ござるとクール系美少女との遭遇
--ヒナ--
森の中の洞窟を拠点にしながら生活してるからサバイバル生活と言った方が正しいものの、割とのんびりしつつ穏やかに過ごせている。
そんな中、ヒナと同じくらいの年の見た目と同じ黒い髪と瞳の男女のカップルがいた。
とりあえず見た目だけど、
男の方は身長は180くらいか?
髪は眉と耳にかからない程度の長さで、見た目は太くもないし細くもない。
表情は何というか、ヒナが言ってた仏(神様の一種らしい)のような柔らかい雰囲気で隣にいるとホッとする感じだが、普通にイケメンね・・なんていうか、絵本に出てくる優しい王子様のイメージに近いのかしら?
でそんな美少年は現在、なぜか正座してにゃんこ相手に言葉だけで撫でるための交渉をしてるけど。
というか、体は鍛えてないように見えるが脚はそれなりに速く、手先は器用だとリンは感じたらしい。
後、ここ数か月くらい前から体を鍛えだしているんだとか・・よくわかるわよね?
次は女の方か、
身長は170くらいかしら。
髪は肩を軽く超すくらいで癖っ毛らしく緩くカールがかかってフワフワしており、見た目は全体的に細目なのに胸が確実にDは軽く超えてるわね。
表情は、クールの一言で纏められるくらい冷たい雰囲気を彷彿とさせる鋭い目つきときりっとしているから表情を凄ませたり睨みつけたりしたら迫力は満点でしょうね。
個人的に私がおっとりした見た目というのもあってこういう鋭いクールな感じはちょっとうらやましい。
でも、見た限り体はぱっと見は細身でか弱そうな雰囲気なのにかなり鍛えられてるらしく、内側の見えない部分がかなりの筋肉量なんだとか。(見た目でわからないように鍛えてるらしい)
確かにお尻が良い形してるし引き締まってるし・・。
それに体の動かし方や構え方、歩き方などは様々な武術を学んだ感じのようだ。
ちなみに
肉体系に関しては近接系を得意な戦法としているリンの方が圧倒的に優れてるから見たらどこを鍛えているかとかの筋肉とか骨格などは見ればわかるらしい。
一方、私がその辺りがからっきしな代わりに魔法や魔力系だったら同じくらいわかるんだけど。
で、そんなクール美少女は双子ちゃんの身長に合わせてしゃがみこんだ状態で無表情でにらめっこしてる。
そして、周囲を取り囲んでいたにゃんこたちに纏わりつかれて動けない状態に見える。
んー。
どういう状況かしらこれ・・。
個人的にはにゃんこたちが取り囲んでいて(そこは合ってる)
取り囲んだ人間側が悪人ではないと聞いてたから困惑してるかおとなしくしてるかのどっちかと思ったんだけど、まさかのにらめっこしてる方とにゃんこをモフろうと言葉で交渉してるという状況。
とりあえず向こうが気づくまで待つか。
30分後
「いやぁ、失敬失敬。拙者、猫又をリアルで見たのは初だったが故につい撫でたく軽く暴走していたでござる。」
ちなみに、頭を撫でることに成功してたわよ。
「失礼いたしました。ですがこう・・目をそらしたら負けな気がしまして・・」
結局あのにらめっこの決着はどうなったか不明。
「いや、良いけどさ。」
濃いなぁ・・こいつら。
というかこの2尾のにゃんこ、こいつは知ってんの?
