表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/87

10:弟と妹

 久しぶりにあった従弟、妙によそよそしかった。


「うーん、思春期かな?」


 ちょっと寂しい気持ちになる。昔は本当にお姉ちゃんお姉ちゃんと言って後ろをついて歩き回っていた。その姿が可愛く、まるで本当の弟のように可愛がっていた。


「お姉ちゃん!」


「あらサーニャ!」


 そんな寂しい気持ちを吹き飛ばす相手がきた。従妹のサーニャだ。彼女もまた本当の妹のように可愛がっている。


「久しぶりお姉ちゃん!」


 そういってキャイキャイと手を合わせる。


「お姉ちゃん、良かったらお庭でお茶にしません?」


「それはとっても素敵! 一緒にお茶しましょう」


 一人っ子のエイミーにとってこの家は弟も妹もいる楽しい家だ。毎年年に数度この家に訪れることを楽しみにしている。だが先ほどのアーサーの態度が少し気になったので、そのことを妹に尋ねる。


「お兄様ですか?」


「うんそうなの~。少しよそよそしくて」


「うーん。実は私も少しそう感じてたんです……」


 サーニャの話は、最近のアーサーの態度についてだった。本質的には優しい兄なのは今までと変わりないのだが、最近は構ってくれる時間が減ったようだ。


「もしかしたら少し避けられているのかも……」


 シュンと落ち込むサーニャ。


おのれアーサー、こんな可愛い妹を放って何をしてるのか!


「よし、じゃあこの後アーサーの部屋に突撃しましょう!」


「ええ――!?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