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いずれ神の上に立つ者〜勇者から始まる冒険譚〜  作者: 叶夢
第六章 勇者の試練 ドワーフの街編
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第百三十七話

リュート達が旅に出ておおよそ2ヶ月が経ち、色々ありながらも順調に旅を進めていた


「もうすぐドワーフの街だな」


「どんな所なんだろな〜」


「私はとりあえずドワーフの街名物のドワーフ特製串焼きを食べる…!」


(今度は串焼きですか…)


「ご主人、私も串焼きが食べたいぞ」


「にゃー!」


「分かった分かった、後で買ってあげるよ」


「最近ガルスケにも甘くなってきてるなリュート…」


「ありがとうご主人、お礼に尻尾と耳を触らせてやろう」


「くっ…もふもふの尻尾と耳の前では皆無力なんだ」


「…それはお前だけだと思うけどな…」


そんな話をしながら俺達はドワーフの街へと向かって歩いていた…この時までは…


「…ん?前から馬車が来てるな」


「いいな〜俺も乗せてもらいて〜…」


「私も〜…」


「いやいや逆方向に向かってるから戻っちゃうよ」


前からきた馬車とすれ違う、その馬車は商人の馬車みたいで。一見すると売り物が積んであるようにみえた


「ふーん、商人も大変だな〜」


「食べ物…あるかな」


(あったとしてもここでは食べられませんよ…)


普通の商人に思えた、だが…俺は…聞こえたのだ


「…たす…けて…」


「…っ?!」


聞こえた、確かに…助けを呼ぶ声が!


『ええ、確かに今聞こえました…!』


「そこの馬車!止まってください」


「…おや、なんでしょう?旅の方」


「…その馬車…何を積んでるんですか?」


「ふむ、私めは商人でして…売り物となる物を運んでいるのですよ」


「どうしたんだよリュート?」


(何か気になることでも?)


「売り物って…人か?」


「…」


「なっ…人って…」


「…嘘でしょ…?もしかして…噂の奴隷商人?!」


(本当なんですか?)


「…はっはっは!私が奴隷商人と?まさか…私は普通の商人…人を売るなどめっそうも…」


「魔力感知…」


馬車の魔力の流れを確かめる…っ…出来れば俺の勘違いであって欲しかったけど…


「…奴隷…2人か」


「…ちっ…アンタ…何もんだ?」


「…お前が…他種族を…連れ去って…!人を人として扱わないクソ野郎なのか!」


「あっはっはっは!人は人族だけじゃないか?それ以外は全て金のなる虫だよ」


「…!お前!」


「クソ野郎が!」


ルシュが商人の顔を殴る


「ごふ…!」


「ふざけんなよ…!何が金のなる虫だ…!エルフも人族もドワーフも獣人族も皆人間だ!」


「ルシュ…!」


「悪いな代わりに殴っちまった」


「いや…ありがとう」


もしルシュが代わりに殴ってなかったら俺は剣を抜いて斬りかかってた、危ない所だ


『怒るのは分かりますが、どうかここは冷静に』


ごめん、そうするよ


「…何をする…!人族がこのノミ蟲共を庇うのか!」


「…サイテー…貴方こそ人じゃないよ…!」


(神の天罰を受けなさい…!)


「ちっ…!」


血を吐き捨て商人が懐から笛を出すと、それを吹いた


「ピーー!」


「なんだ…?」


「…ひひ…偽善者ぶったガキ共には…たっぷり大人の怖さを思い知らせてやらねぇとな…!」


「…なんだよ呼び出して?おいおいタダでさえ醜い面が余計に醜くなってるぜ」


「…ホントだ…ウケる」


「誰だ…?」


現れたのは2人の黒いフードを着た男女だった


「…コイツらを殺れ、積荷がばれた」


「はん、もっとしっかりしてくれよ?商人さん?」


「…マヌケ」


「うるさい…!こっちは金を払ってるんだ!やらなければ報酬は無しだぞ!」


「ハイハイやりますやります」


「…はぁ…メンドクサ」


「…なんかヤバいぞリュート」


「…ああ…それにあのフード…嫌な記憶しかない」


「穏便に解決は出来なさそうだね…!やろう…!」


(何があろうと私が守ります…!)


「…てかお前達勇者パーティーか…そりゃ手間が省けたな」


「…ある意味ラッキー」


2人はフードを下ろし、顔を晒した


「はぁ?…マジかよ…!」


「…その見た目…まさか結界が破られたの?」


「ご主人…来るぞ」


(クロスケさんは下がっててください)


「にゃ…」


「…レミシア以外にも来てたのか、こっちに」


フードを下ろした2人の頭には…角が生えていた


「…せいぜい役に立てよ…虫共…」


商人は静かに去っていく


「待てっ!」


「おおっと、悪いねガキンチョ勇者…コイツは俺らの雇い主なんだ。ムカつく顔してるけどな」


「…仕方ないから…守る」


「くそっ…」


この2人も邪神に操られているのか?魔力感知で見てみるか…


「…なんだよいきなり黙って、さっきまでの元気はどうしたよっと」


男の魔族が槍を使って、俺を狙う


「…やっぱり…邪神の魔力が混ざってる」


「まずは1人〜」


「…死神纏い」


槍は俺を貫けず、すり抜ける


「うおっ…!なんだこれ…」


「今…解いてあげますから…!」


「…何言ってるか…分からない」


女の魔族も拳で俺を殴ろうとする…が


「おらよ!」


「っ…ハヤイ…!」


ルシュが拳を受け止める


「私もいるからね〜!」


(神聖魔法:女神の祝福!)


強化されたカナリーが男を狙う


「おっとっと…!はぁ…2対4なんて分が悪いぜ全く、報酬が悪かったらあの醜い人間を殺るところだ」


「避けられた…!かなりやるようだね…!」


色々疑問はあるけど…今は戦闘に集中した方がいいな


「…必ず、あなた達の目を覚まして見せます」


「そりゃどうも、だが生憎様だけど俺達は目はバッチリだぜ」


「…眠くなどない」


「そういう意味じゃねえけどな…」


「…皆…いくぞ…!」


「「「おー!」」」


「にゃー!」


幸先がこれじゃ…ドワーフの街はもっと大変そうだな…




リュートは密かにそう思うのであった

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