まさかの美少年はござる男で、クール系美少女はまぁ、礼儀正しいが見ての通りという感じだった。
「でさ、ここ普通の人間どころか生き物自体が立ち寄らない場所なんだわ。なのになんであんた等こんなとこにいたのよ。」
「うぅむ。実は理由という理由はなく、なんとなく不思議な雰囲気を感じたが故に、暇つぶしに覗きに来ただけなのでござる。」
「そうですね。後は、無駄に寄ってくる馬鹿どもの相手に疲れたので休憩にちょうどいいかと思いまして。」
嘘を言ってる感じもない・・ってマジかぁ・・。
「えぇ・・。まぁ、そんなとこに滞在してる私らも人のこと言えないんだけどさ。一応私らは、連れというか義妹が寝込んでて余計な有象無象の邪魔にならないここを選んでしばらく滞在してんのよ。」
「なるほど・・繊細な義妹殿なのでござるな。」
マジで悪人じゃない普通の子たちね。
「失礼でござるが、1つ質問を良いでござろうか?」
「ん?」
「拙者等は、アルカンシエル国を目指していたのでござるが進む先はあっちで合ってるでござるか?」
「まぁ、合ってるけど、何しに行くのよ?何か調べものか鍛えに?」
我が国を目指す連中は大抵、音楽系に首を突っ込んでない限りは調べものか、鍛錬にしか用がないのよ。
「実は拙者たち、こう見えて音楽を幼少期より嗜んでいるのでござるよ。」
「元々は幼馴染がピアノに憑りついた天使だったのでそれに付き合う形で始めたのですが気付けば同じくらいのめり込んでたのです。」
・・なんか似たような習性の生き物が身近にいたわね。
気のせいかしら?
「うむ。あのお方は確かにピアノの天使であった。あの微妙にずれた認識と危機感を全て放り捨てて敵対相手の敵意すらも無自覚にそぎ落とすのにあらゆる連中を寄せ集めるホイホイ体質・・うぅむ。中々に刺激的な人生を歩む特異点であった。」
・・マジで聞き覚えがあるわね?
「えぇ・・本当に大変でした。本人は前髪を伸ばして前に下ろせばあの天使の美少女顔を隠せると信じ込んでいるし、ちょっとしたしぐさで簡単に前髪から顔が周囲に見られて全く意味をなしていないという事実に気づいていないし、その度に全員を殲滅するのは大変苦労しました。」
「ですが、良い鍛錬になったとか言ってはいなかったでござるか?」
「まぁ、否定しません。そのせいで私、氷の守護者と呼ばれるようになったのですが?・・氷なんて使えないのに」
「かっこいいので良いでござるよ。拙者なんて針子の調教師となぜか呼ばれるようになったのでござるが。・・拙者は、ただ殲滅された連中の後処理や情報操作をしただけなのに。後、針子は否定しないでござる。」
こいつらはこいつらで大人しそうな顔してやらかしてるわね?
・・というかさっきからものすごく聞き覚えのあることばかり耳にするわね?
リンと双子ちゃんにちらっと視線を向けると私と同意見のようだ。
「っと、無駄話失礼したでござる。」
「いや、あんたらのことをさっきの会話でなんとなくわかったから良いわ。」
「とりあえず、お近づきの印に皆様方にはこちらを進呈するでござる。」
「ん?ハンカチ?」
「拙者、こう見えて針子なのでござるよ。」
「つまりあんたの自作?」
「左様。大量にあるが故に皆様お好きなものを選んで下され。1つずつ進呈するでござる。」
「そう?まぁ、ありがたく受け取るけど。」
と軽く見させてもらったけど・・すごいわね。
どれもシンプルなものだけど、植物の蔦が縁取りするように刺繍され、一部に花が咲いてるデザインが中心だが、その花も蔦の種類もハンカチによって多種多様だし、
他にも動物を中心とした可愛いものから、
ドラゴンなどのかっこいい系までかなり幅広い
そして、どれもよく出来てるというかすごいリアルで、生き物はハンカチから飛び出してきそうだし、
植物に関してはその花の香りがしてきそうなくらいだ。
「すごいわね・・正直これほどの完成度のは初めて見たわ。」
「そうでござるか?褒めていただき感謝でござる。」
結局、私は適当に花のタイプを、リンは動物のかわいい系を1つ、双子ちゃんはかっこいい系をそれぞれ受け取り、ヒナ用に花のタイプを1つもらっていた。
・・・って、ん?
