第八十一話
「なんだその見た目は」
あの時のオークの様な…でも骨じゃないし、何よりあの時より更にデカい、10mは超えてるぞあれは。天井を突き破りそうな勢いだ
「…オソレをなしたか?ユウしゃ!これガ、ベルサマのゴカごだ!グヒヒヒヒ」
「似合ってるよ、そっちの方が性格に合っていいと思うぜ」
「そんなヨユウナノもイマのうちダ、ヌウウウウ!」
神父は力を込め天井を押し上げる
「まさか天井を突き破る気か!」
ゴゴゴゴ…と瓦礫が空から降ってくる、子供達はまだ逃げきれてはいない
「…ステさん!どうしよう!」
『精霊使いの荒い人ですねリュート様は、纏いで守ればいいと思いますよ』
最初の一言以外はありがとう!
「無属性魔法:纏い:円!」
巨大な透明な壁が俺たちへと降ってくる瓦礫を防いでくれた
「…お兄ちゃん…」
「大丈夫だからなミリシャ、絶対アイツを倒すから待っててくれ」
「…うん、信じてる…」
…
…
「おい!あれはなんだ!」
「キャー!魔物よ!魔物が街に!」
街は大混乱になっていた、教会から巨大な魔物が出現して空は暗く闇に照らされていたのだ。人々は混乱し逃げ惑っていた
「グフオオオオ…!ワタシガ!ゼツボウへと導いてヤロウ!」
「アイツどんだけデカくなるんだよ…」
『早めに倒す事を推奨します、これ以上被害が出れば。邪神の思うつぼかと』
「そうだな、だけど俺の攻撃効くかな…アイツに」
『光魔法なら通用するでしょう』
「やってみるか…光魔法:光聖魔弾:100連!」
無数の光が黒き魔物へと突き進む
「ヌウウウウ!グオオオ!」
「お、結構効いてる」
「リュート〜!!ミリシャ〜!!」
「ん?姉上!」
上から降ってきたのは姉上と、ロディ先生?
「ミリシャ無事だったのね!怪我はない?何かされなかった?あ、リュートに言われた通り城の人達に伝えたよ!」
物凄い早口で喋りながらミリシャ抱きしめる
「まさか教会がこんな事になってるとはね…聖騎士として不甲斐ないばかりだ」
「まぁ表向きは普通でしたししょうがないですよ、姉上もありがとう。さすが」
「へへん〜!もっと褒めてもいいんだよ」
「それはまた後でにしよう…とりあえずロディ先生と姉上は子供達を頼みます」
「わかった!」
「もしサポートが欲しいならレディッサ様に頼むといい、上で待機してるはずだ」
「レディッサ先生が?分かりました!」
「じゃ行こっかミリシャ」
「君達も、もう大丈夫だからね」
よしこれで心置き無く戦える
「…」
何故かユーナは俺の横から動かない
「ユーナ?」
ユーナは俺と自分を指さした後、アイツにパンチをするジェスチャーをする
『どうやら一緒に戦うと言ってるみたいですね』
「な、それは危険すぎる!俺だけで大丈夫だよ」
「…!」
両手を俺に向けるとユーナは目を閉じた
「…」
なんだ…なんか体が軽くなったような?
「これって…」
傷も全部治ってる、もしかして教会が使う特殊な回復技術?というか魔力まで回復してない?えっ…光魔法より凄いじゃん
「…」
目を開け静かに微笑むユーナ
「ありがとう、でも危険な事には変わりないよ。今の俺じゃ君を守りながら戦えるかどうか…」
「…!」
少しムスッとして、自分の身は自分で守れるとジェスチャーしてくる
「うーん…でもなぁ…」
『いいんじゃないですか?多分その子、強いですよ』
ええ…?確かに回復技術は俺より凄いけど、教会って回復しか出来ないんじゃ…
『どうやら回復だけでは無く、防御も補助もできるみたいです』
マジ?めちゃくちゃ強いじゃん…勇者として覚醒した俺より万能じゃない?
『あんなに派手に覚醒したのに、ただの女の子に負けましたね。ぶふ…』
ちくしょう!この精霊煽ってくるよ!女神エルシュラ様〜!
「はぁ…分かった、でも危険だと分かったら逃げてくれ。それでもいいなら一緒に戦おう」
「…!」
ユーナは頷く、それじゃあ魔物討伐と行きますか!
一方その頃地上では
「グオオオ!ちょこまかとウットオシイ!」
「はんっ!オレの魔法の前じゃ手も足も出ねぇだろ」
「ワタシヲナメるな!」
元神父は腕を振り回し周囲を吹き飛ばす
「…ちっ…速いな、全く図体に見合った動きをしやがれよ…クソオーク」
「ワタシをトメレル者はいない!」
「どうだかな、複合魔法:天地雷鳴」
魔物の頭上に巨大な雲が出現し、柱とも言えるほどの大きさの雷撃が魔物を襲う
「グウウギギギ!」
「オレにかかればこんなもんよ」
「いや下にまだ居たんですけどね!?」
「お、リュート!会いたかったぞ〜!」
「危うく永遠の別れになる所でしたがね」
「そう硬いこと言うなよ〜!どうよオレの複合魔法」
「正直俺より目立ってるのでやめて頂きたい」
「そう褒めんなって」
「どこをどう捉えたら褒めたと勘違いするんですかねぇ…」
「で?アイツ倒せんの?」
「余裕です」
即答する
「さすがオレの教え子、そうこなくっちゃな」
「レディッサ先生は足止め頼みます、ユーナは俺のサポートをお願いするね」
「…!」
拳をギュッと握り気合い十分のようだ
「…ライバルの予感がする…」
「ライバル?」
「い、いやなんでもない、足止めな!任せろ!」
「よし行きますか!」
みんなでアイツを倒すんだ!




