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第三十八話

2階はどうやらスケルトンとスケルトンゴブリンがいるみたいで、スケルトンゴブリンの方は結構すばしっこくて厄介だ


「くっ、普通のゴブリンより速い」


「肉がない分動きが速くなってるんだろうな」


「そんな単純な…」


今はスケルトンゴブリン6匹と戦ってる最中だ、なかなか速い上に数で翻弄してくる


「手伝ってくれてもいいんだよ!」


「ジャンケンで負けたのはどこの誰かな〜?」


「ちくしょう!薄情者めー!」


こうなりゃ無属性魔法使うしかないか、圧縮魔弾は戦いながらじゃ難しい。ならもう1つの魔法を使うしかないようだ


「すぅ…」


少しだけ身体に意識を向け、集中する。そして魔法を唱えた


「無属性魔法:魔力衝破」


「「「カタタグギャーー!!!」」」


スケルトンゴブリン達が見えない何かに吹き飛ばされた。動く気配は無さそうだ、ちょっと強すぎたか


魔力衝破は手からでは無く、全身から魔力を放つことによって自分の周りを吹き飛ばすことの出来る魔法だ。


その分威力は落ちるがあまり集中しなくていいので使いやすい。


「なんだ今の魔法!コイツら全部吹き飛んだぞ!?」


「カゼマホウダヨ」


「マジかよお前の風魔法どうなってんだ」


「普通だよ普通」


「そうか…?普通風魔法と言ったら風刃みたいに切ったり、私の使う纏いぐらいしか聞いたこと無いけどなぁ…」


「ま、まぁそんな凄いものじゃないし次行こう」


「うーん、分かった…」


ちっ、流石のイリスも気づき始めたか…はぁイリスだけでも話しちゃダメかな〜無属性魔法の事


仲間に隠し事するのは罪悪感が半端ないよ…あとは隠すのがめんどくさいだけだけど


「おっ、またいる。ジャンケンするか?」


「お譲りします」


「ええー、まぁ今回は戦ってやるか…感謝しろよ」


「ありがとう、イリスが仲間で助かるよ」


「な、なんだよ急に。べ、別にこれぐらいいいし」


尻尾がとんでもない勢いで荒ぶっている、もうそれで魔物を倒せそうな勢いだ


「はは、尻尾は正直だな〜」


「う、うるせぇ!別に嬉しくなんか無いんだからな!」


「ほらスケルトン来てるよ」


「けっ、さっさと倒してやる!」


「「カタタ!!」」


今度尻尾モフらせてもらおうかな…


「おらぁ!さっさと骨落とせぇー!」


「カタタ!?」


スケルトンが次々殴り倒されていく…可哀想になってくるレベルだな、南無…


「コソコソ…はぁ…はぁ…」


この気配は…なぜダンジョンに?!冒険者の、それもD級からしかダンジョンに入れないのでは?!


「ふふ…」


ひえ…これは今度問いただす必要がありそうだ



そこからしばらくスケルトンを倒して納品する骨が十分に集まったので帰ることにした


「この調子なら10階まで余裕で行けそうだな」


「うん、多分行けるね」


「お前が強いからな、本当なら10階を攻略するのに2年かかるって言われてるけど私とリュウなら1週間もかからなさそうだ」


「へへ、イリスも凄く強いからだね」


「ふふ、まぁな」


外はもう夕暮れだ、街を夕日が赤く染めている


「なぁ、リュウってなんで冒険者になったんだ?」


「えっ…?うーん強くなりたかったからかな」


「今のままでも十分強いだろ」


「ううんまだまだだよ、こんなんじゃダメだ」


「ふーん、向上心有り余ってる感じだな」


「はは、そうかもね」


「でもいいと思うぜ?常に強くあろうとするのは」


にひひと笑うイリス


「イリス…」


「私はそういう奴好きだよ」


とても嬉しかった、イリスに自分の努力を認められたような気がして…その時のイリスは夕暮れの背景も合わさり更に魅力的に感じた。だからなのかちょっと照れくさくてイリスをからかってしまった


「…告白?」


「ばっ、そんなじゃねえよ!が、ガキに告白なんてするか!」


そう言ってそっぽを向いてしまった


「俺もイリスの事好きだよ」


わざと照れくさそうに言ってみる


「なっ、ふあ…す、…き?!」


顔を真っ赤にしたイリスがこっちに振り向く


「仲間として」


「…」


一気に無表情になってしまった、やりすぎたか…


「風魔法:纏い」


「えっなんで魔法使うんですかね…?イリスさん…?」


手を掴まれた


「なんで手を…ぎゃああああ!!!!」


ニヤリと笑ったと思ったら思い切り振り回された、目が回る!


「私をからかった罰だ」


「すみませ…うわあああああ目がああ!!!」


いやああああああ!ヘルプミーヘルプミー!!






そしてある所では…


「う〜…もうずっと歩いてるのに人間のにの字も無いじゃないかー!」


レミシアは未だ迷っていた


「もう人界なんてだいきらいだーー!!!」


そう言いながらも歩みは止めない


「こうなりゃ美味しいものを意地でも食べてやる…!」

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