「ねぇ、ちょっとこのハンカチ見て欲しいんだけど。」
過去にヒナにたくさんあるからと言ってもらったハンカチを1つ見せる。
「ふむ・・・ん!?これは、拙者が昔作ったもの・・どうして・・。」
やっぱり・・
「やっぱりか・・ってことは、あんた等異世界人か。」
「!?わかるのでござるか!?」
「ちょっと待ってください・・ということは、まさか・・・」
驚いた表情をした2名だが、クール美少女が何か考え込んだ表情をして私に尋ねてきた。
「1つ聞かせてください。」
「何?」
「猫寄せ天使をご存じですか?」
・・・そのセリフが言えるってことは。
「あんた等、やっぱりヒナの幼馴染なのね?」
「・・ということは、その寝込んでいる義妹殿というのは、ヒナ殿のことなのでござるね?」
「そうね。・・かなり込み入った話になりそうね。・・あんた等について、信用出来るから、今の私等の拠点に案内するわ。着いてきて頂戴。」
「ぜひ、お願いするでござる。」
「お願いします。」
で、絶賛爆睡中の天使ちゃんを見せてみたところ
「・・ヒナ殿でござるな。・・少々見た目が変わってるようでござるが。」
「ヒナですね・・胸が大きくなってたり髪が伸びてたり体に入れ墨があったりしてますがヒナですね。」
というかこのクール美少女、パッと見ただけでそこまできっちりわかるの?・・幼馴染こわっ。
「なんか聞き覚えあることばかり言ってるなぁとは思ったけど、やっぱり同一人物だったわね。」
「道理で拙者たちの会話を聞きながら首をかしげてたわけでござるな。」
「それで・・まずヒナとあなた方の関係やここまでのやり取りを教えていただけませんか?」
「拙者たちのことも全て話すので頼むでござる・・幼馴染がかなりの間行方不明でずっと探してたのでござるよ。」
「えぇ。もちろんよ。」
「という感じで、今種族進化の影響で爆睡中で、変な影響でおかしなことが起きて欲しくないからここにいるのよ。」
「そういうことでしたか。」
「・・・うぅむ?」
「どしたの?」
「何やら覚えのあることがちらほらと・・」
「その辺りはあんた等について教えてもらいながら考えさせてもらうわ。」
「そうでござるな。まずは、拙者、猪豚悟と言う名でござる。基本的にイノ、もしくはサトルと呼ばれてるでござるな。」
「私は、霧雨マリナです。」
「まずは、拙者たちのステータスをご覧いただきたい。」
「あら、良いの?私等のは見せてないけど。」
「ヒナ殿の命の恩人のような方のようでした故に、これは拙者たちの誠意でござる。」
「私も同感です。ただ、詳細は時間がかかりますので。」
「そこは良いわ。ありがたく見させてもらうわね。」
聞くとしたら、ヒナの進化後のステータスと比較して改めてかしらね。
名前:サトル・イノブタ
ランク:D
性別:♂
年齢:15
種族:異世界人
身分:神官
職業:針子、ギターリスト
属性:裁縫
体力:C+
魔力:D
攻撃:E+
防御:B-
俊敏:C-
練度:A+
攻撃1:【針術(極)】【合気】【浄化】【解毒】
攻撃2:【魔力強化】【突貫強化】【刺繍付与(極)】【隠密】【情報操作】【演奏(極)】
補助1:【裁縫(極)】【ギター召喚】【敵意判断】
自動1:【技巧】【裁縫箱】
衣類:
武器:魔剣(針)
加護
日本の神のお守り、音楽神の親愛、針子神の寵愛
称号
世界規模の拉致被害者、猫好き
名前:マリナ・キリサメ
ランク:D
性別:♀
年齢:15
種族:異世界人
身分:武術家
職業:薙刀士、ベーシスト
属性:破壊
体力:A+
魔力:C-
攻撃:A+
防御:B
俊敏:C
練度:D
攻撃1:【薙刀(極)】【武道(極)】【選択破壊】
攻撃2:【斬撃強化】【突貫強化】【打撃強化】【アクロバティック】【演奏(極)】
補助1:【悪意判断】【ベース召喚】【武器変換(限定)】
自動1:【技巧】【体術学習(極)】【治癒強化】
衣類:
武器:魔剣(薙刀)
加護
日本の神のお守り、音楽神の親愛、武神の寵愛
称号
世界規模の拉致被害者、猫モテ
うわ・・・ヒナも大概だったけど、こいつら、ヒナ以上に極スキルの数が多い・・。
しかもこいつらもしれっと魔剣を持ってるのに加えて加護持ちだし・・。
「うっわ・・あんた等、それ他人にバレたら相当ヤバいのを複数持ってるって自覚ある?」
「一応把握してるつもりでござるよ。」
「私たちを拉致召喚した連中が無駄にペラペラしゃべってましたからね。」
どうやら、加護についてや極スキルについてもしっかり把握してるみたいね・・ヒナと比べると情報収集能力が高いようね・・。
