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いずれ神の上に立つ者〜勇者から始まる冒険譚〜  作者: 叶夢
第五章 勇者の試練 エルフの里編
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第百二十四話

「魔物って人になれるのかよ…!新発見じゃねぇか!」


ルシュがテンションを上げながら語る


「そもそもどういう原理なんだ?魔法か?スキルか?」


(と、とりあえず宿屋に向かいましょう)


「そ、そうだね、行こうか皆」


「あいさー…やっと美味しいご飯にありつける…!」


カナリーは食べ物の事で頭がいっぱいになってるようだ


「ふむ…久しぶりに人になったが変ではなかろうか?」


「大丈夫だよ、普通の人だね」


「なら良かった、クロスケ。行こう」


「…ガルスケもクロスケって呼んでるの?」


「ご主人がそう名付けたのだろう?」


「あ、ああうんそうだけど…でも勝手に名前をつけたようなものだし…元々名前とかあったんじゃ…」


「私達魔物は名前なんてつけない、まぁ例外はあるが気にするな」


「そうなのか、ならいいんだ」


「ああ、クロスケも気に入ってるみたいだ。もちろん私も自分の名前を気に入ってる」


なんか俺のネーミングセンスでつけてしまって申し訳なくなってきた…もう少し考えれば良かったかな


『リュート様の被害者ですね』


その言い方やめい


「…ここが人間の街か、明るいな」


「見て見て!屋台があるよ!」


「それより宿屋だ宿屋…早く…休みたい」


「ガルスケは街に来たことないの?」


「ああ、そもそも人化したのはこれで3度目だ。一回目は試しになっただけ、2度目はある人間の子供を助ける為に仕方なくなった」


「へぇ〜」


人間の子供を助けたか…そんな魔物もいるんだな〜


「その子にはもう会ってないの?」


「そうだな、人間の言葉を教えて貰って以来会ってないな…」


「そっか…」


その子の話をしてる時、少し悲しそうだったな…何かあったのだろうか


「お、ここじゃね!宿屋!」


いつの間にか着いていたらしい


「ふむ、名前はクルミ亭か…うんここだね」


「よし…!入ろうぜ!」


「はいはい」


中に入ると1階は食事処になってて2階は泊まる部屋が並んでるみたいだ


「すみません、2人部屋1つと3人部屋1つ空いてますか?」


「いらっしゃいませ〜、おや勇者様とお仲間達!よく来てくれましたね」


「どうも〜」


「2人部屋と3人部屋ですね、はい空いてますよ〜」


「ふぅ…やっと休める…」


「ご飯…ご飯…」


「にゃふ!」


「泊まる期間は決まってますか?」


「うーん…聖霊の森を探索しなきゃなんないし…とりあえず1週間かな?」


(そうですね、そのくらいがいいと思います)


「分かりました、では金貨1枚なります」


結構安いな…1週間泊まって1万か


「はい、丁度です」


「ありがとうございます!では部屋にご案内した後そのまま食事も取れるよう準備しておきますね」


「ありがとうございます〜」


俺達はそれぞれの部屋に向かう、俺とルシュの2人部屋に残りの女子組は3人部屋だ


「あー疲れたー…ベット最高…」


「ふぅ…確かに数日ずっと野宿に昼は歩き続けたからね…足が痛い」


「にゃふ…」


「クロスケはずっと俺の肩で休んでたでしょ」


ちょっと疲れた雰囲気を醸し出すクロスケ


「にゃふにゃふ…」


『それとこれとは別らしいです』


「はは…全く…」


まぁいいんだけどね、クロスケとまた過ごせるだけで嬉しいものだ


「わわ…!服を脱いだら外に出ちゃダメだよガルスケ!」


「そうなのか?人は不便だな…」


うん何も聞こえない聞こえない


『人の常識には疎いみたいですね、ガルスケさん』


…少しずつ常識を教えていこう


「さ、飯食いに行こうぜ」


「そだね」


俺達は1階の食事処に向かい、食事をする


「美味!城の料理より美味いんじゃないか?」


「もぐもぐ…食べるのって幸せ…」


「…」


(エルシュラ様に感謝を…)


「…人間の食べ物はこんなに美味しいのか…もぐもぐ」


ガルスケは慣れてないナイフとフォークで肉料理を食べ進める


「もぐもぐ…ほんとだ…凄く美味しい…」


俺が食べてるのはキノコと魚のソテーだ、臭みもなく味つけも程よく美味しい


「…じー」


「はっ…!視線を感じる!」


ヤンデレの皆と過ごす内に鍛えられた直感がそう言っている


「どこだ…」


「…!」


サッと人影が調理場の方へ消えていく


「…誰だろう?」


「どうしたリュート?」


「いや、なんでもない」


もしかしてノエラ先輩か?隠れる必要なんてないのに…


「…このナイフとフォークというやつは食べにくいな…かぶりついてはダメだろうか…」


「我慢してね…後で練習しよう」


「…ご主人がそういうなら…仕方ない」


「にゃふ…」


クロスケは俺と同じ魚料理を食べてるが、美味しく食べれてるようだ


「良かった」


さて、後は風呂に入って今日は休もう…流石に疲れた




「ゆ、勇者様が私の料理を美味しそうに食べてくれてるわ…!」


相変わらず顔を赤くしながら熱っぽい視線を送り続けるノエラ


「会いに行ったらどう?きっと勇者様も喜ぶわよ?」


「いや…私は見てるだけで十分よ」


「はぁ…なんでそこで消極的になるのかしらねぇ」


「…勇者様には沢山いい人がいるもの…何も取り柄もない私は遠くで眺めてるだけでいいわ」


「でも生徒会の副会長なんてなれるもんじゃないと思うけど…」


「お母さんには分からないわよ…この気持ちは」


「そうなの…?まぁ好きにしなさい、1週間はここに居るらしいからね」


「…」


ただの宿屋の娘の私が勇者様と恋愛なんて出来るはずないわ…




「未来の妻団?何よそれ」


「ノエラってリュートの事、好きでしょ」


「は、はぁ?!何突然おかしな事を…」


「いつも生徒会室でお昼食べてる時、リュートの事見てるの知ってるよ?」


「…あれは…でも好きとかじゃないわ、ただの勇者様のファンで尊敬してるだけ」


「そうかな?まぁノエラなら歓迎するから、自分の気持ちに気づいたら教えてね〜」




「…私は尊敬してるだけ…もしこの気持ちが恋愛の感情でも…勇者様と私は釣り合わない」


それなら気づいてないふりをした方が楽なの


「…はぁ…私が王女様だったらな…」


ノエラの独り言は周りの音にかき消された


『…リュート様も罪な人ですね』


なんだよいきなり…


『いえいえ、そういえば1つ聞きたいのですが』


ん?


『リュート様は勇者ですから結婚される方は偉い方のほうがいいですか?』


なにその質問…結婚か…考えたことも無かったな


『未来の妻団にはエリス王女や王城の団長、副団長が居ますからね。偉い方のほうが将来も安泰ですし』


まぁね〜…思えば未来の妻団すげぇな、権力者ばかりだよ…怖い


『…ではリュート様は…』


そんなの気にしないけど?そもそも気にしてたらマリン姉ちゃんとかイリスを好きになったりしないよ


『それを聞いて安心しました』


いきなりどうしたのさ…?


『お気になさらず』


気になるよ…


「変なステさん…ふぁ…寝よ…」


『…良かったですねノエラさん』





俺は明日に向けて睡魔に身を任せるのであった…

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