先生の叙述トリック短編集を読んでいる最中です!勉強もしつつ、知識として、楽しみとして、読書もすすんでやっていきたいです。もちろんこのサイトに投稿されているものも読みたい!!時間が猛烈に足りない!!


一回の投稿文にしては内容が少なかったかもしれませんが、何もかもはじめてなもので、マイペースでいかせてもらいます。

あとがきが長くなってしまいすみません。

読者が一人でもきてくれますように、、、。。。

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