「やっぱりあんた等も召喚されてたのね・・その辺りの経緯とか教えてもらうわよ?」
「もちろんでござるよ。」
元々、2人の両親は、ヒナの両親と友人関係だったらしい。
主に、ござる男であるイノの両親はこいつ同様に針子としての仕事で世界的にも有名な凄腕で、
クール美少女のマリナの両親は、武術家であるのと同時に所謂マフィア的な組織のボスで、国内のそういう連中の手綱を握っており、警察という騎士っぽい連中と連携して国内の平和を守ってたらしい。
・・ヒナの両親もヤバいけどこいつらの両親もヤバいわね。
で、ある日ヒナが突如として行方不明になり、半年ほど探してたが欠片も情報がなかったが、2人は突然この世界に呼び出されたらしい。
「その時、何をどうやったのかはわかりませんが、私たちが極保持者だと勘づいたらしく、すごく気持ち悪い作り笑いをして好待遇で歓迎してきたのです。」
ステータスの覗き見が偶然出来たのか、それとも覗き見は出来なかったがそれ以外の方法でこいつらの特異性に感づいたのか・・。
「スキル以外の加護等を見るほどの力はなかったのは、連中の反応からの推測でござるが、ほぼあってると思うでござるよ。」
「で、あまりにも作り笑いが気持ち悪く、好待遇にしては私たちが知りたいことは全く教えてくれない事実に不審に思い、サトルに調べてもらったのです。」
「拙者、そういう情報収集は得意でござるからな。調べた結果、拙者たちを所謂戦争の道具として扱うために拙者たちが呼び出した国以外の国は全て悪と思い込ませ、そのまま世界征服的なものを企んでいることが判明したでござる。」
「うっわ・・」
「そして、その事実にイラっとしたのと、作り笑いがあまりにも気持ち悪かったので気の向くがままに大暴れして私たちを戦争の道具として使わせないように忠誠を誓わせました。」
「ついでに、弱みを握り、拙者たちを拉致したが故にその賠償金と口止め料として旅の資金をありったけもらったでござる。まぁ、装備や道具などはそこに変なものを仕込まれても嫌だったが故に一切貰わないようにしたでござるが。」
「魔剣?という自分以外触れないものに関しては、道中で見つけました。」
道理で、魔剣以外一切ステータス表示されるような装備が一切ないわけね・・でも、発信機のようなものを仕込まれる可能性もあったから正解ね。
まぁ、装備はそのうち我が家の試供品を渡せばいいか。
ちなみに魔剣については、選ばれた主以外触れることが出来ない以外のことをよくわかってなかったみたいだったので、ヒナに話した内容と同じことを話したところ、ヒナと同様、そこら辺から湧いてくるのが普通なちょっとレアなアイテムと言う認識だったので、ヒナの時と同じツッコミを入れさせられた。
「まぁ、その弱みは裏で世界各地に適当にばら撒いておいたでござるが。拉致加害者相手に口止め料もらってもばら撒くに決まってるでござるよ。」
口止め料を貰いつつもやることはしっかりやってるわね・・よくやった。
「で、いつその国を出て行こうかと考えていたでござるが、ある日突然城が大爆破し、連鎖的にその他の建物も爆破し、魔物が大量に押し寄せるというよくわからないことになったでござるよ。」
・・どっかで聞き覚えがあるわね。
「そのどさくさに紛れて、そいつらの重要なものを片っ端から破壊しながら私たちの痕跡をしっかり消して国外逃亡しました。その裏で、国は滅んでましたね。どさくさに紛れてその国に恨みを抱えている連中が多かったらしく仕返しもしてる光景が目に見えたので。」
私たち「・・・」
「まさかと思うけどさ、**か月前くらいにその爆破の連鎖、発生してたりしないわよね?」
「む?よその大陸で、よくわかったでござるな。」
「うっわ・・」
「偶然って怖いな。」
「?何かありましたか?」
「実はさ・・ヒナが拉致召喚された国・・多分あんた等を呼び出した国と同じだわ。」
「ヒナは、無自覚に大暴れして仕返ししてたし、その内容が全く同じなんだよね・・。」
「・・こんな偶然ありですか。」
「まさかのヒナ殿も拙者たちと同じ相手に拉致されてたでござるかぁ。」
「で、ヒナがヒナなんだし、あんた等の得意なものとその実績も教えて頂戴。」
「承知でござる。少々ナルシストのように聞こえてもご了承くだされ。」
「わかってるわよ。」
「まず拙者でござるが、ギターはヒナ殿ほどではないでござるが、世界ランキングで3位以内の成績は納めてるでござるよ。」
「私のベースもサトルと同じくらいですね。」
早速爆弾ぶっこんで来たわねぇ!
