第百三十五話
「…ずみまぜんでじだ」
ボロボロの俺は2人に土下座していた
「ふん、坊っちゃまなんて知りませんっ」
「私の妹を傷つけてみろ…その時がお前の死だ」
「…ばい」
「…姉さん、ちょっと」
「なんだ?」
2人で小声で話し合ってる
「…俺を殺す計画でもしてんのかな…」
いてて…もう魔力干渉は絶対使わない…
「…なにっ!わ、私は別に…」
「いいからいいから…」
「…はぁ…」
死刑宣告を待ってる気分だ
『どんまいです』
「…1つお願いを聞いてくれたら今回は許してあげましょう」
カレンがそう行ってくる
「…俺に出来ることなら何でもします…」
「…うう…私は…」
なんでフーリエさんは顔を赤くしてるんですかね…
「では…」
…
…
「…お願いって…添い寝か…」
というか何故フーリエさんまで…
『エルフ姉妹に挟まれる…世の中の男性陣に殺されそうな絵面ですね』
いやほんと申し訳ない…
「…ふふ、坊っちゃまの隣は落ち着きます…」
「…うう…」
顔を真っ赤にするフーリエさん、しかし照れながらも俺の腕をがっしり掴んで離す気配はない
『体は正直って奴ですかね』
「…寝れねぇ…」
いや…俺には気絶があるじゃないか!前に手を使わなくても出来る気絶の方法をロディ先生に怪しまれながら教えて貰ったじゃないか!
「…おい…勇者…せ、狭くないか?」
「いや…全然狭くないですよ」
しいて言うなら密着されすぎて腕の感覚が無いという事ぐらいですね
「そうか…そ、その…私は…異性と添い寝した事など無いものだから…加減が分からないんだ…狭かったら言ってくれ」
申し訳なさそうに言うフーリエさん
「大丈夫ですよ、フーリエさんみたいな綺麗な方との添い寝は緊張しますが…それ以外はとても心地がいいです」
「〜?!」
顔から湯気が出てると錯覚するほど赤くなった…
「…坊っちゃまは天然の女たらしですね…まぁ…小さい頃からその片鱗はありましたが…」
なんだよ〜皆して女たらしってさー
『まぁ…それがリュート様のいい所ですから』
女たらしがいい所…?
「…それでも私は坊っちゃまの事が好きですよ」
「…カレン…」
これからは発言には気をつけます…
「…人族なのに…人族なのに…胸の動悸よおさまれ…」
フーリエさんは1人呟いていた
…
…
「勇者達よ、待たせてすまなかった…ようやく勇者の試練の場所が分かったのだ」
カレンとフーリエさんの添い寝を楽しみつつ更に数日がたった今日、ようやく勇者の試練を受ける事に…
「ありがとうございます、それで…その場所は…」
「それは私が案内しよう」
フーリエさんが案内してくれるのか
「…頑張れよリュート、応援してるからな」
「頑張ってね…!」
(きっとリュートさんなら試練をクリア出来るはずです!)
「ありがとう、皆…頑張るよ」
と言ってもエリーさんの書いた本、勇者戦記には大剣が置いてあっただけらしいし…大丈夫だと思うけど
「…それでは行こう」
「はい!」
俺はフーリエさんと共に試練の場所へ向かった
…
…
「ここだ」
里を出て森の奥へと少し進んだ場所にそれはあった
「…遺跡だ…」
勇者戦記に書かれていたように…そこには遺跡が佇んでいた。見たところ入口らしき物はない
「…ここなんだが…入口が無いのだ」
「いや…多分俺が近づけば…」
遺跡の壁に近づく…そうすると…
「おお…!い、入口が現れたぞ!」
壁が光り、入口が開く
「じゃ、行ってきます」
「ああ、お前の仲間達にも後で伝えておくよ」
「分かりました、ありがとうございます」
俺は中へと進んだ
「…中は薄暗いな…」
洞窟のような場所を進み、やがて巨大な広間へと着いた。広間は明るいな
「…石像だ…」
広間の奥には10m以上はある大きな石像がそこにはあった
「確か…その足元に…」
石像に近づき、足元を見ると…そこには淡い光を放つ大剣が刺さっていた
「これが…魔王…というか邪神を倒す為に女神が授ける勇者の仲間専用の武器か」
俺は…大剣に手をかけ…そして…
「…己が信じるものにその武器を渡すがいい」
「…誰だ!」
今どこから声が聞こえた?周りを見渡すが誰もいない
「…いや…確か勇者戦記にも書かれてたか…」
勇者マイもそう言われたらしいし…
「とりあえず抜くか…」
再び手にかけ、力を入れる
「…ぐぬぬ…結構…力いるな…!」
「…お前に勇者の試練を与えよう」
「はっ?」
なんだ勇者の試練って…そんなの勇者戦記に書かれて…
『頭上から何か降ってきます!』
俺はその場から飛んで離れる
「…こんなの聞いてないぞ…」
現れたのは鎧を纏う剣士、女神が授けた大剣に手をかけると…それを引き抜いた
「…勇者の試練を始める…お前の力を我に示せ…さすれば女神の大剣を授けよう…」
おいおい俺だけハードモードか?女神様も粋なことするね…!ちくしょう!
「上等だ…ぶっ倒してやる!」
「こい…絶望の運命に抗いしモノ」
『…かなりの強敵です、油断すれば一瞬でやられるでしょう…』
「ああ…わかった…!」
勇者の試練が始まった
…
…
一方ルシュ達は…
「リュートが試練をクリアするまで暇だな〜」
「あ、私エルフまんじゅう持ってるよ!」
(軽く20個近くあるんですけど…どんだけ買い占めてるのですか…)
「…ナイスだカナリー…もぐ…」
(既に5個無くなってる?!)
「…ふにゃ…」
「…坊っちゃま大丈夫でしょうか…」
「ほっほ、勇者なら大丈夫だろう。あの若者は強い…きっとすぐに戻ってくるさ」
こちらは平和に過ごしていた