「後、拙者は針子として衣服類の作成や刺繍は、ヒナ殿のピアノと同等レベルで出来るでござるよ。」
それ世界一と言ってるのと同義よ?
「実績としては、世界的にも有名で数年先まで予約がいっぱいですね。」
「後は、絵を描いたり編み物をしたりしてるでござるな。」
「どちらも衣服や刺繍系ほどではないですが、同じくらい予約が埋まってますね。」
「縫ったりするものより半分も予約は埋まってないでござるよ。」
つまり、絵や編み物が1~2年先まで予約してると想定した場合、刺繍とかは3~4年は軽く予約が埋まるほどってことね?
・・どっちにしてもえげつなくね?
しかも、どれも金貨が何十も何百枚も1つで軽く飛ぶほどの高額で取引されてるらしいし?
「他は、日本国内での学生としてトップ5位以内の成績を小学校の頃からこちらの世界に飛ばされるまでキープしていた程度でござるな。」
地味にこいつ、とんでもないことをサラッと言ったわね?
普通に何百万といる中で、トップ5を何年もキープ出来るって相当頭が良いわね・・?
「次は私ですね。ヒナと同等レベルで出来ることは、薙刀の扱いですね。」
お前もか。
「マリナ殿は他にも武術を複数学んでおり、全て日本国内でトップレベルでござるよ。」
そっちもか・・。
「主に、空手、柔道、拳法、躰道、MMA・・総合格闘術と呼ばれているもの、ボクシングはパンチとキックの両方と、薙刀でござるな。」
「後は、各国の軍隊での格闘術やCQC等を不規則で色々と学んでましたね。中心的に学んでいたのはサトルが言っていたものですが。」
等って・・それ絶対1つや2つで済まないレベルで大量に修得してるでしょ・・。
「うっわ・・どんだけ鍛えまくってるのよ。」
学んだ数がえげつない・・しかも軽く不規則で学んでると言ってるけど、どれも全部最低でも免許皆伝レベルでしょそれ・・。
「それで、その細見のスタイルを維持してるとなるとすごいな。」
「ゆえに、ヒナ殿の絶対的な守護者だったのでござるよ。マリナ殿が睨むだけで大抵のメンツは距離を取り、下手をするとマリナ殿は手が先に出るタイプが故に死に目に会うでござるからな。」
「でしょうね・・。」
しかも、かなり真剣に学んでるでしょ・・完全に修得してるレベルだからかなりの実力者・・下手すればリンとガチバトルして良い勝負出来るでしょ・・ヒナがのほほんと出来た理由が分かった気がするわ。
おそらく実力行使でマリナが守り、情報操作で裏方でイノが守るという絶対的な包囲網を築いてたのね。
ヒナが、自分の実力に無頓着な理由がなんとなくわかった気がするわ。
軽く聞いてるだけでヒナとは別方向でヒナ以上に優秀というかえげつない点の数が多いというかジャンル別を除けばヒナよりも優秀な2人・・そうなるとそりゃあ、ヒナからすれば自分よりすごい人がいるから自分はまぁまぁ出来る方と言う認識になるわけだわ。
「ねぇ・・あんた等ってさ、こっちの世界で目的ってあんの?」
「特にないでござるな。」
「しいて言うなら、穏やかに過ごせる場所探しでしょうか?」
「それならさ、ヒナのことを私のお父様とお母様がガチの妹にするために手配してんだけど、家に来る?」
「・・良いのでござるか?」
「シルさんは確か公爵家という王家の次にすごい家系だと聞いてますが。」
「・・・それならさ、2人とも僕の兄妹にならないかい?」
「ほう?リンの家に?」
「絶対ってわけじゃないけど、僕の義理の弟と妹として養子入りしてもいいかなと思ってさ。2人が良ければだけどね・・特に衣食住を提供するだけで世界を旅したいのであればバックアップはするけど無理強いはしないしさ。」
「・・良いのでござるか?」
「ご迷惑では?」
「そこは大丈夫だ。でも、父上と母上次第だから無理と言われたら後見人として2人を守るから。」
「ご迷惑でなければ是非お願いします。」
「その分、頑張らせてもらうでござるよ。」
「うん。よろしくね。」
「それにしても・・ヒナは今どのくらい寝てるのですか?」
「軽く6日は経過してるわね。」
「んー。あと数日ですかね?」
「3日くらいでござろうか?」
「なんでわかんの?」
「ヒナは昔から、体調不良になったりするとクズったりしない代わりに昏睡するんです。」
「具合が悪いとか気持ち悪いなどはない代わりにひたすら寝るのでござるよ・・昔から。」
「後は、幼馴染ですから寝顔でなんとなく後どのくらいで起きるか感覚でわかるのです。」
「拙者も同じくでござるなぁ。・・拙者、男だというのに目の前で居眠りされたときはいつも困ったでござるよ。」
「ヒナは男性恐怖症のようなものですし、イノは男ですから不用意に触れない方が良いですからね。」
「うむ。ゆえに抱きかかえて連れていくことも出来ず、とはいえ放置してどこかに行くわけにもいかず、寝顔をいつまでも眺めるわけにもいかず・・とすごく扱いに困るのでござるよ。」
「あぁ・・」
「しかも、なぜか拙者の膝を枕にされるときが多く、その時なんて本気で困るのでござるよ。」
「・・・」
「大抵、アイリスさんが傍に来てくれて抱き枕になってくれるのでその間にイノは脱出するのが定番ですね。」
「うむ・・アイリス殿には何度救われたか。まさかここで再会出来るとは」
「うぉふ」
「あ、そうだ。あんた等さ、ラグラスって鳥知ってる?」
「む?ラグラスでござるか?」
「シルさん、よくその名を知ってますね。」
「・・やっぱり、そっち側か。・・いや、この人間臭いマーブルヒヨコよ・・そいつの名前がラグラスでララちゃんらしいのよ・・ただ元凶が寝てるし覚えてなさそうだし。」
「なるほど・・」
「ラグラス・・通称ララは、特に飼っていた鳥というわけではないですよ。知り合いではありますが」
「どういうこと?」
「ヒナが毎年神楽を舞っているのはご存じですか?」
「えぇ。」
「その時、必ず見に来る野生の小鳥です。」
「いわゆる渡り鳥で、説明は難しいので省くでござるが見た目が特徴的で毎年必ずヒナ殿の舞を見に来ては、終わったら去っていくので常連客として皆がラグラスのララと呼ぶようになったのでござる。」
「ちなみに、イノはそこで神職として働き、私は巫女として仕事を手伝ってましたよ。」
「拙者、実はそこで正式に神職を引き継がないかスカウトされてたでござるな。」
・・それが、身分に神官と書かれてた理由か。
「てことは、その時から人間臭いリアクションしてたの?」
「うむ。」
「触ることは出来ませんでしたが、ヒナが舞った後必ず拍手したりすごかったというリアクションをしてましたね。」
「・・で、こっちに転生してきて、ヒナの聖属性に引き寄せられたと。」
「だと思います。」
「はぁ・・まぁいいわ。とりあえず、あんた等一緒に行くでしょ?」
「是非」
「手伝えることは何でも手伝うでござるよ。」
「よろしく頼むわね。」
そんなこんなで、天使ちゃんの守護者2名が仲間になったわ。
ちなみに、後ほど2人は私たちのパーティにメンバー入りしることになったわよ。
さて・・この爆睡天使ちゃん・・いつになったら起きるのかしらね?




